親鸞「消息集」(21)
中央公論社「日本の名著」(6)より
1969年7月1日発行
末燈鈔(21)
本書は、本願寺の親鸞聖人がご自身の内心の領解を述べられたもの、
並びに鄙遠(ひえん)の地の門侶(もんりょ)に書き送られた書簡
などのうちから、選び出してあつめたものである。
(六)(3)
今になって
思いあわせられます。ほかの人々に騙されないようにな
さり、またご信心を後もどりさせないようになさって、
それぞれ浄土に生まれなくてはなりません。もっとも、
ひとに騙されなくても、信心の定まらない人は浄土に生
まれる身とはなっていない人で、落ち着かない人であり
ます。あなたにこのように申しあげることを、ほかの人
人にもお話しください。謹言。
文応元年十一月十三日 善心 八十八歳
乗信御房
このお手紙の真蹟は関東の下野国大内荘高田に現存して
いるといわれる。
(つづく)
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