今が生死

今が生死

2026.04.07
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カテゴリ: 嬉しかったこと
毎年庭で咲いてくれるスイセン

食堂のご主人が入院している。爪が横に広がっていて荒れている。昼間働いて夜も他店に手伝いに行っていて、昼夜働きづくめで病気になったのではないかと思われる人だ。昼も夜も働きづくめで手を使って料理を作っていたので爪が荒れたのだろうなと思っていた。
今日医師会報を読んでいたらある眼科の医師が、爪は一般的には縦長なのに自分の爪は横に広がっており、ずっと悩んできたことを書いていた。今入院している食堂のご主人も、もしかしたら働き過ぎたからでなく、先天的に爪が横長だったのかもしれないと思った。
その眼科の先生のお母さんが横長爪だったとのことで、生まれつき横長爪で嫌でたまらず劣等感にさいなまれていたとのことだ。誰かに書類などを渡す時もその爪を見られないようにあれこれ取り繕っていたとのことである。医科大学を卒業して眼科医局に入局してからもその悩みはずっとつきまとっていていたが、ある日女性教授の手術の助手について器具かたずけや糸結びをしたりしていた時、教授が不意に手術の手を止め、「○○君の爪は変な格好をしているね」と言った。自分が一番気にしていることを言われてどきんとした。ところが教授は「私も実はそういう爪なのですよ。こういう爪の人は皆手術が上手なんですよ。君もきっと上手になりますよ」とおっしゃった。
それまでは劣等感の塊で同期入局者の中では手術例数が最も少なく、こんな爪では恥ずかしくて手術に集中できないという不安もあった。ところが手術が上手で、最も尊敬していた教授が同じ爪だったということを知り、その日を境に気持ちが一変し、教授のようになりたいと思って必死で努力して眼科手術の名手になったとのことである。
自分が尊敬していた教授が自分と同じ爪だったと知った時、劣等感は吹き飛んでしまい、教授の技術に追いつくべく人一倍努力して名医になれた。
劣等感は何らかのきっかけで逆にその人を発奮させるバネになることもあるのだなと思った。





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Last updated  2026.04.07 22:02:54
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