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足尾山塊・栗原川を1泊2日で歩いた。コースは1日目 ケヤキ沢~林道ツバメ沢支線~ツバメ沢左岸尾根下降~砥沢・ツバメ沢出合BC 2日目BC~本流~十林班沢~栗原川林道~林道ツバメ沢支線~ツバメ沢左岸尾根下降~BC~砥沢・不動沢中間尾根~不動沢渡渉~円覚址~栗原川林道 前線通過で雨覚悟の計画だった。林道のゲートが締まっていて、車で入る予定の松ゾリ沢まで40分ほど余計に歩かされた。松ゾリ沢右岸の尾根を下るとケヤキ沢出合である。ケヤキ沢は美しいナメで本流に合流している。ナメが連続する先には狭いゴルジュがあり、この先で一時的に水量が極端に減ってしまう。ゴーロを歩いているうちにか水量は復活し、やっと大滝(35m)に着く。左手から巻き、さらにもう一つ登れない滝がある。明るく開けた沢になり、ちょっと疲れた頃に林道に出た。計画ではツバメ沢下降だったが、歩きやすそうな左岸尾根から研沢本流に下りた。ツバメ沢出合のキャンプ地は立地がよく快適。雨は行動中に一時弱い雨に会っただけですんだ。 翌朝、起きると強い雨である。タープの下で焚火し、のんびりと仕度した。雨が弱まったのでテントを残し、少し遅れて出発した。砥沢本流は所々に小さな滝があり、それでも1時間ほどで十林班沢出合に。大きな滝はないが2回高巻きさせられた。下山は昨日と同じ尾根。キャンプ地に着き、テントを撤収して、不動沢を渡渉して林道に登る。長い林道歩きが待っていた。
2016.10.12
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美渓の誉高い黒部川赤木沢に行った。 今回と同じようなメンバーで3年前に計画したが天気が悪く他の山域に転進したことがあった。その時はテント泊の計画だったが、今回は小屋泊まりにした。たった3年の歳月が私の山を大きく変えたようだ。 今年の北アルプスは雨が少なかったのか黒部川は「これが黒部川?」と思ったほど水量が少なかった。赤木沢は確かに美渓だった。きれいな滝が続き、しかも安心して登れる容易さで圧迫感がない。このような精神状態で遡行できる沢を「癒し系」と言うのだろうか。難を言えば出てくる滝が皆似たような滝で、後で写真を見るとどこも同じに思えてしまう。水がなくなると緩やかな草原となり、黒部川の遡行も含めて4時間で中俣乗越で出た。 稜線に出て赤木岳を登り始めると、下ってくる大人数のパーティーとすれ違った。台湾からの人たちだった。そのうちの一人が「赤木沢はきれいな沢と聞いているので登ってみたい」と言った。赤木沢は台湾でも有名らしい。 中俣乗越から太郎平へは穏かな稜線歩きが楽しめる。前方の薬師岳と黒部川をへだてた赤牛岳が大きい。しかし長い。登山口の折立のだいぶ前から膝のバネが限界だった。不安定な天候下での山行だったが、たまたま沢で過ごした時間はよく晴れた。稜線では雲が出て涼しくなり、森林帯に入ると雨が落ちてきた。天候に恵まれた山行だった。
2016.08.22
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昨年豆焼沢出合から金山沢出合までの滝川本流を遡行し、次は釣橋小屋跡まで遡行したいと思っての計画だった。天狗岩トンネルの手前から沢に下りてしまい、悪い斜面で時間がかかってしまった。入渓点で二人の釣人が準備していた。釣人には悪いが先に行かせてもらった。滝川の水量は昨年とほぼ同じ。順調に遡行。金山沢出合からは困難ではないが巻いたり嫌なへつりがあったりする。槇ノ沢出合を過ぎると水量は目に見えて減る。箱淵は今回の核心と思っていたがも予想より小さな箱で簡単に越えることができた。このすぐ上のナメ滝はヌルヌルだった。すぐに釣橋かと思ったが、小滝がいくつかあって時間がかかった。今回の終了点の釣橋小屋跡の河原で焚き火をしてコーヒーを淹れたりの「のんびり」とした時間を過ごした。 帰路に使う作業道への登りは赤テープを追うが、ガレ登りの途中で道を失った。1217mの独標の少し上に出てしまって時間と体力をだいぶロスした。顕著な緩い尾根を独標から標高で50m近く降りて作業道を発見した。これ以後は慎重にテープを追ってスタート地点に戻った。
2016.08.08
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2年前に土沢を遡行した時は林道からアプローチし入道滝から上を遡行した。この沢の魅力は水量豊富な沢を歩くことにあると感じたので、もう少し下部から遡行したいと思っていた。また若い人たちから読図を勉強したいという声と焚き火願望があることを知って今回の計画ができた。 湯船山の肩から北への尾根に入る。歩き易い尾根だった。ポイントは945地点で主尾根から支尾根に分かれる箇所だ。出だしがはっきりとした尾根になっていないので判断が難しい。雷沢の出合が見え、本流は釜を持つ滝になっている。この滝の上には歩いて下りられるが、釜に魅力を感じたので滝の下を目指して最後はロープを出して雷沢出合に下り立った。 最初こそ大きな淵があったが、その後はやや単調な沢歩きで入道滝に着く。ここはロープを出した。この日の予報はくもりで午後からは雨。しかし一面の青空で雨は降りそうもない。天気予報を信じて早めに焚き火をした。すぐに点火しコーヒーを淹れてのんびりとした。その後も深い淵や小滝を楽しみながら比較的ゆっくりと遡行を楽しんだ。一ノ沢橋で遡行を止めたが、最後の林道歩きも日陰で歩き易かった。避暑にはよい沢だと思った。雨は山の中では最後まで降らなかった。帰宅すると雨が降ったようで道が濡れていた。
2016.08.02
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久々に泊まりの山を計画した。ところが1日目が確実に雨にあいそうな天気予報だった。長く雨が続いたので快適な焚き火も楽しめそうもないので日帰りの山を考えた。幸い予定していた2日目の天気は回復するらしい。このところ丹沢ばかりに行っていたので、丹沢以外ということで八ヶ岳のジョウゴ沢に決めた。無積雪期のジョウゴ沢は9年前の同じような時期に遡行したが、よい印象でいつか再訪したいと思っていた。 前夜は道の駅で車中泊した。着いた時には小雨が降っていたが深夜には止んだ。山にしてはゆっくりの起床で美濃戸に向かう。天気は霧だが、歩いているうちに回復すると信じて出発する。冬の登攀と違って荷物が軽いので比較的楽にジョウゴ沢のF1に着いた。ここで沢装備になるが、寒い。F1はどこでも登れるがトップは水を避けたルート取りをした。次のF2は右岸を巻いた。その先の小滝を越えると広河原で、小さな白い花が一面に咲いた草原が広がっている。そしてゴルジュで、最初の滝は左から巻きぎみに登り、次の滝は水流の中を登った。水は冷たく手が凍えた。同行者は冬期登攀より寒く感じると言った。そして次の滝はヌメリがあるのでロープを出した。歩いているうちに晴れるという期待ははずれ霧はますます深くなる。当然乙女の滝は見えない。 周囲が見えないので本当に本流を歩いているのか疑問を感じたころ大きな岩壁に突き当たった。大滝らしいが岩がよく見えない。当然巻きなのだが、視界が狭く初見だとどこを巻くのか解からないだろう。9年前の記憶だけを頼りに巻く。前回はザレの斜面を歩いた記憶があるが、右へトラバースぎみに上がったためか濃いハイマツ帯に入ってしまった。心が折れそうになったが運よくハイマツの背は次第に低くなり、獣道状のハイマツの切れ目をつなげて高度を上げた。キバナシャクナゲの花が目立つようになり、やっと稜線の登山道に出た。風が強く寒い。稜線に出た場所は予想よりも横岳よりだった。
2016.06.28
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未丈ヶ岳は標高は1550mと低いものの、堂々たる山容と奥深い立地から存在感のある山だ。しかし300名山にもなっていない。マイナーな山を好む人は300名山のようなタイトルなど必要しない。少し北にある毛猛山とともにマイナールート愛好家には隠れた人気の山だと思う。 私は20代の後半にこの山を目指したことがあった。5月下旬という時期から尾根には中途半端に雪があり、藪のうるささのために敗退したことがあった。ルートは現在唯一の登山道のある西側に延びる尾根である。敗退を早めに決めたために途中で簡素な小屋に泊ってゼンマイ取りをしていた人に招かれて山菜をごちそうになったことが「よき記憶」となっている。このルートは登山地図に載っているが最近の豪雨で荒れたままになっていると聞く。その後は未丈ヶ岳に行こうと考えたことはなかった。 最近になって銀山平から気楽に登れる山として日向倉山を知った。夏道はないので銀山平に車で入れる残雪期のルートである。計画を立てているうちに、せっかく遠くまで行くので欲を出して未丈ヶ岳まで足を延ばしてみようと思うようになった。長いコースなので山中で1泊してののんびり山行を考えたが、同行者が現れず日帰りでの計画とした。当初は単独で行くことにしていたが、直前になって同行者が現れた。 稜線に取り付く尾根は雪が少なく、雪稜になるまで1時間くらいかかった。その後は順調に行程ははかどり、日向倉山までは順調だった。ここから未丈ヶ岳との中間に1376の形のよいピークがある。ここからは後は80m下って240m登るだけだった。時間も早く、登頂を信じて疑わなかった。しかしこのピークを過ぎると、尾根の雪がなくなっていた。痩せ尾根の藪をしばらく進んだが根負けしてしまい、簡単に敗退を決めてしまった。たっぷりと雪のある時に再訪したい山だった。
2016.04.12
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前日は足拍子岳に登り、夜は道の駅「いりひろせ」で車中泊した。道の駅に隣接した池はまだ凍っている。朝5時に起きると明るい。池越に浅草岳の早坂尾根が見える。今日も晴れたが、気温が低く車のフロントガラスが凍った。 除雪は大自然館までで、すでに多くの車があった。今回は雪が固いことを考え、シール登高ではなく引いて登った。林道の終点からはアイゼンを付けた。多くの登山者が、シール、アイゼン有り無しなど様々なスタイルで歩いている。針葉樹林帯の急な沢地形を登りきるとブナの大木が点在する気持ちよい尾根に出る。高度を上げるほどに背後の守門岳が大きくなる。右手に越後駒が見え出すと、昨年の引き返し地点・嘉平与ポッチ手前の台地だ。ここを過ぎたあたりから疲労でペースが落ちた。まだ滑ってくる登山者がいない比較的早い時間に頂上着。頂上には多くの人がいたので少し離れた場所に荷を置いた。 そしていよいよ早坂尾根の滑降。固い雪と重い新雪の混じる斜面を慎重に下った。シュプールは数本残っているが、今日はここに誰も滑る気配はない。山頂を振り返ると青空がまぶしい。気持ちよい。尾根を離れ林道へと下る斜面はトレースに従って下ったが、ルート取りが悪く狭い沢に入ったり登りがあったりとした。林道に下り立った時はほっとした気持ちになった。あとは林道にスキーを滑らすだけだ。
2016.03.29
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週末は谷川連峰に行くつもりだった。それが天気を理由に中止になった。予定日の前日なら天気はよさそうなので山に行こうとなったが、直前だったので準備が必要のないクライミングのゲレンデになってしまった。 阿寺の岩場はオープン直後から何度か行っている。いつもその都度岩場の整備が進んでいることに気づく。今回も大きな変化があった。岩場と休憩用のベンチとの間に小沢があったのだが、その小沢が埋められ、岩場の下が一連の広場となった。ビレーもしやすく移動も楽になった。静かな岩場との認識があったが、この日は4パーティーほどが取り付き賑やかだった。 帰り際に作業中の岩場の開拓者の大野さんに会った。どこからと問われて答えると「へぇー、遠くから来るんだね」と。岩場に置いてあるノートを見るとけっこう遠くからの人もいるし、ガイドの講習会なども行われているようだ。
2016.03.06
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丹沢・ヨモギ平に幹周りが5mもあるブナの巨木があると最近になって知った。それも登山道から程近い場所らしい。ヨモギ尾根は何度も歩いたことがあるが、そんな存在は知らなかった。ブナの巨木を訪ねるのは好みであるし、存在を知らなかったことが許しがたいと感じていたので出かけることになった。探勝コースは富士見山荘跡~三ノ塔~ヨモギ平~諸戸の周遊である。 目指すブナはすぐに見つかった。確かに巨木だった。残念なのは植林帯の脇にある環境と枝振りは美しさに欠けていた。場所はヨモギ平から札掛方面に少し下った急な斜面だった。これがヨモギ平の明るい雰囲気のブナ林の中だったら価値が一段と増したと思うと少し残念だ。
2016.02.29
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湯川のアイスクライミングの季節は終わっているようだが、まだ氷は残っているばず。どんな姿で終わるのか自らの目で確かめたかった。もちろんアイスクライミングの道具は持っていかず、足元は長靴だった。林道の雪は完全に消え、山側からは斜面を小沢となって水を勢いよく落としていた。完全に春山だ。氷は残っていたが、予想通りとても登れるような状態ではなかった。そのような季節のためかクライマーはもちろんカメラマンの姿も渓谷にはなく、静かな渓谷が味わえた。
2016.02.26
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日光の雲竜渓谷に行った。目的はアイスクライミングではなく氷瀑見学である。今年は暖冬で氷の発達は悪かった。それでも雲竜瀑は迫力十分だった。アイスバイルは持っていかなかったが、せっかくここまで来たので滝の下まで行って氷に触れてみた。そして写真を撮ってもらった。 雲竜渓谷はかってはアイスクライミングの場として有名だったが、今ではクライマーは非常に少ない。ハイーカーと遊びの場を共有する危険を避けてか、または2時間もの氷までの歩行が嫌われたのかは解からない。今回気づいたことは登山者の半数くらいがクライミングはしないのにヘルメットを着用していたことだ。
2016.02.14
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霧が峰にあるブランシュ・たかやまスキー場に行った。このスキー場はスキー専用なのが気に入っていて何回か行ったことがある。ただ半日も滑るとあきてしまうので半日券を買って遊ぶことが多い。余った半日は近くの山をスキーで登って滑るのが有効な時間の使い方だが、今年は雪が少なく滑るのは快適でないという。こんなこともあって、午後の半日は八ヶ岳での会い椅子クライミングにあてた。行き先は美濃戸口河原奥の氷瀑である。 河原奥の氷瀑はアプローチが短いというより無いに等しい。たぶん混雑していると予想した。しかし小さなエリアなので午後遅くまでクライミングはしないだろう。午後の少し遅い時間ならきっと空くだろうと思った。予想は当たり、着いて少し登っていると他には誰もいなくなった。右のスラブを登ってから左の氷柱に行くつもりが、スラブに時間をとられて氷柱を触る時間がなくなってしまった。
2016.02.08
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帰省中の地方に転居した山仲間から誘われて、前日に急きょ計画が決まった。雪を歩くのを第一義に矢駄尾根とした。長者舎までしか除雪していないとのことたが、何とかなるだろうと思っていた。除雪はしていないがワダチがあったので突っ込む。なんとか日陰橋まで入れた。 矢駄尾根はトレースがあった。林道を横切ってから急登となったがアイゼンはつけなかった。やがて自然林となると木々には小さいが霧氷が付いていた。雪の表面は固くストックが刺さらないほどだが、中はスカスカのモナカ雪だった。稜線が近くなると霧氷が大きく発達している景色となる。熊笹ノ峰から桧洞丸の間の稜線歩きは霧氷の枝のトンネルで素晴らしい。視界はよくなかったが風はなかったので寒さはあまり感じなかった。途中でアイゼンを付けたが、もっと早くから付ければよかった。桧洞丸山頂には人影はなかった。静寂そのものの山頂での憩いを楽しんだ。
2016.02.05
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たぶん凍っていないと思った。しかし本流はともかく支流の滝はもしやと予想した。凍っていなければ登山者も少なく、アイスは空振りでも山としては静寂が味わえるのではと考えて出かけた。ところが駐車場にはすでに数台の車が、トレースもしっかりとある。初滝はまったく凍っていかったが支流の滝は凍っていた。林道から二人の登山者と前後し、ほぼ同時に支流の滝に着き、巻き道からトップロープを張った。この二人とは以前八ヶ岳で会ったことがあった。お互いの個人サイトを読んでいたこともあって、その後行った山の話に会話がはずんだ。 その後さらに2人パーティーが現れ、小さな滝に3本もロープが張られた。前日の雨のため木々は氷の華をつけていてきれいだった。それがこの日は気温が高く日もあたるので大粒の氷が振り体にあたって痛かった。氷は見た目は水っぽかったが、取り付いてみるとしっかりとしていた。私は数本登ってあきてしまったが、同行の二人は何度もトライししていた。他のパーティーが帰っても登り続け、この滝に5時間も滞在した。
2016.02.01
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塩水橋を起点に本間ノ頭南東尾根~本間ノ頭~円山木ノ頭~弁天尾根~塩水林道の周遊コースを歩いた。本間ノ頭南東尾根は急登が続くが、樅の巨木の林立する様が見られるのが好ましい。針葉樹林帯を過ぎると傾斜が緩み、落葉の林になると青空の下を歩くようになった。すると尾根の真ん中にブナの巨木があり、根本の雪が解けていて絶好の休み場を提供していた。
2016.01.30
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例年なら年末にはアイスクライミングが楽しめる三つ峠・金ヶ窪沢だが、今年は暖冬のために果たして凍るのかが心配になった。しかし今月の中旬くらいからやっと冬らしい寒さになって、これならと思って出かけた。 数日前の大雪で登山口までは車が入らなかった。林道は膝丈くらいの塹壕ができていて、八ヶ岳の人気ルートのような道になっていた。トレースのおかげで大滝までたいして時間もかからずに着けた。この滝は傾斜が緩いのでほとんどが雪で覆われて、氷が露出している面積が狭かった。また氷も薄く中間支点がとりづらかった。こんな状態でも天気がよかったこともあり、初めてアイスクライミングを経験する同行者は十分楽しめたようだった。 下部をトップロープで練習し、2ピッチで落ち口まで登ってみた。2ピッチ目はほとんど雪を掻き分けての登攀だった。ここで昼。午後は少し下った堰堤にトップロープを張った。昨日に多くの人に登られたようで、氷はコレ以上ないというデコボコ状態だった。
2016.01.26
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丹沢に雪が積もったら行くつもりで待っていた。やっと雪らしい雪が降り、出かけた。積雪のために一部では通行止めになっているようだが、ヤビツ峠越えで札掛までは入れるとの情報にヨモギ尾根の計画をたてた。ところが除雪は車が通れるだけで駐車スペースは除雪されていなかった。車を停める場所を探して、結局札掛・森の家にお願いして短時間という条件で駐車させてもらった。 気温が低く雪は固く凍って歩き易かった。ところがヨモギ平が近づくとモナカ雪になり、1歩1歩踏み抜いて体力を消耗させられた。こんなことでヨモギ尾根末端からヨモギ平を往復するだけとなってしまった。天気もよく雪で覆われたヨモギ平は丹沢の別天地だった。
2016.01.23
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今年になってから暖かい日が続いて、峰ノ松目沢でのアイスクライミングができるか不安だった。この沢は南に面しているので陽があたる。その後は寒い日が続くようになったので決行した。 前夜に美濃戸に入り車中泊。無風で星がきれいだが寒い。駐車場は今まで見たことのないような混雑ぶりだった。やや厚着して歩き出す。峰ノ松目沢に入ってすぐに氷床を歩くようになる。これで氷がないという不安は払拭された。ほどなくF1で先行パーティーがいた。F1、続くF2とロープを出す。滝は陽を浴びているが氷結はさほど悪くない。場所によっては水が滴っているが、よく凍っている。 高さのあるF4は下部がだいぶ解けていたので中段まで草付を上がりロープを出した。いつもは雪で埋まっている小滝も全て露出していて、落ちれば氷の滑り台をどこまでも滑って行くようで緊張する。核心のF8はなんとか氷が下まで届いていた。ここは右岸の急な草付を大きく巻いて、その上の垂直の滝も同時に巻いた。 もう終わりかと思ったが、まだ小滝があった。このあたりは氷が固い。やがて氷もなくなり、雪のない埃っぽいガレをつめて峰ノ松目の肩に出た。ここからは雪を踏むようになる。赤岩ノ頭までの標高差200mがやけに長く感じた。赤岩ノ頭では山岳展望を楽しむ。風もなく北アルプスも見えていた。八ヶ岳の雪の少なさに驚く。まるで11月だ。 帰路のドライブ中に雨が降ってきた。この雨は八ヶ岳では雪でやっと冬山らしくなったという。翌朝は関東は大雪で東京の最深積雪6cm。しかし我が家の周辺は終始雨だった。
2016.01.19
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異常暖冬で、戸倉にはまったく雪がない。スキー場は下部の緩い斜面だけが人工雪でかろうじてオープンしている。それでもスキー客はけっこういる。雪のない車道を15分ほど歩くと道はうっすらだが雪で覆われている。スキーが重いのでシール歩行にする。シール歩行にしたが所々雪が繫がっていなかった。強引に端をスキーのままで突破。富士見下からは雪の量も増えてスキーツアーらしくなった。1520あたりで高原状の場所に出る。景色も山らしくなった。ここを過ぎると山腹を延々と巻くようになり、疲労で休憩の間隔が短くなった。峠らしき場所は見えているのだがなかなか着かない。右手の白尾山が段々近づき、やっと峠着。アヤメ平へと計画していたが雪が少なく快適でなさそうなので、車道のある白尾山中腹の電波塔を目指す。しかしすぐに気持ちが折れて、見晴らしとの分岐のすぐ先で引き返すことにした。スキー場まで標高差800あるので、車道と言えどもそこそこにスキーは滑る。
2016.01.14
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暖冬で湯元スキー場にはまったく雪がない。ゲレンデを歩き、外山尾根への取付からはアイゼンをつけて急な斜面を登る。外山とのコルに出ると雪も増えて雪山らしくなる。前白根手前の樺の林は霧氷がきれいだった。前白根山頂は風が強く顔が痛い。山頂を過ぎると風が弱くなりほっとする。白根の上はガスだが、眼下には中禅寺湖が見えた。避難小屋は貸切になり、豊富にある毛布のおかげで快適な睡眠ができた。 月明かりで穏かな天気も夜半から雪が降り出し風も強くなってきた。当然山頂は無理で早朝から下山にかかった。雪が増え、アイゼンとワカンをつけて小屋の裏の斜面を登る。尾根に出ると風をまともに受けるようになる。前白根山頂への登りではしばしば耐風姿勢が必要だった。山頂を過ぎると風を背にするので楽になった。雪が増え昨日と違った冬山らしくにった景色を楽しみながらの下山となった。
2015.12.28
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アイスシーズン初めの裏同心ルンゼは混雑することで有名なルートだ。シーズン最初のアイスクライミングとして混雑を避けて平日に登ろうと早くから計画していた。ところが計画の日(月曜日)の天気がよくない。翌日への延期も考えたが、さほど荒れないだろうと予想し、予定通り出かけた。前日に美濃戸の駐車場に入ると非常に暖かい。車は他にたった1台いるだけだった。 翌朝は5時半に起床すると水っぽい小雪が降っていた。ヘッドランプをつけて歩き出す。ゆっくりとしたペースで鉱泉に着くと完全な雪になった。しかし風は弱く暖かい。ここでギア類を出して出発。思ったより時間がかかってF1に着く。1週間前には中央にあった水流もなんとか凍っていた。ここからロープを出した。F1、F2は前日は多くのクライマーが訪れたためか登り易い状態になっていた。F3はやっと凍ったような状態で階段状で容易。F4は確保しなかった。そしてF5だが、氷もよく発達していて見栄えがよかった。傾斜も一番きついが休める場所もあり難しくはない。ただ落ち口の氷が薄かった。この上で右からの狭い凍った小ルンゼがルートとして考えられるが、ここを避けて涸滝の下まで歩き、トラバースぎみに大同心稜をロープを付けて目指した。トレースのない雪の斜面だが草付の上に乗った雪が薄く不安定で歩きにくかった。2ピッチで樺の大木に着き、この少し上で登攀終了とした。そして少し斜上すると大同心稜だった。大同心稜の下り始めは気は緩められない。時間も早かったので慎重に下った。 結局、鉱泉を出発して鉱泉に戻るまで誰にも会わなかった。終始雪という日だったが、静かな山が楽しめてよい山行になった。
2015.12.23
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癒し系の箇所だけを歩こうと下部のゴルジュを省略して白滝沢から入渓。水量が思ったより多い。しばらくは巨岩帯を遡行するが水流が迷路のようになっていて面白いが簡単ではない。2段の滝のあるゴルジュの手前で激流にはばまれ登山道を使っての高巻をよぎなくされる。 京淵沢を横切り岩床沢を越えたあたりで再び入渓する。すぐに売りのナメが始まる。水量が多く、深みに落ちぬように下を見て歩くと、立つさざ波に目がチカチカする。たしかにナメは快適だった。しかし私は両岸にうっそうと広がる森林の美しさに目を奪われた。私の中では東北の沢の渓谷美にブナは絶対に必要な要素だ。簡単にカケス沢出合に着きテントを張る。昼前から焚き火をスタートし、早目の夕食を終えると雨が本格的になった。そのために明るい時間に就寝してしまった。
2015.09.04
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癒し系の沢に行こうと誘われた。お盆休みの渋滞が始まる日なので丹沢にした。玄倉川本流のゴルジュと檜洞の核心だけを楽しむ計画だ。 暑い日が続いているが、なんと朝は雨が降っていた。待ち合わせの場所に集合する頃には雨はあがり、くもり勝ちな日だったのでよかった。丹沢のキャンプ場は混んでいたが、玄倉川は早朝なので沢遊びの車はまだ少なかった。1週間もたたない再訪だが、何度来ても玄倉川はいい。同行者は水泳用ゴーグルをつけて積極的に泳いでいた。1時間もしないでゴルジュを抜け、ユーシンへと林道を歩くが長い。檜洞は本流とは違った味わいがあり、ここも淵には積極的に入った。多段の滝の上の小滝を越えると、もう檜洞には滝はない。ここから往路を引き返した。
2015.09.03
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道の駅「はくしゅう」で車中泊。未明にはやや強い雨が降ったが朝には止んだ。日向山登山口には早くも多くの車が。ここからの林道は以前より荒れていて歩きにくかった。尾白川は思ったより水量はなかったがヌメリが気になった。3箇所の滑滝は釜が大きく見栄えするが巻いた。 鞍掛沢に入ると急に水量が減り、その差が大きい。しかしきれいな沢である。あちこちにタカネビランジの赤い花が咲いていた。ここも所々に滑滝が出てくるが、ヌメリは本流の比ではない。何箇所かは登ったがフリクションに自信が持てない。昼前には乗越沢出合に着き、河原の中の砂地にタープを張った。流木が豊富でよい泊まり場だ。早めに夕食を済ませると雨が落ちてきた。明るいが寝るしかない。雨は時々止むが日付が変わるころまで続いた。 翌朝には雨は上がっていた。焚き火をし、のんびりと仕度した。乗越沢は水量はチョロチョロだが、いくつか滑滝がある。ここも滑っている。1665mの二股を過ぎると源流の雰囲気でアザミの藪に泣きが入った。最後は笹になり、歩き易い獣道に導かれて登山道に出た。
2015.09.02
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東京は35度以上となる猛暑の日が1週間も続いている。暑さに対して恐怖心さえ抱くような日での岩に大して心配して臨んだ。しかし車中泊した「みなみ清里」では18度、稲子湯から歩き出しても涼しさに驚いた。 比較的順調に取付へ。どうやら今日は岩場独占のようだ。今回は若い二人が同行者で、私は完全に二人に頼ってのクライミングに徹した。最初の2ピッチは本番でのリードは初めてのIがリードした。3ピッチ目からHリードで登った。4ピッチはチムニー状から最後は立った壁を登る。なかなか面白いピッチだった。5ピッチは顕著なクラックのある小さな壁を登ると終了だった。 土曜日だったためか、下山では登ってくる多くの登山者に会った。盛夏でも人気なのだと知った。下山後の温泉は稲子湯にするつもりか通り過ぎてしまった。しかたなく松原湖の八峰の湯に行く。高台にあり八ヶ岳連峰の眺めがよかった。稲子岳の壁が側面から見えるのが好ましかった。
2015.09.01
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雁坂トンネルを抜け、豆焼橋を秩父側に渡った先のある出会いの丘から国道を秩父方面に歩く。眼下には豆焼沢が流れているのだが、深い谷間の底は樹林で見えない。トンネルを抜けた先の釣り人への注意書きのある地点から急な踏み跡を沢に向かってた下りた。沢まで3分の2ほど下った場所で軌道跡と思われる広い水平道(中間道)に出た。ここから下には踏み跡が見つからない。下り易そうな斜面を下り、最後はフィクスロープに助けられて沢に下り立った。ちょうど深い釜を持つ滝の上だった。ここは豆焼沢と信じて疑わなかった。滝川本流に入るにはこの沢を下れば出合に辿れるはずだ。巻くのは大変そうだったし、固定ロープもあったので、迷わず懸垂で釜に飛び込んだ。 滝の下には釣り人がいた。同行者が下りる間に釣り人と言葉を交わした。どこへと聞かれたので豆焼沢出合まで下り滝川本流を遡行すると応えた。すると彼は怪訝な顔をした。「ここは豆焼沢ではなく滝川本流です」という彼の言葉に驚いた。豆焼沢出合に行くには今下った滝を登らなければならない。これは大変なので彼に国道と流れの間にある道を使った豆焼沢出合までのルートを教えてもらった。 滝川本流を下り始めたが、水量が多く流れは強い。一度渡渉で流された。少し下ると吊橋が横切っていた。ここで踏み跡を見つけ、わずかに登ると中間道に出た。この道は広く歩き易い。沢を横切る場所にはステンレスの立派な橋がかかっている。朝下った場所を通り過ぎると沢への明瞭な踏み跡があった。終始トラロープが張られていて簡単に沢に下りれた。ちょうど豆焼沢出合だった。1時間のロスだった。 豆焼沢出合から上流も水量が多かった。川幅一杯に瀬と淵を連続させる滝川は美しかった。しばしば限界的な渡渉があった。深い淵が連続し、淵の手前でははたして簡単に通過できるのかとの不安がよぎる。たいてい答えがすぐに見つかった。沢小屋沢出合まではなかなか距離が稼げなかった。ここを過ぎると行程がはかどった。一度巾1.5メートルくらいに狭まった川を飛び越える場所があった。同行者がトライしたが、対岸に移れず流された。曲沢出合からは平凡な渓相になった。そして金山沢出合付近で本流は1mほどの滝となっていて、その下は形のよい大きな釜となっていた。あわよくば吊橋小屋跡までと考えていたが、今日の遡行はここで終了とした。 ここから左岸に一段上がると焚き火の跡のある台地があった。ここで沢装備を解き、急な尾根をあえぎながら登ると吊橋小屋跡からの作業道に出た。ここからは歩き易い道となり出会いの丘に戻った。今日は今年一番の猛暑の日だった。そんな下界の暑さなんて関係ない1日が過ごせた山行だった。
2015.07.29
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3連休の1日目は台風通過。そして翌日に梅雨明けしたが、まだ北関東の天気は不安定で山中での雨を覚悟しての入山だった。尾瀬は多くの登山口があるが、登山者は鳩待峠と沼山峠に集中している。混雑を分散化するために大清水から一ノ瀬への乗合タクシーがスタートし、入山が楽になった。 タクシーを降りた場所が入渓点だ。センノ沢の前半はナメが快適だった。中盤はややゴーロが多くなり、次第に沢を覆う樹木が邪魔になる。最後はちょっと滝が続いて二股となる。ここは支流の右に入り、さらに奥の二股で湿原目指してボサに覆われた右の細流に入る。藪は笹で濃くない。窪がなくなる地点でGPSで慎重に現在地を定めて、わずかに笹を漕ぐとセンノ田代に出た。永さ100mほどの小さなやや乾いた湿原だった。草の丈も長く、咲いた花に乏しかったが、沢のつめが湿原とうのもよい。ここを横断して少し笹を漕ぎ登山道に出た。 登山道はマイナーなコースのため尾瀬沼まで誰にも登山者に会わなかった。沼へ行く途中にある大清水平は広々とした湿原で、ここで大休止した。尾瀬沼からは登山者の群れの中を歩いた。一ノ瀬ではタクシーを待つ人が多いので大清水まで歩いた。午前中は晴れの天気で、尾瀬沼からは燧ヶ岳もよく見えた天気だったが、一ノ瀬を出るとすぐに雨になった。この雨も大清水に着く頃にはあがっていた。
2015.07.21
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平日の小川山でのクライミングを夜行日帰りで行った。梅雨時だが行く前から好天が約束されたような日で、朝は10度を割るような寒さだったが、陽が差すようになると半そでで快適なさわやかなクライミング日和だった。 登ったルートは主にガマルートと烏帽子岩左稜線ルートの下部に当たる位牌岩だった。だいぶ前に1973年から1974年にかけて行われた周り目平周辺の岩場開拓の記録を入手した。雑誌・岳人に1974年11月号から7回にわたって掲載された「奥秩父・西股沢の岩場研究」のコピーである。たまたま友人が開拓者の一人だったことでお願いしていただいた資料である。開拓は述べ74パーティー、200人もの大規模なもので、関係者の強い熱意を感じる内容である。今回登った2ルートはこの資料を見て決めた。ガマルートは何回か登っているが、同行者がはじめての小川山だったことも理由だった。今回は初登の記録を読んでの登攀だった。 烏帽子岩左稜線は2009年にガイドの篠原・松原両氏によって整備された。全20ピッチという長大さで人気ルートとなっている。現在の左稜線ルートは位牌岩~左稜線~上部リッジ~稜線リッジという構成になっているが、開拓記録では個々にトレースされている。当時のグレードはガマルートが3級、左稜線の継続はが5級と紹介されている。一部人工も含まれている。 位牌岩取付へのアプローチは少し不安を持ってスタートした。しかし踏み跡は明瞭で迷うことなく取り付けた。アプローチの大半はガレ場歩きなのだが、林の中ではないので展望が素晴らしくアプローチの苦は感じなかった。ルートは取付こそ暗い場所だったが、2ピッチ目あたりからは眺望も開けた。狭い位牌岩の岩ピークは開放感溢れる場所だった。ここからはしばらく岩稜歩きとなるが、今回は時間の制約もあって、ここから懸垂で取付に戻った。
2015.06.30
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前日は一日中雨だった。前夜に谷川岳ロープウェイ駅の駐車場に入ったが、依然として雨は止まなかった。明日は雨は上がるとの天気予報だが、登れるか登れないかは半々かなと思って眠りについた。翌朝4時に熾きると目は上がっていた。一ノ倉沢出合からはテールリッジの下部しか見えなかったが、対岸の白毛門は雲が山頂方面へと急速に上がっていく様に登れそうだと思うようになった。 雪渓をつめてテールリッジに乗ると、岩は思ったより乾いていた。ここで先行パーティーを抜くと、南稜テラスに一番乗りしてしまった。天気のせいだろうか、後に続くパーティーもいなかった。南稜を登り出すと青空も見られるようになった。リッジ状になったところの岩は乾いていたが、所々は濡れた状態で、トップは慎重にロープを延ばしていた。クライマーの少ない一ノ倉は谷間に響くコールも少なく、時々の雪渓崩壊の音が目立った。 休日の南稜なので混雑が予想されたが、予想外の静かな南稜が楽しめて満足だった。下りは時間に余裕があるので、いつもクライムダウンするような箇所も懸垂で下った。下山してしばらくすると激しい雨になった。梅雨の合間の幸運なクライミングだった。
2015.06.22
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いちおう私はオールラウンドクライマーを目指している。沢だけでなく、たまにはクライミングもするようにしている。しかし常に初級の初級の域から脱出していない。最近、阿寺の岩場と十二ヶ岳の岩場に行った。どちらも易しめのルートが主体のゲレンデだ。どちらも混雑とは無縁のゲレンデということが気に入っている。
2015.06.15
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鉄砲沢以後、近場の丹沢の沢にいくつか行った。背戸ノ沢左俣、地獄棚沢、小川谷、金山谷である。この時期は上越などはまだ残雪が谷に残り沢登りのシーズンには少し早い。また天気も不安定ということもあって、つい近場の山が多くなってしまう。 丹沢と言ってもまだ水にどっぷりと浸かるには少し早い。それでも淵で泳ぐ気の早い同行者もいたが、その後は寒さで震えていた。
2015.06.15
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1月ほど前に丹沢は玄倉川水系の鉄砲沢を計画した。前日に丹沢では雪が降ったらしいが、すぐに溶けてしまうだろうと甘い期待ででかけた。なんとしっかりと積雪があり、沢どころではなく、ただ鍋割山に登っただけの山行になってしまった。GWには好天続きに我慢できずに沢歩きをした、ウォーターウォーキングのような沢とは言えないような山行だった。そのような訳でこの鉄砲沢が今期始めての沢になった。今年の春は気温が高く、もっと早い時期から沢にいけたが、雪も追いたかったので遅いスタートとなってしまった。 下界では30度ほどになった日だったが、山は爽やかで沢日和だった。鉄砲沢は小さな沢だが、その箱庭のような美しさに何度も足を運んでいる。石英閃緑岩のナメは沢靴が吸い付くようにフリクションが効いて快適だった。沢の頭上を覆う新緑の間からの陽光が水を美しくしていた。
2015.05.15
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今年の春山はなんだか名山巡りのようになってしまった。上州武尊山、浅草岳、会津駒ケ岳、燧ヶ岳と登ったが、いずれも好天に恵まれ、山頂からはすばらしい展望が得られた。その中で越後駒ケ岳は堂々とした山容で存在感を示し登高欲をそそられた。 越後駒ケ岳は日帰りもできる山だが、なにしろ長い。枝折峠への道が閉鎖されているこの時期はなおさらだ。それなら無理に日帰りにせず、山の中で1泊しじっくりと山を味わうという選択をした。登路は銀山平からとした。春の銀山平を訪れるよい機会ととらえた。 さすがに5月で、清水トンネルを抜けた土樽あたりでも雪はすっかりなくなっていた。しかしシルバーラインの長いトンネルを抜けて銀山平に入ると景色は一変し雪の中となる。しかし木々の新緑は瑞々しいというより力強い勢いを感じた。周囲は雪の壁となった駐車場に車を停めて北ノ又川の上流方向に向かった。そして柳沢出合から急な尾根に取り付いた。青空にブナの新緑が映えていた。尾根の傾斜が緩むまでは、所々で夏道を歩いた。道はイワウチワの花が咲き始めていた。そしてコブシ(タムシバかも)の花も季節を感じさせる。 道行山が近づくと、やっと尾根の傾斜が緩んだ。そして前方に駒ケ岳の全貌が見えるようになった。遠い。それでも歩けばいつかは目的地に着くのが山だ。新緑は小倉山付近までだった。小倉山から続くだらだらとした道を歩く前駒ケ岳への急な登りとなる。その直前の平坦な広い尾根にテントを張った。時間は頂上往復にも十分だったが、のんびりと過ごすことにした。登山者の姿もなく、風もない。ウグイスの鳴き声にのどかさを感じる。時として聞こえるブロック雪崩の音が残雪期の山らしさしい。
2015.05.11
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連休直前の尾瀬に行った。大清水から三平峠を越え尾瀬沼ヒュッテにテントを張り、燧ヶ岳を長英新道から往復した。同行者はツボで歩き、私はスキーを持って行った。 雪の尾瀬には数年前に至仏山スキー登山以来である。その時は混雑を避けるために、あえて鳩待峠への道路開通前に行った。今回も連休直前の平日と言う混雑とは無縁の山となった。尾瀬と言うと観光地化された山というイメージが強いが、静かな尾瀬はここが第一級の自然を有した山域だと強く感じさせる。 2日間とも異常に気温が高く、しかも無風。尾瀬沼は一部水面が現れ、水面にはくっきりと燧ヶ岳を映していた。
2015.04.30
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なぜか急に会津駒ケ岳に登ってみたい気持ちになった。それも山スキーでだ。この山には残雪期でのスキーや沢で登ったことがあるが、もう相当昔である。数年前に会津駒から北に延びる山稜を残雪期に2泊3日で三つ岩岳まで歩いたことがある。歩いても歩いても続くブナの林に魅了された。この山域は麓から1500から1600あたりまでブナ帯が広がり、その上が針葉樹帯となっている。私はどちらかというと針葉樹帯よりブナ帯の方が好きだ。そのような訳で針葉樹帯となっている三つ岩岳から会津駒の稜線にはさほどの興味がなかった。しかしスキーだと会津駒の標高差は魅力でもある。 前夜に登山口まで行って車中泊した。当日は雪の固い時間を利用するために早朝の出発にした。下部は急なのでシール登高よりアイゼン登高の方がよいと思っての作戦だった。ブナ帯の上部から斜度が緩んだが、シールを出すのが面倒でそのまま頂上まで行ってしまった。際立った形の山ではないので頂上は終着点という感じがしなかった。この山は深田100名山の一つだが、深田久弥はこの山の何に魅力を感じて100名山に選定したのかと思った。たしかに「いい山」だが、麓からは見えず、周囲の山とさほど変わらない山容に、深田100名山的ではないと思ったからだ。帰宅して「日本100名山」を見ると、下記のように書かれていた。 私が初めてこの山を親しく望んだのは、尾瀬の燧岳の頂上からであった。北にあたって長い山稜を持った山が見える。一頭地を抜いた駿抜な山の形には見えないが、その尾根の長いおだやかな山容が私を魅了した。
2015.04.22
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晴れ間の見られない日が続く。日曜日だけが好天が期待された。そして翌日からはまた雨の予報。予報が変われば順延も考えたが、前日には好天を確信できるような状況だった。 同行者は古い山仲間で、一番最後に一緒に山に行ったのはいつだったか思い出せない。最近偶然に会う機会があり、一緒に山に行こうと言う話になった。お互いにもうとっくに仕事から離れているので天気のよい日をねらった。それがたまたま日曜日だった。 好天間違いないと思っていたが、トンネルを抜けると雨が降っている。前日の早い時間に出発したので夜の8時には小出の道の駅に着いた。車中泊をして、翌朝は濃い霧だったが、山に向かううちに晴れた。麓の田畑は一面の雪だ。豪雪の地らしい風景に、たまには遠くまで出かけるのもよい。登山口の白崩沢橋は好天の休日なのだが思ったより駐車している車が少なかった。 駐車場からシールをつけて、まだ固い雪の斜面を登る。すぐに背後に守門や黒姫の展望が広がった。林道が終わり標高900m近くで尾根に上がるのだが、ここは雪が固くシールではギリギリだった。尾根に乗ると傾斜も緩み雪も緩んで歩き易くなった。風もなく暖かく、天気が崩れる兆候はまったく感じられなかった。額から汗が流れ落ちる。ただ登高のペースが遅くなった。次々と後続パーティーに抜かされた。 頂上まで行くと疲労痕倍の状態での下山になりそうなので、前岳手前の小ピークを目標にした。スキーでの下りには体力を残しておかないとつまらない。小ピークまで登ると越後三山や稜線の向こう側の尾瀬方面の展望が開けた。なんちゃって山頂で、のんびりと展望を楽しんだ。下山は登りのルートを忠実に辿った。短く切りながらの滑降だったが、やはりスキーは楽で早い。
2015.04.14
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霧ヶ峰と美ヶ原とをつなぐ稜線上にある三峰山へスキーで登った。三峰山は各地にあるので、タイトルに山域名を付けねばどこの三峰山だか解からない。しかし山域名に迷った。霧ヶ峰だろうか、それとも美ヶ原なのだろうか。迷ったすえに、この山稜で一番低い和田峠より美ヶ原側にあるのでタイトルは美ヶ原・三峰山とした。 真っ白になった穏やかな山容の三峰山に魅力を感じていた。冬に行きたかったが、ズルズルしているうちに春になってしまった。今年の八ヶ岳はいつになく雪が多かった。ところが3月下旬から急速に雪が減り、例年よりも少ないのではというような状況になってしまった。10日ほど前にネットでみた記録では、まだビーナスラインは入口から雪に覆われていた。ところが行ってみるとビーナスラインは上まで除雪が終わっていた。山頂へは何回か雪のないビーナスラインをまたがねばならなかった。 雪は非常に少なかったが、なんとかスキーで山頂まで達することができた。山頂からは中部山岳の素晴らしい展望が得られたが、やはり北アルプスの屏風のような白い山の連なりが圧巻だった。スキーの山としてはギリギリでセーフだった。
2015.04.03
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2年ほど前に川場スキー場から武尊山を目指した。リフト終点の標高はすでに1860mで、リフトを使えば楽な山だが、なんと頂上に届かなかった。リフトが待てど動かず、しびれを切らしてゲレンデを歩いた。そして時間切れ。なんとなく気になっていたので、ひとりで再び出かけた。なんと1時間半で山頂に着いてしまった。 この山は奥利根の山々の展望が見事だ。と同時に、大島亮吉がこの山から谷川岳東面の黒々とした岩壁を発見。それが一ノ倉沢が岩場として有名になるきっかけだった。こんな故事に納得の展望だった。 翌日はスキーで湯檜曽川を遡った。この日は前日は向き合うようにして眺めた谷川の岩壁を間近で仰ぎ見た。今年の上越は雪が多い。湯檜曽川は芝倉沢出合を過ぎると雪で埋まっていた。赤倉沢出合まで行くと国境稜線が近づく。もう少し上までという気持ちもあったが、この日初めて履いた靴が窮屈で、足の痛みに負けて引き返した。
2015.03.30
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谷川岳北面の日白山に登った。二居から地王堂川に入り、最終堰堤から平標山と日白山との間の稜線に出た。そして長釣尾根とのジャンクション付近に雪洞を掘って泊った。着いたのはまだ午前中で、ゆっくりと時間を使って雪洞を掘ってもあり余る時間を山を見て過ごした。周囲は山また山だ。本当に山に居るという感じがしてよい。 翌日は10分ほどで日白山の山頂。ここからは朝なのでまだ登山者のいない東谷山への尾根を下った。正面に苗場を見ながらの固い雪の尾根は快適だった。
2015.03.24
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厳冬期は冷たい風に体をさらすのが嫌で、気候的に楽な谷間や標高の低い場所でのアイスクライミングが多くなってしまった。その時も3月になったら上越の雪稜にといい続けていた。掛け声倒れに終わらずに、やっと今期初めての上越の山が実現した。谷川連峰のコマノカミノ頭という1400m代の山だ。 関東は雨予報の天気だったが、トンネルを抜けると比較的天気はよく国境稜線以外の山も見える天気だった。蓬沢沿いに歩き目指す尾根末端に着くと、支沢の奥に足拍子岳と思われるピークが青空に浮かんだ。尾根に取り付くと植林帯はすぐに終わりブナの疎林になった。尾根は広く傾斜も適度で登高ははかどった。しかし時として雪で隠れた割れ目には要注意だった。落ちると自力での脱出は困難だ。 やがてブナ帯も終わり、ミニ白馬主稜のような雪稜となる。行く手には鋭く尖ったピークが見えるようになる。斜面は徐々に急になり、最後は胸が斜面に付くようになる。トップはピークの直前で止まった。このころから風が強くなり、最後を歩いていた私はトップに状況を聞くが、風で声がなかなか届かない。どうやら稜線の反対側に雪庇がありそうで、最後の数歩に躊躇しているらしかった。踏み出せないなら戻るしかないと、ここで敗退が決まった。
2015.03.09
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平日なのにジョウゴ沢には2ティーがいた。それもF2までで、F2を過ぎると膝近いラッセルとなった。すぐにゴルジュの入り口が見えるが、そのゴルジュになかなか着かない。ゴルジュに入ると乙女の滝が見えるが、そこまでもまた時間がかかった。今回はナイアガラの滝を越えて硫黄岳まで行くつもりだった。それがナイアガラの滝を登ったところで引き返すことにしてしまった。 今回は美濃戸口から歩いた。悪路の運転が恐かったからだ。そのために車道歩きが増えた。ジョウゴ沢はいいルートだが、なんだか車道歩きの割合が多く感じた。体力と気力の衰えを強く感じた。
2015.02.26
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1年前に行った北八ヶ岳にある醤油樽の滝に再訪したいと思っていた。昨年の同行者もそう思っていたらしい。彼もあれから経験を積み、今回は行く前から彼のリードでの計画だった。それともう一人滝見物だけという若い男も一緒だった。 冬型が崩れて穏やかな日だった。しかしゴルジュの中は寒々としている。昨年はラッセルでのアプローチだったが、今回は明瞭なトレースがあり、ワカンは担いだだけになった。醤油樽の滝はよく凍っていたが、氷のモコモコ感は昨年よりはないと感じた。ゆっくりと準備して登攀を開始した。見た目より傾斜は緩く、トップは30分ほどで落ち口に達した。セカンドで登るが段になったところでのスクリュー回収は楽だ。最後は雪混じりの緩い斜面を登って終了。左岸に古いボルト2本があったが、細い潅木からとったカラビナ付きのロープが残置があった。懸垂で戻ると3人パーティーが登攀を開始したところだった。往復1時間程度の登攀だった。トップロープで遊ぼうかと思ったが、他パーティーがいたので収容。帰路に右岸支流の小さなアイスで遊び、不思議な雰囲気の洞穴を見物した。
2015.02.10
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今年はまだ一度も丹沢に行っていなかった。雪があまり積もっていないのが理由の一つだった。一昨日の雨は丹沢では雪だったらしく白さが増した。たまたま山仲間が丹沢を計画中と知り、一緒にということになった。コースは札掛~ヨモギ尾根~三ノ塔~行者岳~北東尾根~札掛の周遊である。 札掛から雪を踏んだ。最初の渡渉は水量が多く、思い切った飛び石で突破できた。ヨモギ尾根には昨日(1月31日)のものと思われるトレースがあった。天気は素晴らしい晴れで風もなく、雪は丹沢にしては乾いた雪で登高が気持ちよい。短いコースだが、あまりのんびり歩くといった感じではなく、2時間半で三ノ塔に着いた。富士山はちょっぴり雪煙が見えたが雲もなくすっきり見えた。そしてその右に南アルプスもくっきりと見えた。表尾根は一部泥道になっているので、ズボンを汚さないように慎重に歩いた。行者北東尾根に入るとまたフレッシュな雪で心地よい下降となった。
2015.02.09
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アイスクライミングで山頂へとの想いから裏谷急沢に行った。出合対岸に車を停めて入渓すると引き返している足跡に嫌な予感がした。すぐにF1で薄いがなんとか氷を伝わって登れた。次のF2はまったく氷がない。ここで霧積への転進を決めた。 平日なので霧積には誰も来ていなかった。自由にトップロープが張れる。リードの練習などを交えてトップロープを右に右にと移動し、最後は氷柱を登った。しばらくして2人パーティーが来たが、貸切状態で登れて満足だった。やはり山は平日に限る。
2015.01.24
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すごく寒い朝だった。車の窓はバリバリに凍っていた。しかし昨夜の強い風は止み空は晴れて山への期待が膨らんだ。菅平奥ダボスの駐車場に着いた時はすでにリフト営業が開始していた。登山届を出してリフトに乗り、終点でシールをつける。登山者が多い。山頂へは2台の雪上車がスキーヤーを運んでいるのでルートは広く圧雪されている。そこを黙々とシール登高する。早いピッチで先行者を次々と抜いた。雪上車の終点の少し前で雪上車に抜かれ、すぐにスキーヤーが滑り下りてきた。ここはゲレンデだ。雪上車は頂上の少し前が終点となっていた。ここからは深い雪にトレースがあった。やっと山らしくなった。もっとも圧雪されたルートからはずれて登ればいいのだが、楽を求めてしまった。歩き始めは山の上部は薄い雲があったが、山頂に着いた時には雲が晴れ、北アルプスが白馬岳まで望められるようになった。
2015.01.24
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前々から行こう行こうと何度か計画したが、そのつど中止となっていた黒岩にやっと行けた。黒岩は大室山から東へ鐘撞山へと延びる尾根上にある岩である。この尾根は北側は自然林、南側は植林帯となっていて、黒岩は少し尾根から南側にずれた植林帯の中にある。当初は場所が判るか多少の不安はあったが、簡単に見つかった。尾根を歩いていると樹林の間に見えるからである。 道をはずれて適当に見当をつけて歩くと黒岩を見下ろす台地の端に出た。神ノ川の源流の山並みが正面に広がり素晴らしい景色を臨める場所だ。ここに荷を置き登攀具を用意した。黒岩にはたいていの人がロープを使わずに立っているが、私たちはあえてロープを使うことにしていた。台地の端にある大木にロープをフィクスして一段降りると、黒岩の突端との間に渡りのような5mほどの岩稜があった。ここはロープで確保して渡った。黒岩の頂上は開放感溢れる素晴らしい場所だが、狭くて落ち着かない。早々に台地に引き上げ、ここで改めて景色を味わった。
2014.12.10
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米子沢。ここも40数年ぶりの訪問。遡行の詳細はまったく記憶がないが、山行の経緯と源頭での一シーンがこれが記憶に残っている。この時は一ノ倉沢に登るつもりで出かけた。現地に着くと、台風の影響で登れそうもない。それで米子沢に転進した。雨が降ったかどうかは覚えていない。源頭の草原に出ると強風で草が揺れる様が美しかった。その後見た西部劇で同じようなシーンがあり、これが記憶に残った理由のようだ。 アプローチで迷ってタイムロスしたが、遡行はスムーズだった。大きな滝が続くが、よく見ると弱点が明瞭で精神的な圧迫感はない。このあたりが初級の沢と言われているのだろう。事故が多い沢らしいが、ミスは許されない沢であることも確かだ。標高差があり体力的にはきついかなと思っていたが、予想よりも短時間で登山口に戻れた。 2年前にも巻機山に登った。10月で紅葉見物が目的だった。それなりに紅葉していたが、紅葉の見ごろの時期が少しずれたのでがっかりした山行だった。今回はまだ9月なので紅葉は期待していなかったが、源頭では草紅葉が早くも見られた。予想外の光景に得した気持ちになった。
2014.09.24
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実は稲子岳南壁左方カンテは私が登った八ヶ岳での最初のバリエーションルートだ。当時は左方カンテ以外のルートも登られていたが、岩が脆いことがあって他のルートは今ではほとんど登られていないだろう。このルートも一時は登る人も少なくなったと聞いていたが、最近は登攀記録をよく目にするようになった。そこそこの人気ルートになっているようだ。この日も平日にもかかわらず、私たちが登攀準備をしていると、二人パーティーが取付点に登ってきた。 稲子岳南壁のアプローチは稲子湯からが一般的だ。ところが唐沢温泉からや白駒池からもアプローチしている記録に気づいた。今回は初めて唐沢温泉からのアプローチにした。帰りの中山峠への登り返しがきつかった。次は白駒池・ニュウからのアプローチで登りたい。
2014.09.24
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八幡平西面の大深沢を歩いた。コースは樹海ライン・赤川~大深山~八瀬森山荘(泊)~関東沢~大深沢~三俣(泊)~北ノ又沢~赤川の周遊である。 今年の夏は天候不順で東北も雨が多かったようだ。水量は多かったが、たまたま下流部を避けた計画だったために問題なく遡行できた。かえって水量が多いために迫力ある沢が味わえたかもしれない。心配した雨も時々小雨が降る程度で、行動の支障になることもなかった。ちょうど山に入った時だけが悪天候の合間となる幸運に恵まれた。 ブナの森に覆われたゆったりとした沢旅を目的としたが、今回の山行で感動したのはそのような渓相ではなく、広い川幅一杯に流れる川がそのまま滝となった景観と、滝と滝との間のナメの素晴らしさだった。ナメは一般に歩き易く、癒し要素の代表のように好まれるが、変化のなさに飽きることもある。ここのナメは流れが強く、傾斜を変えながら蛇行して迫力と奥行きを感じれたのを好ましいと思った。
2014.08.29
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かってはその渓谷美から丹沢の黒部と言われた玄倉川だが、上流のダムでほぼ全水量を取水されてしまうために、迫力あるかっての姿は通常は見ることができない。しかし白い巨岩と碧い水、樹上を覆う森林の織り成す美しさは捨てがたいものがある。現在では旧青崩隧道の下あたりからダムまでが沢登りとして歩かれている。その下部は沢登り的にはなにもない平凡な河原なのだが、私は歩いたことがなかったので以前から歩いてみたいと思っていた。 終始小雨降る1日だった。ゲートから下り立った河原は小石の敷きつめられた平凡な流れだった。しかし広々とした河原に蛇行を繰り返す様は丹沢とは思えないスケールを感じ、大きな沢を歩いているような気持ちを抱ける。沢は次第に石が大きくなり、所々に青い水をたたえる淵も出てくる。しかし滝や遡行を妨げるような淵もなく、2箇所の巨大堰堤群を越えるのがこの区域の核心だった。 下流部を歩いて、何度も歩いている玄倉川の核心部に入った。つい先日の台風の影響か、水量はやや多く、淵には濁りが見られた。いつもはたまり水のような淵も大きくなって流れもあり、泳ぎでの突破は困難だった。山って面白い箇所だけをつまみ食いしても面白いものではない。変化のある行程が山を面白くしているのは確かだ。
2014.08.15
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