6月26日(金)
北原白秋歌集(92)
中公文庫:日本の詩歌9(北原白秋)より
昭和49年十一月十日初版
「風隠集」(14)
水うちて赤き火星を待つ夜さや父は大き椅子に子は小さき椅子に
萩すすきにほふ日頃の親しくて通らせてもらふとなりの道を
隣べは秋いち早し萩すすきながめまさりぬ道をうづみて
外
の藪のあかつき雨や 玻璃
まどに電球の線の黄に映りゐる
鴨跖草 に冷やき雨ふるこのあした夕刊と朝刊と濡れてとどきぬ
反歌
隣べの春もをさなしたき火して梅のつぼみをしたしとを見れ
(つづく)
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