明石海人歌集
白描(46)
岩波文庫より
(注)明石海人(本名野田勝太郎)は、大正7年沼津町立沼津商業学校(現:県立
沼津商業高等学校)卒業で、私の先輩であることを知りました。
春夏秋冬(7)
夏至
演習のやがてはじまる松山に夏うぐひすの声しづかなり
萌えいづる榁(むろ)の白芽に降る雨は匂ひあたらし音(ね)のあかりつつ
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暮れのこる土の乾きに甘藍は鉛のごとく葉を垂らしたり
夕焼の雨にかならしひとときを簷(のき)さきに鳴く一つ青がへる
廁戸のひらき重たく降る雨のやみ間を黄ばむ夕空あかり
夕まけて芭蕉わか葉にやむ雨は砌(みぎり)の石に乾きそめつつ
(つづく)
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