つづき
<今日の話その2~グループBの子達へ>
◆グループBの子達の弱点
1つ前のブログで「グループAの子達の弱点」について述べました。すなわち、
頭の中が「1:1対応型」になっているため、「 1000の問題を解けるようになるためには、1000の解法を覚えなければならない 」
ということです。
言い換えれば、グループAの子達は1000の解法を覚える記憶力は持ってはいます。その覚えた知識を運用・応用することができないのです。
ところが、グループBの子達の多くは、その段階(運用や応用)に達していません。その前段階の「覚える」ということが出来ていないのです。つまり、知識がスッカラカン(空っぽ)の場合もあり、したがって何もない状態ですから、新しい発想も知識も生まれてこないというわけです。「授業で教えたことが綺麗さっぱり抜け落ちていく」という状態にあります。
◆拷問と同じ精神状態
保護者の方々は、このツラさを理解できるでしょうか。小学生の保護者の方々も記憶力を鍛える重要性を今一度お子様にお伝えください。そして、塾に入る前に記憶力を徹底的に鍛えてあげてください。
※このブログの読者には、これから中学生になる小学生の保護者の方々もいらっしゃるようです。(来年度新中1クラスの予約が既に9名入っております)
古代ローマには、「穴を掘っては埋め、埋めたらまた掘る」という刑罰があったそうです。これは肉体的苦痛よりも、精神的苦痛を与えることが目的だったと言われています。
また、「重い石をA地点からB地点まで運び、それが終わったら再びA地点まで戻す」という刑罰もあったそうで、これも精神的苦痛を与えるのが主目的でした。
これらの刑罰が精神的に辛い理由は、 人間の精神は、「無意味なことを繰り返す」ということに耐えられない仕組みになっているから だそうです。
つまり、相手に精神的な苦痛を与えるための最高の手段は、「 その日行った作業を、その日のうちに元の状態に戻させる 」ということなのです。
◆日常生活の例を挙げてみます。
(1)文化祭に向けて何ヶ月もかけて準備した作品を外に置いておいたら、台風によって一夜で粉々になってしまった。
(2)せっかく集めたコレクションが自然災害によって全てなくなってしまった。
(3)今掃除し終わった床の上に牛乳をこぼしてしまった。
(4)ペヤングソース焼きそばのお湯を捨てようとしたら、中身ごと全てシンクの上に落としてしまった。
(5)赤ちゃんにデザートのメロンを食べさせようと思い、一生懸命メロンを用意。エプロンがないことに気がつき、ちょっと席を外して戻ってみたら、赤ちゃんがメロンを投げてしまって、机の上には何も残ってない状態だった。←
(6) 塾で習ったことや前日に勉強した内容が、翌日綺麗さっぱり全て抜け落ちていた 。
こんな感じです。 (5)は実話です。
「 その日行った作業を、その日のうちに元の状態に戻させる 」
これって本当に辛い (←「カラい」ではない) ことなのです。
あれだけ一生懸命勉強した内容が、翌日には跡形もなくリセットされているのですから、その虚無感は精神的苦痛以外の何ものでもありません。
記憶力のない子というのは、日々の学校生活(塾生活)でこの拷問を繰り返し受けているのです。
そりゃあ、勉強が嫌いにもなれば、嫌にもなります。(←同じことですね)
だから、グループBの子達は、 まずは「記憶力を鍛えること」を最優先 としてください。
このままだと、本当に勉強が嫌になってしまいます。いや、きっと既に嫌になっている子もいるかもしれません。
でも、勉強を続けてください。
記憶力というのは鍛えれば上がっていきます。高校受験に間に合わなくても、それでも記憶力を鍛えていけば、大学受験で必ずや良い結果を得ることが出来ます。
ただし、厳しい現実を一つ言っておきます。
正直、国立(こくりつ)大学は難しいと思います。今から4年半頑張っても、どうやっても時間が足りないと思います。夢も希望もないことを申し上げてすみません。
でも私立なら間に合います。だから、皆さんが目指すべきは私立上位大学 です。
そして、その私立上位大学に行くために今やっておくべきことは3つ。
(1)記憶力とスピードを鍛えること
(2)最低でも都立中堅レベルに合格しておくこと(具体名の言及は避けます)
※もちろん、合格したとしてもかなり厳しいということは付け加えておきます。都立中堅校から私立上位大学へ進む子は本当にごくごく僅かです。上位5%程度とお考えください。ですから、 高校に合格してからがスタート です。
(3)高校生になったら「 難関私大・文系をめざせ!」という本を読む。
※「自分が出来ること」の範囲内で精一杯の社会貢献をしていけばいいと思います。今日の授業や前回の上江洲先生の授業でお話しした「人の役に立つ」上で、自分が出来ることは何なのかを探すために勉強を続けてください。
※高校受験が最終目標ではありません。それだけはお忘れなく。そこからが大切です。
「甲子園に行けるかどうかより、プロになれるかどうか、でした」(イチロー)
「2000本目を打った瞬間には感動しましたけど、その時考えたのは、次の打席が大切だということ」(イチロー)
<自宅学習の指示(グループA・Bともに)>
以下の順番でやること
(1)国語解法の復習&読みこみ&正解の選択肢を書写
(2)確認テストの勉強(英語)
※完全英作文となります。並べ替え問題も選択肢の単語が消えています。
※文法事項に関する記述問題も出題します。
(3)最低10個
※上江洲先生の不定詞特別講義を受け、テキストの不定詞を自主的に勉強していた子が何名かいました。素晴らしいです。ただし、無理はしなくていいです。まずは今までの復習。そして、上江洲先生が授業してくださった時のノートの復習に力を入れてください。
<その他伝達事項>
本日提出された計画表の中にも 「どうやってもできないような計画(量)」 を書いている子がいました。
これには「自分の作業スピードを客観的に把握できていない」という問題点もありますが、
私がそれよりも問題だと感じているのは、「 今までマジメに試験勉強に取り組んだことがない 」ということです。
中1時代にちゃんと取り組んできたのだとしたら、「社会の資料集50回音読」と言った 訳の分からない計画 は出てこないはずです。これは過去まじめに取り組んだことのない証拠でしょう。社会の資料集を1回読むだけでどれくらい時間がかかるのか冷静に考えてみてください。
「いや、先生。将来ブラック企業に就職することになった際のトレーニングをしているんです」というのなら止めはしませんが・・・
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