今が生死

今が生死

2021.06.14
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カテゴリ: 健康


数日前の全国紙に記憶力をよくするという機能性栄養食品の全面広告があった。
役者の名前が思い出せない、地名や夜食べた食事の内容が思い出せない、忘れ物を取りに来たがそれが何だったか分からなくなってしまった、漢字が思い出せないなど記憶力が落ちたと思っている方は是非この栄養食品をお試しくださいという内容であった。
全面広告なので数千万円の広告費だと思うが一紙だけでなく数紙に広告を出したとすれば一億円以上の広告費を使ったと思う。ご希望の方はお電話をとのことで電話してみたら直ぐつながった。恐らく何百人、何千人というアルバイトの人を雇って直ぐつながるような体制を組んでいたのだと思う。このアルバイト料金だけでも数千万かかっていると思われる。
「どのくらい飲んだら効果が出てくるでしょうか?」と聞いてみた。「最低3か月位しないと効果は出てこないと思いますのでお得になっている定期購買コースをお勧めします」とのことだった。
全国には記憶力が落ちたと自覚している人は一杯いるのでその人達から電話が殺到したことと思う。定期コースを申し込んだ人がどれくらいるか知らないが広告費を一億数千万円使っているのでその元を取ってさらに利益があがると予想しているのだから莫大の人が申し込んだのではなかろうか。効果については個人差があるので何とも言えないが多くは無効だと思う。でもそのうちに効いてくるかもしれないと購入を続ける人が多いのではなかろうか。
これは記憶力に関する栄養食品の話だが他にも内臓脂肪を減らす食品、肌を綺麗にする食品、若さを保つ食品など様々な健康食品がある。痩せたい人や肌を綺麗にしたい人はいっぱいいるので巨大な金が集まり健康食品会社は大企業になっている。
実際の効果は兎も角、頭が良くなったりお腹がぺちゃんこになる夢に向かって自分は何らかの対策をしているのだとの自己満足もある。それらの健康食品の成分を調べてみるとこれでもか、これでもかと言わんばかりに人体に有用と思われる成分が含まれている。しかしそれらの栄養満点なものが体の中に入った時に満点の働きをしてくれるかというと必ずしもその働きはしてくれない。
多くの国民が健康になるものならと健康食品を購入しているが必ずしも国民は健康になっていない。健康食品産業には莫大な金が投資されているが効果の実感と言う面から考えてみると国民の健康を押し上げているとは思えない。国は現在の健康食品産業の発展を見て見ぬふりをしているが、もっと主体性をもって国民の健康生活のための指南体制を構築すべきだと思う。
スポーツ庁ができて徒歩通勤の勧め等が行われ、それも一つの健康への道だが国はもっと積極的に運動、栄養、精神の3本柱で健康立国してもらいたいと思う。
現在の健康食品企業は大きな広告を打って儲けることに主体が置かれているが国民が真に健康になるための基礎研究を積み重ねてもらいたいと思う。国と製薬会社、健康食品会社が一体となって地道な研究を積み重ねて真に国民が健康になる道を切り開いてもらいたいと願う。





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Last updated  2021.06.14 21:24:10
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