今が生死

今が生死

2013.05.29
XML
カテゴリ: 健康
NPO法人日本胃がん予知・診断・治療研究機構 理事長の三木先生が5月18日付で本年4月に日本がん検診学会が、三木先生たちのABC検診は従来のバリウムによる胃のX線検診に代わる物ではなく、胃検診には従来のバリウムによるX線検診は必要であるとの声明を出したことに反論声明を出した。

胃のバリウム検診は巡回バスなどで1度に多数の人が検診を受け、その中で要精密検査になった人が胃カメラなどを受けて胃がんの早期発見、早期治療をするシステムで多くの胃がん患者さんの命を救ってきた実績がある。しかし胃がんの原因がピロリ菌であると分かった現在、放射線被爆の問題もあるレントゲン検診を従来のように行うのは労力、費用、効率の点からも間違いで時代に即した検診に切り替えて行くべきであるというのが三木先生達の言い分である。

三木先生達のABC検診と言うのはバリウム検査はしないで、血液検査で簡単にできるピロリ菌検査と、ペプシノーゲン検査(胃粘膜の萎縮の程度が分かる)を行い、ピロリ菌陽性の人にはピロリ菌の除菌治療を行い、発がんの可能性が強い人には定期的に内視鏡検査で経過観察するという方式である。

レントゲン検診はがんを見つけるという検診だったが、ABC検診はあらかじめ胃がんの原因であるピロリ菌を退治してその後必要な者には内視鏡検査を勧める方式でいわば胃がんにかからないように予防活動することになる。

私もそうだが、昔一生懸命レントゲン検診をしてきた者にとっては、自分たちが命を賭けて努力し、築いてきたレントゲン検診を、もう昔の方法で新しいABC検診に切り替えるべきであるとする三木先生達の主張に我慢できなくて、ABC検診反対と述べたのだと思うが、昔のノスタルジアに浸っている場合ではない。私も人一倍レントゲン検診に携わってきた人間だが、胃がんに関する新しい事実も明らかになった今、自分たちが心血を注いできたからと言ってそれを守ろうと言い張るのは全体観からみて間違いだと思う。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013.05.29 21:43:41
コメント(5) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: