長塚 節歌集(22)
中公文庫:日本の詩歌(3)より
昭和五十年九月十日初版
明治三十八年(2)
春季雑咏
杉の葉の 垂 葉 のうれに 莟 つく春まださむみ雪の散りくも
棕櫚 の葉に降りける雪は積みおける 真木 のうへなる雪にしづれぬ
木 の葉掻く 木 の 葉返 しの来てあさる竹の林に梅散りしきぬ
梅の木の 古枝 にとまる 村 雀 羽がきも掻かずふくだみて居り
小垣 外 のわか木の栗の枝につく枯葉は落ちず梅の花散りぬ
(つづく)
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