7月号(同人誌「賀茂短歌」より)
めまぐるし地球の変動次世代の安否気づかう百二歳われ
(雑誌「短歌」平成二十五年七月号 題詠「国」 木村雅子 選)
(評)百二歳の作者が、案じておられる。しっかり受けとめたい。
せめて人間の顔でいたいよ百二歳そっと鏡におたのみ申す
(雑誌「短歌」平成二十五年七月号公募短歌館 特選 古谷智子 選)
(評)百二歳の作者の実感が、深い吐息のように表出されている一首だ。初句の字余りが反映され、上句の「いたいよ」という口語や、結句の「おたのみ申す」という祈りに強い説得力がある。
目標は一日五百歩足りない日は竹ふみをする老いの生きざま
(雑誌「短歌」平成二十五年七月号公募短歌館 佳作 前川佐重郎 選)
(雑誌「短歌」平成二十五年五月号公募短歌館 佳作 伊藤一彦 選)
8月号(同人誌「賀茂短歌」より)
短歌 という一条縄にすがりつつ百三歳を歩みいるわれ
( NHK名古屋短歌大会 平成二十五年八月五日 佳作 )
杖を持つ時期を失い百二歳二本の足でヨチヨチ歩く
背曲りも百と二歳の貫禄か歌友らの檄 笑うなよ空
( 第二十四回 全日本短歌大会 奨励賞 )
9月号(同人誌「賀茂短歌」より)
音量をしぼりラジオ体操中誰ものぞくなよ百二歳なれば
(雑誌「短歌」平成二十五年八月号 題詠「ラジオ」 志垣澄幸 選)
(評)ラジオ体操をする百二歳の元気な作者。老いて鈍くなった動きを見っれたくないというのか。「誰ものぞくなよ」には生きる余裕までもみえてほほえましい。
(つづく)
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