後藤早苗の短歌(21)
(注)後藤早苗は私の妻です(平成29年1月28日死亡)。
翁
(17年.11月)
明日扱(こ)くと言いし翁の干し稲に無情の雨が冷たく当る
亡き叔父の葬式なるに久に逢う親族集いてにぎやかにいる
教え子のわがわかるかと思いつつ会釈をすれば笑顔の恩師
朝露にしっとりぬれて眠りいる野菜を朝日やさしく起こす
汗をかき働くわれを鳥小屋の鶏達が並んで見ている
満腹
(17年.12月)
さつま芋一個で満腹するほどにわが胃小さくなりてしまえり
さつま芋いろいろ種類はあるけれど人参芋とう黄の芋が
施設より帰り来る子よわが家がそんなに良いのかこの父母(ちちはは)が
やっかいな患者が来たと言いそうに透析ですかと歯科医師の問う
満開の菊をながめてなぜか急に墓まいりなど行きたくなりたり
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