今が生死

今が生死

2013.01.16
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カテゴリ: 政治
今日、父が残した甲府大空襲の時の記録を読み直してみた。昭和20年7月6日の夜敵機60機が甲府上空に飛来し、めくらめっぽう無差別に焼夷弾を落として甲府の街殆どを焼き尽くした。甲府に住んでいた次兄を気遣って父たちが甲府に来てみたら、お寺の境内には死体が山と積まれており、食料も家財道具も全て焼かれていたが次兄家族は命だけは助かっていたので、そこに田舎から用意してきた材料で掘っ立て小屋を建ててやったと記録されていた。

酷いことをするものである。甲府だけでなく東京はじめ大都市は殆ど同じような皆殺しの爆弾を投下したのである。さらに広島、長崎にはそれらより何倍も殺傷力の強い原爆を投下したのである。憎んでも憎みきれない悪魔の仕業である。ところがその悪魔を憎むどころか尊敬したり、追従している人たちがこの日本にはいるのである。

韓国や中国は大戦前及び大戦中のことで日本を徹底的に憎んでいる。アメリカが日本にしたことに比べ、日本がそれらの国にしたことは殺人の数や規模では比べものにならないと思う。想像を絶する大量虐殺された日本がアメリカをそれほど憎まず、それほどの虐殺をしなかった日本が未だに憎まれている理由を考えてみた。

アメリカは酷いことをしたが、日常生活で触れ合うことはなかった。韓国人や中国人には日本人がふれあい、その中で差別、強制、暴力、殺人などを目の前で行ってきたからだと思う。礼儀正しくて隣人に親切な日本人が恨まれるのが解せなくて誤解とか煽動等があるのではないかと思ったこともある。しかしこれほど根深く恨まれているのは我々の先輩がその時代によほど酷いことをしてきたのではないかと思う。

大量虐殺したアメリカは恨まれず、それよりはるかに少ない虐殺なのにずっと恨まれている日本。それはその当時の振る舞いによるのだと思う。今の日本人は優しくてそんな悪いことをするとは想像できないが、当時の日本人は尊大、残虐、他民族を人間とみなさないような横柄で暴力的な人間が多かったのだと思う。

今の日本人はその当時とは全く違う。それなのに未だに恨まれているのは的外れだと感ずるし、執念深すぎる。と思っている人も多いのではないかと思う。彼の国では日本の非道を忘れるなとその非道を徹底的に子供達に教えている。今の日本人にしてみれば違和感があるが、当時の彼の国の人々にしてみれば日本人から生涯忘れることのできない屈辱や虐待、暴力を受けたのだと思う。

そんなことはなかった。そんなはずはない。もしあったっとしてもそれは昔の日本人で今の我々とは関係ない。と言っても始まらない。昔も今も同じ日本人である。昔の日本人がしたことには今の日本人にも責任がある。謝罪や責任をとるのは当然である。

同様に人類史上空前の大虐殺をしたアメリカも昔のアメリカ人がしたのだと開き直ることなくその責任をとり、日本に心からの謝罪をするべきだと思う。





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Last updated  2013.01.16 22:26:39
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