今が生死

今が生死

2013.07.29
XML
カテゴリ: 健康
休めるのは日曜日だけなので、日曜日は新聞を読んでテレビを見て幸福この上ない一時を過ごすが、月曜日に出勤すると1日休んだだけなのに、状況ががらっと変わっていて、塗炭の苦しみを味わうこともある。

本日は私が外来で診ていた93歳女性が腸閉塞様症状で昨日の日曜日に入院していた。前から入院している86歳の糖尿病の女性も昨日からさらに状態が悪くなっていた。1日休むとその次の日が大変だ。

昨日入院した患者さんの家族を呼んで午後面談した。重症で年齢も年齢なので、前回入院の時のように回復して退院できる状況になれるかどうか分からないと話した。「認知症があるのでベッドから転落して事故を起こしては困るので体幹抑制(体をベッドに縛り付けて動けないようにする)の必要があります」と話したら、家族は「体を縛りつけられるほど辛いことはない。それだけは止めてもらいたい。ベットの四隅を柵で囲むだけにしてもらいたい。万一その柵を乗り越えて転落して事故に遭っても家族としては体を縛り付けられるよりはるかにいい。転落して事故にあっても文句は絶対に言わない」とおっしゃった。

私も縛られることの辛さを身にしみて感じているが、万一の事故のことを思えばやむおえないかなと思っていたが、家族の「万一落ちても縛られるより何倍もいい」との力強い言葉に、落ち込んでいた私も励まされ、楽しい気分になった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013.07.29 23:22:32
コメント(6) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: