後藤早苗の短歌(29)
注)後藤早苗は私の妻です(平成29年1月28日死亡)。
結社誌「賀茂短歌」より転載。
僧侶 (19年.3月)
福寿草咲き始めれば庭草も伸び始めたり農の初めと
水分量栄養面も満点と医師にほめられ足どり軽き
村中が総出で山を焼きたりし昔なつかし山菜もありき
荒行をするとう僧侶の腹たるみ色白くして筋肉もなし
よく見れば毛の抜けている狸なり山になにかの異変がありや
野火
(19.4)
パトカーがサイレンの音ひびかせて通りてゆけば顔こわばらす
バリバリと音たて野火が山頂に昇りゆきたり人々拝ませ
もう少し暖かくなるまで待ちてみる種をまかんとはやる気押さえ
よろこんで食べし子供ら離れゆき野菜作りの楽しさ減りぬ
畑ゆけばいつも同じのヒヨドリに逢いたりここの主のごとくに
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