1月28日(金)
閑吟集(2)
新潮社: 昭和五十七年九月十日
これを 嗟嘆 して 足 らざれば、これを詠歌す。これを詠歌して足ら
ざれば、手の舞ひ足の踏むを知らざるなり。治世の 音 は 安 んじて以
て楽しむ、その 政 和すればなり。乱世の音は怨みて以て怒る、その
政 乖 けばなり。得失を正し、天地を動かし、鬼神を感ぜしむるは、
詩より近きはなし。
(つづく)
これ:思い 嗟嘆:心を激して吟ずること。 詠歌す:うたとして口ずさむ
手の舞ひ足の踏むを知らざる:手も足も自然と動き出し舞い踊るようになる
詩より近きはなし:手段としてうた以上のものはない
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