4月29日(水)
与謝晶子の歌(337)
(注)歌友である渡辺つぎさんは、平あみの成二十九年九月六日、百六歳六か月にて永眠されました。「伊豆遊草」には、伊豆におけるおける与謝野晶子の膨大な数の歌が収録されています。その中から出来る限り抜き書きしたいと思います。
南豆詠草――(3)『冬柏』九巻七号・昭和十三年七月
昭和十年寛と最後の旅をした思い出の地(南伊豆)に、昭和十三年七月初旬、今井浜温泉に一泊、下田温泉ホテルに一泊の旅をした。
波もなし 玻璃 の 身 に して 厚 やかに 海へ 続ける 河津 川 かな
隔りて共にめでたし天城の 嶺 谷津の 川 辺 の 夏 の 夕風
柳みな城ばかりにも枝張れる谷津の川辺の夏の夕風
海の奥寸ほど 利島 見 ゆ るなり 靄 分け て こん 夕 月 ならば
生きて踏む世の尽きぬなど惑はれぬ一本松の岩に到りて
(つづく)
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