8月25日(火)
古典鑑賞講座「万葉集」(95)
監修:宋 左近
禁じられた恋ゆえに(13)
中臣宅守と狭野茅上娘子の歌の交換(4)
娘子の京に留まりて悲しび傷みて作る歌
我 がやどの 松 の 葉 見 つつ 我 れ 待 たむ 早 帰 りませ 恋 ひ 死 なぬとに
(巻十五・三七四七)茅上娘子
―我が家の松の葉を見ながら、私はただひたすら待っております。早く帰
ってきてください。この私が焦がれ死にしないうちに。―
逢 はむ 日 の 形見 にせよと たわや 女 の 思 ひ 乱 れて 縫 へる 衣 ぞ
(巻十五・三七五三)
―会える日までの形見にと、かよわい女の私が思い乱れて縫った着物です、
これが。―
(つづく)
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