今が生死

今が生死

2013.01.12
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カテゴリ: 健康
今朝の朝日に日野原重明先生が「ノロウイルスには手洗いが一番」との記事を書いていた。おやつや食事の前に手洗いする習慣がその感染を防ぐと述べていた。

数個から100個程度でも感染するため感染力が非常に強く年末から年始にかけて大流行している。症状は吐き気、下痢、腹痛、発熱などで夜寝ている途中でお腹が気持ち悪くなり突然吐いてしまったという人が多い。実際にはノロウイルスだけでなくそれに類似のウイルスによる感染性胃腸炎によると思われる患者さんが今日の外来にも大勢来た。症状は激しいが2~3日で治っている人が多い。

日野原先生がおっしゃるようによく手を洗っても防げないことがある。それは食品中にウイルスが含まれている場合である。本県でも仕出し弁当を食べた600人以上が下痢、腹痛、嘔吐の胃腸炎症状を起こした。この場合は調理の過程のどこかでウイルス混入が起こったものと思われる。

ウイルスを飲み込んでも抗体のある人は発病しない。ある送別会で8人くらいで生カキを食べた。7人は翌日腹痛、下痢、嘔吐の症状に見舞われたが一人だけ大丈夫だった。その人は抗体があったのである。カキはグリコーゲン、グルタミン酸、タウリンなどを含み、美味しくてしかも滋養強精にもなる食品である。スーパーでは生食用と加熱用に分けて売られているが、
生食用は大腸菌や細菌数が制限数以下の海域で採れたカキ、加熱用はそれ以外の海域で採れたカキである。新鮮か古いかの区別ではない。貝類は屎尿が流れ込む海水近くで取れたものは高濃度に大腸菌やウイルスで汚染されている。寄せ鍋やカキフライなど熱を加えた物を食べるのが安全である。でも一度かかって抗体のある人は生カキ食べても同じウイルスによるものだったら発病しない。しかしその抗体の持続期間については1年なのか2年なのかは個人差があり、詳しいことは承知していないが、一生抗体が持続していると思われる人もいるようだ。






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Last updated  2013.01.14 10:16:56
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