2月22日(火)
岡井 隆「私の文学」(74)
(対談:聞きて田中和生)
三田文学(2003年夏季号)より
田中:あんるほど。では一九八〇年以降にふえてくる、片仮
名の言葉のようなものが入ってきたりすることについてはど
ういうふうに考えておられるんでしょうか。
岡井:片仮名は直接で簡単なものですから、本当に難しい
な。ただ明治以来そうだけど、ラリルレロの音とかパピプペ
ポの音とか、日本にないような音的要素が入ってくるのは魅
力ですね。ラリルレロは欲しいですよ。だけど日本語にはな
いんだもの。やっぱり「ラウレル」なんていうとああいいな
と思う。
そういうことから言うと、キャッキュッでもいいけれども
音の要素が広がる。もう一つは、視覚的にもここはラテン語
を入れたらいいなとか、英語を入れたらいいなドイツ語を入
れたらいいな、記号をいれたらいいなとか楽しみを広げる。
今言った音韻要素も広がるし、片仮名的要素、つまり外来語
的要素をどうしても排除する気にならないですね。特に韻律
家の人たちはエピキュリアンですから、みんな楽しみに弱い
んですよ。
田中:楽しいとなると入れる。
岡井:そう。これは楽しいなと思うと、そっちへどんどん行
っちゃう。
後藤瑞義入選歌(令和2年)(1) 2026.05.29
渡辺順三歌集「日本の地図」1952年(… 2026.05.29
与謝晶子の歌(370)花のある風景――(… 2026.05.29