明石海人歌集
白描(186)
岩波文庫より
(注)明石海人(本名野田勝太郎)は、大正7年沼津町立沼津商業学校(現:県立
沼津商業高等学校)卒業で、私の先輩であることを知りました。
翳(二)(18)
病閑(1)
猫のごとあさく眠りて朝々の足音ばかり
選
り好みする
おのが
掌
の皺など見ねばひたすらに鳥の鳴く音に雲を恋ひつつ
ひとしきり入日をわすれ声をわすれ鴉ふたつの春のあらそひ
空はもうかすんでゐるのにこの朝の海へ落ちこむ沢山の蝶
(つづく)
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