今が生死

今が生死

2022.01.29
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カテゴリ: 事件
先月大阪の雑居ビル精神科診療所の西沢広太郎先生(49歳)がリワーク(職場復帰)教室開催中に参加者と一緒に放火殺人で命を奪われた。先生はうつ病その他で仕事が続けられなくなった人達に職場復帰が出来るように昼夜を問わず献身的に患者さん達に寄り添って指導を続けてきた。犯人も死亡しているので供述は得られていないが状況証拠から考えると、西沢先生から犯人も職場復帰についての指導を受けていたと思われるが「自分にはとてもできない」「こんな駄目な人間は死ぬしかない」と思い、死ぬには先生や教室参加者と一緒に死ぬのだと凶行に及んだと考えられる。先生の熱意が仇になったとも考えられるが、仕事が出来なくなった患者さんのために心血を注いで努力していた西沢先生の姿は私達の心に鮮明に浮かび上がってくる。なんでこんなにいい先生が殺されなければならなかったのか悔やしい。
その悲しみも癒えぬ昨日28日、埼玉県では訪問診療に情熱を燃やしていた鈴木純一先生(44歳)が渡辺宏(66歳)という犯人(W)に殺された。
母親(92歳)の介護にあたっていたWは母親の治療方針について鈴木先生と対立していたらしい。入院して胃ろうを作ってもらう必要があると先生は伝えたがWは在宅のまま作れと主張し、それは出来ないという先生と対立していてその最中に母親が無くなってしまって、怒りの矛先を鈴木先生に向けて猟銃を発砲したらしい。
鈴木先生も上述の西沢先生と同じように在宅の患者さん約300人について昼となく夜となく自分の生活を犠牲にして飛び回っていた先生である。入院患者さんなら設備もあるし看護師もいる。当直の医師もいる。しかし何らかの事情で自宅で診てもらう場合は設備もないし、看護師もいない。そのすべてを訪問医師がしなければならない。余程の心がなければできないと思う。今はコロナで自宅療養の人が多くなってきていたがそれらの患者さんの家庭も回っていたとのことである。真心の医師だと思う。それなのにこのような殺され方をして無念でならない。
二人の有能な医師が相次いで患者(又はその関係者)に殺されるという無情なことで命を落とした。真面目に一生懸命仕事していてもこのような惨状に見舞われることがあるので、医師は用心した方がよいと思ったが他の職種の人にも同じようなことが起こるかも知れないのでお互いに気を付けた方がよいと思った。





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Last updated  2022.01.29 12:03:44
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