後藤早苗の短歌(18)
(注)後藤早苗は私の妻です(平成29年1月28日死亡)。
結社誌「賀茂短歌」より転載。
春の日 (17年.5月)
春の日に庭草いっきに伸び始めパンジー ガーベラ隠れて見えず
この辺にダリヤが植えてあるはずと雑草かきわけ芽生えをさがす
庭の木も光求めて伸びおるをわれの好みに枝打ちをする
目の見えぬ人の前にて不覚にも桜きれいとはしゃいでいたり
時間給で必死に働く若者に明るい明日があるとも言えず
梅の実 (17年.6月)
梅の実がふくらんできて早や五月もうあと少し落ちずにいてね
看護士の血圧計るしぐさにも個性がありて性格を知る
何日も餌も食べずに卵だく鶏が吾を威嚇してくる
古布団を買うとう男来たりけりだまされまいぞとわが身構える
腰痛を病みたる媼のキャベツ畑出荷の時期にはぜていきたり