渡辺つぎさんの入選歌 平成25年 NO.1
1月号(同人誌「賀茂短歌」より)
おさなしとおのれの歌をなげきつつまた詠みつづく百一歳を
(雑誌「短歌」平成二十五年一月号公募短歌館 佳作 蒔田さくら子選)
(雑誌「短歌」平成二十五年一月号公募短歌館 佳作 大島史洋 選)
(雑誌「短歌」平成二十五年一月号公募短歌館 佳作 三枝浩樹 選)
2月号(同人誌「賀茂短歌」より)
唯一の家事の手伝い洗濯物をたたむことのみ百一歳というは
(雑誌「短歌」平成二十五年二月号公募短歌館 秀逸 大島史洋 選)
心身は衰へゆくもわれにまだ歌作りする微力が残る
(雑誌「短歌」平成二十五年二月号公募短歌館 佳作 三枝浩樹 選)
平成二十四年度 県民文芸 入選
百と一歳
貯えし泪の池へ百一号の小舟浮かべて今日船出せり
百一歳の記憶袋の底が抜けためこみしものどっと失う
学びたきことつぎつぎに迫りきてルーペと辞書と百一歳は
からっぽの記憶の箱よ泣くなかれこれから貯めるたのしみがある
いつの日か歌が詠めなくなるだろうその日が怖い死ぬより怖い
3月号(同人誌「賀茂短歌」より)
腰のばしのぼしながらの百二歳尺取虫の仲間となりぬ
(平成二十四年度 静岡県東部短歌大会 三月十日 互選三位 )
さがしものしていてさがすもの忘れ茫然と佇つ百一歳は
(雑誌「短歌」平成二十五年三月号公募短歌館 秀逸 大島史洋 選)
(評)こういう場面は多くの人がうたっていますが、結句「百一歳」に迫力があります。そこに打たれました。
欲しくないものをいただきオメデトウという新年は百二歳なり
(沼津牧水会 雛の歌会 優秀作品入賞 馬場あき子選)
(評)おもしろい歌、「欲しくないものとは何をもらったのか。最後にいって「百二歳」とはまいった。前にもどって、もう一度読みなおしてしまう。言いたいことを最初言わず、最後にもっていって読者を引っぱるということは大事。
(つづく)
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