4月25日(木)
万葉秀歌(上巻)(23)
斎藤茂吉著
昭和13年11月発行
(注)作品は書籍通りです、解説は簡略化、意訳している場合も
あります。(後藤)
巻第一(23)
ひむがしの
野
にかぎろひの
立
つ
見
えてかへり
見
すれば
月
かたぶきぬ
これも前の歌のところで述べた四首の中の一首。
茂吉:一首の意は、「阿騎野にやどった翌朝、日出前の東天に既に暁の
光がみなぎり、それが雪の降った阿騎野にも映って見える。その時西の
方をふりかえると、もう月が落ちかかっている、」というのである。
茂吉:「古へおもうに」などの句がないが、全体としてそういう感情が
奥にかくれているもののようである。そういう気持があるため、「かへ
りみすれば月かたぶきぬ」の句も
利
く。人麿がかく見、かく感じ、詠嘆
し写生している。それが、すなわち犯すべかざる大きな歌を得る
所以
と
なった。
後藤瑞義入選歌(令和2年)(1) 2026.05.29
渡辺順三歌集「日本の地図」1952年(… 2026.05.29
与謝晶子の歌(370)花のある風景――(… 2026.05.29