一遍上人語録(121)
岩波文庫:昭和60年5月16日発行
巻下(40)
門人伝説(40)
四十
又云、慈悲に三種あり。いはく、小悲・中悲・大悲
なり。大悲といふは 法身 の慈悲なり。今の別願成就の弥
陀は、法身の大悲を 提 げて衆生を度し給ふ。故に真実に
して、まなしからざるなり。これを経には、「仏心者大
慈悲是、以無経摂諸衆生《仏心とは大慈悲これなり。無縁
の 慈 をもつて、もろもろの衆生を摂す》」ととけり。
(注)
法身 : 絶対真理の人格化。
別願成就の弥陀 :四十八願の誓願をおこし、兆載永劫の
修行の結果仏となった弥陀をいい、その弥陀を報身仏と
いう。報身は、法身とともに三身(報・法・応)の一つ。
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