5月26日(火)
歌集「涵養の地」(53)
発行所:いりの舎
著書:君山宇多子
発行:二〇二五年十二月十五日
作者とは、十数年前静岡県歌人協会の常任委員をともにいたしました。現在は歌人協会の副会長です。若い頃より一本筋金の入った印象がありました。作者の歌の師との師弟関係はほんとうに心温まるものがあります。彼女の師である温井松代氏の師は、大岡博氏(窪田空穂の弟子で、詩人大岡信の父)で、窪田空穂氏とは孫弟子となる人です。ですから、君山さんは空穂のひ孫弟子ということ2でしょう。そういう一本筋の通った感じが確かにありました
祈り(1)
刳り貫きの会津塗りなる大鉢に夏の野菜の色みづみづし
素朴なるものの風格大鉢の深き朱の色暑を寄せ付けず
嫁ぐ子に父の持たせし汁椀の小さき剥離はわれの歳月
七万本を浚はれにける松原に 自 を立たしめし一本の松
魂柱なる陸前高田の一本松弦楽奏「四季」の質朴まさる
(つづく)
後藤瑞義入選歌(令和2年)(2) 2026.05.30
渡辺順三歌集「日本の地図」 1952年… 2026.05.30
与謝晶子の歌(371)花のある風景――(… 2026.05.30