老人になると体力が衰え、能力も、意欲も衰え、疲れやすくて何とかしたいとサプリメント(健康食品)に頼る人が多いがその効果のほどは分からない。それでも宣伝文句につられて服用者はうなぎのぼりで健康食品発売会社は大きなビルを建てて興隆している。健康食品は医薬品ではないので綿密な治験の必要はなく、効能効果が如何にもあるように書くとそれにつられて多くの老人は高い金を払って購入するがその効果は学問的には実証されなくてもよいとされている。
健康食品もそれ程助けにならないなら、老人は衰え、衰弱し、すぐ疲れてしまう状態になってしまうのは仕方のないことで、諦めるしかないのであろうか?
昨日83歳の男性がリハビリ外来を受診した。今までに3回脳梗塞や脳出血をしており3回目の発作は3年前で80歳の時だった。
2回目までは比較的軽い発作だったのか3回目発作(80歳)まではゴルフや音楽活動をしていたとのことである。ゴルフは70台で回り、独学で覚えたピアノやドラムやサキソフォンを自由自在に演奏していたとのことである。80歳でゴルフ70台というのはとてつもなく上手で素晴らしい成績である。ゴルフのスコアは少ないほど成績がよく、多くなるほど下手ということになるが私は110~120で比べものにならない。ピアノも何でも弾けて私が発表会で苦労したベートーヴェンの月光もスラスラと口ずさんでくれた。殆どの曲が頭の中に入っているので何でも弾けるとのことだった。
老人とは体力が落ち、能力も衰えるものと思っていたがその方は少なくとも80歳までは全然能力は衰えていなかった。「音楽の先生だったのですか?」と聞いたら「いえ、税理士でした」とのことだった。
個人差があるので何とも言えないが、齢とったから能力がないと決めつけることはできないと思った。
その方は脳卒中を80歳までに2度もしている。私はおかげさまでまだ脳卒中にかかっていない。ゴルフで70台は無理でも努力すれば100台くらいにはなれるかもしれない。月光だって口ずさめなくても楽譜をみれば、何とか弾けるまでになれるのではないかと思った。年寄りだから駄目だと思わず、80歳でもそれだけの能力を発揮した人がいるのだから、希望を持って挑戦して行こうと思った。
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