ジョナサンズ・ウェイク

ジョナサンズ・ウェイク

アキハバラ@DEEP(石田衣良)



「アイ・ロボット」は、近未来、人工知能を持つロボットが人間に叛乱を起こすといったSF作品だった。映像のリアリティはあれど、やはりツクリモノの感は拭えなかった。

しかし「アキハバラ@DEEP」は、フィクションという感じがしなかった。ネットの海を光の速度で自由自在に駆け巡りながら、人間のように思考する検索エンジン「クルーク」。本当にありそうだからスゴイ。

彼らの生みの親は、社会不適応者たちによる、弱小ベンチャー企業「アキハバラ@DEEP」のメンバーたちだ(吃音の<ページ>、とあるキッカケで全身がフリーズしてしまう<タイコ>、女性恐怖症・潔癖症の<ボックス>、女性コスプレマニアの<アキラ>…)。

画期的な発明により、新しいITの時代が到来しようとしていた。しかし希望や夢でさえ瞬時に吹き飛ばす無情な嵐は「アキハバラ@DEEP」に襲いかかった!

アキハバラ@deep

「それでは良い検索を。どんなこたえを得るにしても、生きることは捜し求めることで、よい人生とはよい検索だ。 」


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