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ツミが抱卵してから34日目、南南西の風が3m程度林を吹き抜けていました。到着して巣を確認すると、雌が座り込んでいました。雄が見張り台の姿が見えないので小一時間、木陰で待機。待機していたら、遠くからカラスなどの捕食者を威嚇するピョーピョピョピョの声を上げて林に帰還しました。足にはムクドリと思われる獲物をぶらさげ、枝に止まり羽をむしり解体しすじめました。その後、ケッケッケッと甲高い声をあげ、クゥクゥと雌雄の間の合図をだしたと思ったら雌に餌を受け渡し。その素早さには感心してしまいました。その後、雌が獲物を持参し巣に帰還し、縁に静置し食べていました。時折、嘴で雛に餌を与えるようなスタイルをとっていました。今シーズンは、足にぶらさげて帰還した時に確認できた獲物は、平年のシジュウカラではなく、もっぱらスズメでした。ところが、昨日からはさらに体の大きいムクドリと思われる獲物を持参していました。ツミは、林縁で待ち伏せをして木に止まり、近くを通過する獲物を猛然とダッシュして捕らえますから、今シーズンはスズメが少ない可能性があります。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。19日は雌が巣材をくわえて入り巣を補強。21日雄のみ見張りの枝に姿あり。5月1日雌が長時間、巣に座り込む。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。21日産座の杉の生葉が新しいものが追加されていた。29日巣の雌の座っている位置が移動していた。6月1日雄から餌を受領し巣に帰還した雌が立ち姿でしばらく静止。雛が存在している印象あり。2日は台風2号と大雨で観察不能。3日は雄から餌を受領し巣に帰還した雌がしばらく立ち姿で静止していたので観察を終了。4日は雌が雄から受け取った餌を巣の縁で食す。(写真)2023年6月4日撮影(巣はブラインドから撮影)
2023.06.04
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ツミが抱卵してから33日目となりました。昨日から今朝にかけての台風2号と前線の影響での大雨でジュニアが孵化したと思われるツミのペアがどうしているかと朝から気をもむばかり。雨が上がった午後、林に出かけました。到着して巣の様子を確認すると、なんとツミ雌の視線がこちらを注視していました。このため、ブラインドから離れた場所から角度を変えて様子を見るにしました。なお、林では折れた枝があちこちに散見されましたが巣は損傷もなく無事でホッとしました。小一時間経過し、雄の鳴き声がしたと思ったらいつもよりサイズのや大きい小鳥を足にぶら下げて帰還。その解体ぶりはスピーディで羽毛をむしり取り、雌が食べやすいように整形していきました。そのうえで、鳴き声を出して雌を呼び、雌は素早く餌を受領し枝を移して自分で食べていました。その際、近くを移動してきたカラスの方に鋭い視線を向け警戒し素早く巣に帰還。巣に帰還した後は、座り込まず立ち姿のまま静止。おそらく、ブラインドのいる私の存在に気がついたと思われたので今日の観察と撮影はこれで中断としました。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。19日雄が抱卵していたと思われました。21日産座の杉の生葉が新しいものが追加されていた。29日巣の雌の座っている位置が移動していた。6月1日雄から餌を受領し巣に帰還した雌が立ち姿でしばらく静止。腹の下方に雛が存在しているものと思われました。2日は台風2号と大雨で観察不能。3日は雄から餌を受領し巣に帰還した雌がしばらく立ち姿で静止していたので観察を終了。(写真)2023年6月3日撮影(巣はブラインドから撮影)
2023.06.03
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複数の鳥友からホームグランド手賀沼沿岸のヨシゴイについて、昨日からの大雨の影響で巣は全滅していないだろうかと質問をもらいました。現地の確認できていないので確定的なことは申し上げられませんが、ヒメガマの群生地に営巣したヨシゴイの巣は全滅した可能性が高いものと思います。ただし、アシに営巣した単独巣は被害を免れた可能性があります。後日、現地を確認したいと思っています。(1)ヨシゴイが好む営巣環境上田(1996)が埼玉県でのヨシゴイの繁殖地を調査した結果を整理し報告しています。その中で「ヨシゴイはあきらかに巣をかける植生としてはアシよりヒメガマを選ぶ」と述べています。手賀沼沿岸でも同様でヒメガマの群落に集団で営巣する傾向があります。一方、アシの単独巣は捕食にはあいやすいが、高さが高いためにヨシゴイの繁殖時期である梅雨後期の大雨や台風時の増水によって冠水しない利点があると指摘しています。手賀沼沿岸でも単独でアシに営巣している個体も見受けられますのでほぼ同様と推察されます。(2)巣の水面の高さと繁殖成功上田(1996)は、単独巣の多いアシ原では巣は高い位置(*)につくられるがヘビなどの捕食率は高く、集団で巣がみつかるヒメガマの沼地では、巣の位置はアシ原とくらべて相対的に低い(*)が,捕食率も低いと述べています。(*)水面からの巣の高さ調査した結果では捕食されなかった巣の高さは76.5~67.7cm、捕食された巣の高さは99.9~68.8cm但し、巣下の水深が浅いと捕食されやすく、深いと捕食されにくいと述べています。(*)巣下の水深捕食されなかった巣下の水深は28.2~21.2cm、捕食された巣下の水深は20.8~9.0cm(3)なぜヒメガマを好むか上田(1996)は、巣下の水深が深いヒメガマは、捕食の被害を受けにくいことと葉がやわらかく、折り曲げやすい傾向があることを記しています。(引用)上田恵介.1996.ヨシゴイはなぜ集団で繁殖するのか:巣場所選びと繁殖成功.STRIX Vol. 14, pp. 55-63.日本野鳥の会.(写真)私のライブラリーより2020年7月12日手賀沼沿岸で撮影したヨシゴイの幼鳥と巣、2021年6月13日手賀沼沿岸で撮影した成鳥
2023.06.03
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昨日、手賀沼沿岸で複数のサシバを目にしました。3月下旬に姿を見かけた際には谷と水田が入り組んでいる谷津田の一角でカエルを採食していたのが昨日は親鳥2羽のうち1羽が捕獲してきたのがヘビで、もう一羽は巣近くの水田の電柱にとまって待ち伏せして捕獲していました。1977年からの手賀沼沿岸での観察ではネズミ、小鳥などを採食しているのも目撃しています。谷津田に生きる小動物がその採食対象となっていることを実感します。サシバの採食地点が季節で変化するという興味深い報告がありますので紹介します。東(2007)はサシバの分布、食性と採食行動、生態などについて調査結果と知見を整理して報告しています。採食対象としては、シマヘビやニホンカナヘビなどの爬虫類、トノサマガエルやニホンアカガエルなどの両生類、トノサマバッタやアブラゼミ、ヤママユガの幼虫などを見つけて飛びかかり、足で捕らえる。その他にはハタネズミやヒミズなどの小型哺乳類やスズメやホオジロなどの小鳥類、アメリカザリガニやサワガニなどの甲殻類などをあげています。つぎに、採食場所について「谷津田のある里山では、渡来直後から育雛期初期にかけて水田周辺で主にカエル類を採食するが、育雛期中期から後期にかけて採食場所がしだいに雑木林に移行し、それにともない昆虫類の採食割合が高まる。このように、季節の進行にともない採食場所を変えながらその時期に採食しやすい獲物を狩る」と興味深い内容を記しています。図示しているものを見ると、採食地点が5月上旬では畔・土手が約60%、5月下旬では畔・土手が約40%、雑木林が約40%、6月上旬では畔・水田が約80%、6月下旬では雑木林が約50%、7月上旬では雑木林が100%と結果となっています。(引用)東淳樹.2007.サシバ 食性と採食行動.Bird Research News Vol.4 No.5.p4-5.(写真)私のライブラリーよりモグラを採食している光景:2015年4月12日手賀沼沿岸、林のてっぺんに止まっていた光景:2018年7月8日手賀沼沿岸雑木林にとまっていた光景:2019年7月6日手賀沼沿岸
2023.06.02
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ホームグランド手賀沼沿岸のホトトギスを観察しに出かけました。複数の谷津田を探索すると、それぞれホトトギスが鳴きながら移動しているのが目撃できました。また、複数のサシバとも出会えました。ジュニアが誕生しすくすくと成長している模様で、雌雄ペアの両方で餌を捕獲に行き来していました。カエルを持って巣に帰還したかと思うとその次は蛇を足にぶら下げて巣に運搬していました。そのほか、谷津田の田んぼにはカルガモ、ダイサギの姿、河川ではマガモとヨシゴイの姿も発見しました。(写真)2023年6月1日撮影
2023.06.01
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ツミが抱卵してから32日目となりました。今朝、到着して巣の様子を確認すると、雌が巣の中で立ち上がっていました。その後、足元を気にする仕草をみせ、雛が存在しているのを教えてくれているようでした。その後、雄と連れ立って巣の外に出て約15分程度不在となりましたが、知らぬ間に巣に帰還し何事もなかったように深く座り込み、カラスなどが巣に周囲に接近するとその方向に顔をむけていました。もちろん、雄は獲物を捕獲して林に帰還後は、いつもの見張り台に姿がありました。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。19日雄が抱卵していたと思われました。21日産座の杉の生葉が新しいものが追加されていた。29日巣の雌の座っている位置が移動していた。31日も29日と同様の位置で座り込み、21日以前の位置からは移動。(写真)2023年6月1日撮影(巣はブラインドから撮影)
2023.06.01
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10日ぶりに水戸街道の宿場町のチョウゲンボウの様子を見に立ち寄りました。22日には巣の中に姿があった若様たち、すべて巣の外に出ており、大半は親鳥と一緒にフライト訓練、餌の捕獲の教習を受講中でした。親の鳴き声で誘導されながら飛翔し巣の近くに戻ってきたり、近くの広大な餌場に行き来を繰り返したり、カラスが接近した際には体を低く構える仕草を観察。また、飛翔し始めたジュニアには親鳥が餌のスズメまるごとを与えているのを観察。(写真)2023年5月31日撮影
2023.05.31
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ツミが抱卵してから31日目となりました。巣の雌は今朝も深々と座り込んでおり、頭部と眼が確認できるのみでした。到着してから小一時間は雄の姿はなかったのですが、複数のオナガが鳴き声を出したと思ったら枝に雄が帰還。雌に餌を与える場合には、帰還したよと鳴き声を出しながら枝に止まるのですが自分で食べるときには今朝のように鳴き声をあげずに枝に止まり、わしわしと食べる姿を目撃できます。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。19日雄が抱卵していたと思われました。21日産座の杉の生葉が新しいものが追加されていた。29日巣の雌の座っている位置が移動していた。31日も29日と同様の位置で座り込み、21日以前の位置からは移動。(写真)2023年5月31日撮影(巣はブラインドから撮影)
2023.05.31
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先日、観察したヒメアマツバメとイワツバメの巣をめぐる攻防がどうなったかと柏の葉キャンパス駅近郊を探索しました。先日イワツバメが確保した巣は4か所とも消失しており、かわってヒメアマツバメが巣材を頻繁に運搬し造巣をしていました。この鳥は造巣にかける時間が長く、2歳以上のペアでも二か月程度かかると言われていますから今朝目撃した巣の出来栄えはかなり進行した状態だったようです。なお、写真でわかりずらいものと思いますが、ヒメアマツバメの背と雨覆に青い光沢があるのを観察しました。また、近くの商業施設で複数のツバメの若様が誕生していました。成鳥並みの大きさに成長したもの、まだ誕生したはがりのヒナ、見守る成鳥の姿を観察しました。このほか、複数のコチドリが鳴きながら移動したり、オオヨシキリがテリトリーを主張している姿を目撃し、楽しい時間を過ごしました。(写真)2023年5月30日撮影
2023.05.30
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ツミが抱卵してから29日目となりました。朝から雨が断続的に降っており、雨宿り可能な木々のポイントから巣の様子を確認してみました。雌は巣の中で座り込んでいますが、その位置は少し移動していてジュニア誕生の可能性が益々高いと考えています。到着直後は雄の姿がなかったものの40分程度経過したときに一回鳴き声が聞こえ、さらにその15分後は甲高い声と共に雄が足の獲物をぶら下げて帰還。何度か林の中を移動するうちに、獲物がなくなっており巣の近くに運搬した可能性も考えられました。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。19日雄が抱卵していたと思われました。21日には産座の杉の生葉が新しいものが追加されていた。26日には雌の座っている位置が移動しておりジュニア誕生かとも思われました。29日も雌が座り込んでいる位置が移動していました。(写真)2023年5月29日撮影(巣はブラインドから撮影)
2023.05.29
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鳥友からサギのコロニーができて繁殖までについて質問をももらいました。基礎的な知識を整理したものを提供します。(サギのコロニーについて)藤岡(2003)は、サギ類(サギ科、コウノトリ科、トキ科)の特徴、形態、生息環境、繁殖などにの知見を整理し報告しています。(1)つがいになる期間つがいの相手を選ぶことからはじまります。つがい相手を探しているサギは雄も雌も虹彩や脚、目とくちばしの間の皮膚などが種ごとに固有の婚姻色となっているのですぐわかります。独身雄は美しい飾り羽を広げて求愛ダンスを踊ります。ふつう2日から4日でつがいになります。(2)巣づくり巣はふつう4日から1週間でできますが巣材はその後も追加されます。(中略)巣材はコロニーの内外の林から集められますが、もし空き巣があるとそれをそのまま利用したりそこから巣材を抜いていきます。(3)産卵期間繁殖は非同調的で、繁殖地全体での産卵期間は2ヶ月以上におよぶのが普通です。(中略)孵化に要する日数は約24日です。つぎに、昨日観察したコロニーについての概要が示されている文献があるので内容の一部を紹介します。(28日に観察したコロニーについて)尾上(2019)は、コロニーの概要、成り立ちの背景などについて調査と知見を整理したものを報告しています。(A)コロニーの食性と規模植生は、マダケを中心とする。サギは、コロニーに三月中旬に集まり始め、九月中旬頃にいなくなる。2000年に近郊地区から移動しコロニーが形成された。個体数は、2016年の江戸川河川事務所の調査によると約2880羽が確認されていて、3000羽規模と予想されると述べています。(B)コロニーができた背景河川敷にあり近くに人家がないこと、採食場所が多いこと、他地域のコロニーからの流入の3項目をあげています。このうち、採食場所についてはサギコロニーから10キロから最大15キロ圏内の水田、湿地がサギの採食圏となっていて、コロニーから10キロ圏内の採食範囲では、水田分布が多いと報告しています。(引用)藤岡正博.2003.かながわ野生動物リハビリテーター養成フォローアップ講座フィールドワーカーが語る野生動物 サギ類.pp9.尾上 愛美.2019.サギコロニーを未来へ繋げるために.第19回高校地球環境論文賞報告.中央大学.(写真)4枚とも2023年5月28日撮影
2023.05.29
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埼玉県南部の河川敷にあるサギのコロニーを訪ねました。ホームグランド手賀沼では姿をあまり見かけないアマサギ、サギ科の鳥たちの婚姻色、飾り羽のいろいろを観察してきました。今日は、コロニー全体で200羽前後の規模で平年よりや少ない印象でした。興味深いかったのが種類は問わず、どの種類のサギが繰り広げていた巣材の枝拾いです。堤防近くの浅瀬で枝をゲットするパターンと空中から飛翔しながら川の水面を流れてくる枝をゲットするパターンの2つを目撃しました。ゲットした枝は、大事そうに巣まで運搬を繰り返していました。(写真)2023年5月28日撮影
2023.05.28
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今週24日に筑波山麓にてコシアカツバメを観察した件を閲覧した鳥友からコシアカツバメの分布について質問をもらいました。その分布について文献に報告されているものを整理してみました。(1)繁殖分布が北上した時代仲真晶子(1984)が報告しているように、.かつては西日本で繁殖するとされていましたが、1950年から1977年にかけて南関東で繁殖分布を北上する動きがみられました。a.神奈川県小田原市内で1940年以前から繁殖していたとの記録があり、1950年代に入り鎌倉市で営巣が記録され、平塚市、茅ヶ崎市、藤沢市、三浦市と海岸沿いの街秦野市、横浜市などの内陸にむけて分布を拡大していきました。b.千葉県1938年に成東町(当時)、1938年から1940年に千葉市で繁殖し、勝浦市では1950年代後半から営巣していたとの報告や鴨川市、大原町、茂原市といった海岸沿いに分布を拡大していきました。手賀沼の鳥(1994)が北西部の我孫子市湖北台で1986年7月、1987年4月、7月に営巣した記録を報告しているのもこうした動きでした。(2)急速に減少傾向に転じた2016年以降全国繁殖地図調査(2018)が報告しているように、コシアカツバメは1977年から2002年にかけて記録できた39件が2016年から2018年の間では26件と減少傾向をたどり、野生生物調査協会(2019)が報告しているように28都道府県で絶滅危惧I類などの何らかの絶滅危惧の指定を受けています。(3)建物の選択性仲真晶子(1984)が述べているように、モルタルおよびコンクリートの建物に強い選択性を示し、2階以上を営巣場所として選択することが多い種類ですが、建物の老朽化に伴う建て替えによって繁殖できなくなっている傾向が進行しています。(引用)仲真晶子.1984.関東地方およびその周辺部におけるコシアカツバメの繁殖分布と営巣場所の選択.Strix.第3巻.p55-65.日本野鳥の会.我孫子野鳥を守る会.1994.手賀沼の鳥 20年の観察記録.p41.全国繁殖地図調査.2018.日本の鳥の今を描こう 2016-2018.pp5.福井 亘.2019栃木県大田原市に生息するコシアカツバメの繁殖個体群に関する研究.中谷医工計測技術振興財団調査研究助成報告.pp4.(写真)2023年5月24日茨城県で撮影
2023.05.27
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夏鳥のヨシゴイ、サンカノゴイと出会える時期となりましたので、印旛沼沿岸を訪ねました。葦の中からヨシゴイのオーオーと鳴き声が聞こえましたが、南南西の風が吹き抜けヨシゴイがうまく葦にとまれず、飛翔してはすぐに葦の根本に下がっていきました。真っ赤な口内を見せてにぎやかにさえずるオオヨシキリは、葦原のあちこちでのど自慢。多くの図鑑には、喉が白と記されていますが、羽の下地が時々見えてベースは黒なのが見えました。また、上空をホノルルから成田間のANAの運行便FLYING HONU(フライングホヌ)が通過していく見られるスポットで、ヨシゴイファンのみならず、航空機ファンも注目されているようです。(写真)2023年5月26日撮影(ヨシゴイは昨シーズン撮影のもの)
2023.05.26
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ツミが抱卵してから26日目となりました。到着してすぐ巣を確認すると、尾羽のみが見える状態でしたが、近くにカラスが接近してきた影響で雌が一時的に立ち上がり周囲を見渡す表情をしていました。その後、何事もなかったように巣の中に深々と座り込みました。ジュニア誕生の可能性もありますがまだ外からでは確認ができないままです。雌の動きから今朝は短時間で林を後にしました。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。19日雄が抱卵していたと思われました。21日産座の杉の生葉が新しいものが追加されていた。(写真)2023年5月26日撮影(巣はブラインドから撮影)
2023.05.26
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柏市のオフィスのある最寄り駅に出かけた折、イソヒヨドリの姿を発見。地上から20m程度にある商業施設の屋上にとまり、囀ったり、移動していました。近くを雛に与える餌を捕獲するために複数のツバメが飛び交い、涼しげな鳴き声と軽業師のような動きをするイソヒヨドリの動きは市民の方々も注目していました。(写真)2023年5月25日撮影
2023.05.25
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ツミが抱卵してから25日目となりました。林に到着すると、オナガ、キジバト、シジュウカラの鳴き声がしているのみでした。巣に注目してみると、尾がみえるだけで雌雄の区別はつきません。林の一角で待機すること40分、林から離れたところからツミの鳴き声。足に獲物をぶら下げて雄が林に帰還すると、さかんに雌を呼ぶような声がしたと思ったら雄の近くに雌が登場し、餌を受領しました。周囲のオナガやキジバトを追い払い、枝を移動し獲物に食べだしました。その後、カラスが接近してきたので餌を持ったまま巣に移動。巣の中でついばむ仕草をみせたのですが、すぐ中止しもう一度移動し餌を食べ始めました。なお、餌をついばむのを中止したのが雛の存在があるのかどうかは不明です。餌を雌に渡した後の雄は、見張り台としている枝にとまり、たっぷりと羽づくろい。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。19日雄が抱卵していたと思われました。21日産座の杉の生葉が新しいものが追加されていた。(写真)2023年5月25日撮影(巣はブラインドから撮影)
2023.05.25
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筑波山麓の神社を起点とする林道を探索した後、山麓にある建物に営巣しているコシアカツバメを観察しに出かけました。林道では、キビタキ、サンコウチョウといった夏鳥の鳴き声を聞き、山麓の建物ではコシアカツバメが11カ所以上に営巣をして出入りしていました。その一部はスズメが出入りしており、コシアカツバメとの間で巣の争奪が展開されていました。出入り口がとっくり型をした巣からコシアカツバメが顔を出して愛らしかったです。(写真)2023年5月24日撮影コシアカツバメの営巣場所は、撮影者が殺到すると市民の方に支障があることから地名などは非公開とさらてもらいます。
2023.05.24
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18日に柏の葉キャンパス駅近郊でイワツバメが巣に入っているのを観察しました。日中はその行動を観察できるのですが、夜間はどのように過ごしているのかは不明です。しかし、イワツバメが飛行しながら寝ている可能性や興味深い報告がありますので紹介します。氵の鳥仲間でイワツバメのコロニーのある町で飲み会をしてその夜の生態を見に行こうよとの提案してみようかと思っています。(1)寝ながら寝ている可能性西(2013)は、イワツバメの生態、生活史、興味深い行動などについて知見や調査結果などを整理し報告しています。その中でヒナの巣立ちが近づくと巣でねぐらをとらない親鳥が観察されるようになり、ヒナは巣立つと巣にはほとんど戻らなくなると述べています。2004~2013年までに山梨県東部の2箇所のコロニーで1回目の繁殖でヒナが巣立った後の6~8月に合計26回標識調査をおこなった結果、夜明け後に巣から出てきた個体に幼鳥は1羽もいなかった。しかし,コロニー周辺では早朝に多数の成鳥や幼鳥が建物の屋上に止まったり飛翔したりしている。夜間に建物の屋上や周辺の樹木を探索したがイワツバメは発見できないことから、夜明け後にコロニーに飛来した個体であると思われるとし、このような群れは、コロニーから繁殖個体の渡去が完了するまで観察されると記しています。前記のことから、イワツバメもアマツバメと同様に飛びながら寝ている可能性が考えられると結んでいます。(2)夜間集魚灯に集まるアマツバメとイワツバメイワツバメの夜間の生態を知る上で貴重な観察報告があります。平田(2007)は、北海道大学練習船が2005年9月8日の20時から22時頃にかけて錨泊していた折、イカ釣り用の集魚灯にアマツバメ10羽とイワツバメ1羽が集まっていたのを目撃したことを報告しています。観察時間前後で睡眠していたかは不明なものの、集魚灯近くで方向転換していた飛行を観察したと述べています。(引用)平田 和彦.2007.夜間集魚灯に集まるアマツバメとイワツバメ.山階鳥学誌.第38巻.p108-109.西 教生.2013.イワツバメ.Bird Research News Vol.10 No.9.p4-5.(写真)一枚目、二枚目:2023年5月18日柏の葉キャンパス駅近郊で撮影三枚目:2018年6月24日柏市で撮影四枚目:2013年6月2日柏市柏で撮影
2023.05.23
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ひと月ぶりに水戸街道の宿場町のチョウゲンボウの様子を見に立ち寄りました。巣穴に3羽もの成鳥が飛来している場所を注目していたら、ジュニアが巣のある穴から顔を出していました。平年ですと、6月になってから顔を出しますので大分早い誕生となりました。また、チョウゲンボウの成鳥は空中でホバリングしながら餌を発見すると急降下の行動が多いのですが、今日観察したのは草原の中にある高い木にとまり、餌を探す光景が見られました。このほか、最寄り駅に向かう途中、市街地でイソヒヨドリが虫を捕獲している光景を観察しました。(写真)2023年5月22日撮影
2023.05.22
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ツミが抱卵してから21日目となりました。午前中、法事があったので林に立ち寄ったのが午後となりました。巣には雌が抱卵中ですが、巣に少し変化が見られます。産座に使っていた生葉のうち、杉の葉が新しいものが見られました。産座にはケヤキ、サワラなどの生葉を使っていますが、杉の葉も大事な材料です。こうして産座に使う生葉の入手のしやすさ、ペアやジュニアたちが食べる獲物のスズメ、シジュウカラの数が豊富であることなどがツミが繁殖するのに必須要件です。一方、雄は獲物を捕りにでかける以外は、見張り台の枝にとまり、周囲の警戒を怠りません。今日も一時間半前後同じ枝にとまり巣と雌のガードにあたっていました。今週後半がジュニア誕生のタイミングとなるものと思います。なお、巣の観察・撮影はブラインドからのものです。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。19日雄が抱卵していたと思われました。21日産座の杉の生葉が新しいものが追加されていた。(写真)2023年5月21日撮影
2023.05.21
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濱尾・秋葉・棗田(2013)が述べているように1970年代の繁殖分布はアオサギが北に偏り、南に多かったダイサギと一緒に観察できることは少なかったものの、2種の繁殖地域が拡大しを同所で観察できるようになっています。非繁殖期の両種の分布は1980 年代から重なっており、2 種の間であいだで潜在的に食物をめぐる競争があると考えられると言われています。米の消費量減少や稲作農家の減少傾向などで水田環境が変化することが予想される中、2種の分布が変化していく可能性も考えられます。身近な鳥が観察できたかどうかの記録を蓄積していくのも大切だと思います。(アオサギとダイサギの餌などについて)濱尾・秋葉・棗田(2013)は、千葉県九十九里浜の水田地帯で2012年11月8日から12月26日の間に18 日間の調査を行った結果を報告しています。それによると、アオサギとダイサギはいずれもタニシ・ドジョウ・アメリカザリガニを採食し、ダイサギでのみダルマガエルを採食した1 例はあるものの、2 種の餌生物種は似かよっていたと述べています。ただし、統計上有意ではないもののダイサギが小型のタニシを多く採食するのに対し、アオサギはより大きなドジョウやアメリカザリガニを多く採食する傾向がみられたと記しています。アオサギとダイサギで餌生物や大きさが異なる理由は、採食方法(餌生物の発見方法)の違いであり、ダイサギが水の中をゆっくりと歩いて餌を探すのに対してアオサギはじっと立ち止まって餌生物が近づいてくるのを発見する待ち伏せるという採食方法の違いによるものと報告しています。また、2種の嘴の形状の違い(アオサギはダイサギよりも明らかに太い嘴、ダイサギは細い嘴)も関係があるものと考えられると指摘しています。(引用)濱尾章二・秋葉 亮・棗田孝晴.2013.採食環境が競合するアオサギとダイサギにおける餌生物および獲得食物量の比較.Bird Research Vol. 9, A23-A29.(写真)私のライブラリーからダイサギ:2020年5月2日手賀沼沿岸、2018年9月16日手賀沼沿岸、アオサギ:2020年8月2日柏市内で撮影
2023.05.20
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鳥友から柏の葉キャンパス駅近郊の調整池などをホームグランドにされている方のホームページに掲載されている画像で、コチドリと思われる個体にイカルチドリと説明があるがアイリングが黄色、嘴もイカルチドリのように細くなく、胸の帯も黒く、イカルチドリとは思えないが意見をと問い合わせをもらいました。早速、当該ホームページを閲覧してみました。5月18日と5月19日の画像のものが問い合わせの画像と思われました。18日の画像に尾が翼端を出ているとのコメントがつけられていました。画像の個体の特徴を記すと、つぎの通りです。・いずれの個体も黄色のアイリングが目立ちます。イカルチドリであるならばアイリングがもっと細いはずです。・嘴はイカルチドリより短い印象です。・顔は褐色、胸は黒色に見えます。・尾が翼端を出ている点とある点は、角度によって出ているとの印象を持たれたのではないかと思いますが、突出していると表現したほうがよくわかると思います。私のライブラリーの中からセレクトした2022年1月茨城県菅生沼で観察・撮影した個体、2023年2月に千葉県柏市で撮影した写真をご覧ください。なお、2023年3月に同地で観察したコチドリの写真もアップします。(結論)黄色のアイリングが目立ち、嘴はイカルチドリより短いのでイカルチドリと判断するには無理があると思います。(写真)一枚目:2022年1月3日茨城県菅生沼で撮影二枚目:2023年2月7日千葉県柏市で撮影三枚目:2023年3月20日千葉県柏市で撮影
2023.05.20
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ツミが抱卵してから19日目の朝となりました。時折強風が抜きぬけて昼前後から雨が降り出すとの予報でしたので近況の確認のみで立ち寄りました。到着後、巣に注目すると尾の模様などから雄かなと思ったら、巣から飛び出す影があり鳴き声は雄のそれでした。抱卵のメインは雌ですが、時折雄が抱卵しイクメンぶりを発揮しています。巣から林の枝に姿を現した雄は、まず抱卵で接していた胸から腹にかけての手入れをスタートさせ、その後翼の手入れをしていました。一方雌は、卵を冷やさないようにより深く座り込んでいるようでした。抱卵後25日前後でヒナ誕生とされていますので来週後半にヒナの頭が見られるかもしれないなと林を後にしました。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。19日雄が抱卵していたと思われました。(写真)2023年5月19日撮影
2023.05.19
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柏の葉キャンパス駅近郊を探索しました。お目当ては、ヒメアマツバメとイワツバメの巣をめぐる攻防を観察するためです。イワツバメ5羽、ヒメアマツバメ3羽が巣をめぐって熾烈な争奪戦を展開中。巣は確認できている範囲で4か所あり、うち2か所はイワツバメが巣を確保した模様で中に座る光景が目撃できました。それでも、ヒメアマツバメも巣に出入りするイワツバメを追い払おうとする行動を何度も試行していました。このほか、商業施設前の調整池では、コチドリがミミズを捕獲し丸のみする光景や、複数のオオヨシキリ、ホオジロが縄張りを主張している姿、近くに巣があるのか電線に止まって周囲を監視していたハクセキレイ、商業施設の一角でヒナが誕生したツバメの姿を見つけたり、真夏並みの暑さを忘れるような楽しい時間でした。(写真)2023年5月18日撮影
2023.05.18
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鳥友から昨日リポートした手賀沼沿岸の観察記を見てぜひムナグロ、チュウシャクシギを見てみたいと要望があり、昨日に引き続き広大な水田地帯に出かけました。日中は真夏並みの30℃をこえる気温となり、空振りだったらどうしよと内心ひやひやしながら田んぼを探索しました。でも、心配も杞憂におわり、昨日とは別の水田でムナグロが座り込んでいる姿、チュウシャクシギが10羽程度の群れで水田で採餌している光景、畔で羽をやすめている姿を目撃。(チュウシャクシギ)一枚目の写真はチュウシャクシギ夏羽で、喉から脇に褐色斑があり下腹は無斑です。二枚目の写真はチュウシャクシギの第一回夏羽と思われる個体です。雨覆・三列風切の摩耗が一枚目の個体より激しく、摩耗した幼羽が残っているものと思われました。三枚目、四枚目の写真の個体は夏羽と思われました。(ムナグロ)ムナグロは到着直後は畔にすべての個体が腹ばいになって休んでいました。(その他)・沿岸でコブハクチョウの親子を目撃。ヒナ5羽が母親と思われる個体の傍で羽を休めていました。・帰りがけに立ち寄った谷津田では、日中にもかからずフクロウの鳴き声を聞くことができました。・谷津田では、巣の補強のため、田んぼの土を収集するツバメがひっきりなしに飛来していました。(写真)2023年5月17日撮影(フクロウは過去撮影したもの)
2023.05.17
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ようやく朝から青空が広がり、手賀沼沿岸に飛来しているサシバ、田んぼで採餌しているシギ・チドリの姿を見に出かけました。サシバは、4月上旬に飛来した後、下旬頃に産卵に入ったものと思われます。抱卵は雌がメインで行っているので林縁で見かけるのはほとんどが雄となります。餌を上空からじっと探し捕獲した後に直接巣に運んだり、巣の近くの枝で行ったりする光景が目撃されます。くわえて、巣周辺の防衛にもぬかりなく、カラスが接近するとすぐさま追い払う行動に入っています。シギ・チドリは、田植えが終わったばかりの水位が浅いエリアにチュウシャクシギ、ムナグロが餌探しに余念がないところを観察しました。このほか、葦原のあちこちでオオヨシキリがテリトリーを主張している中、モズが電線にとまり巣の見張りをする光景を目撃。(写真)2023年5月16日撮影
2023.05.16
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夏鳥との出会いにむけて鳴き声、生態などの復習をしていたら、ホオジロについて興味深い内容を目にしたので情報提供します。これからのホオジロの繁殖期で注意深く観察してみようと思います。(1)季節を追って巣の高さが上がる山岸(1970)は、長野県長野市で1965年2月から1967年10月の間で行った調査結果を整理し報告しています。その中で、季節の進行と共に巣の位置が垂直的に上っていくことを述べています。原因は4月から5月上旬にかけての第1回目の営巣の頃は未だ芽ぶきだった木本の葉が季節を追って茂ってくるということ、梅雨期をむかえての地面の湿りや巣の流失及び草本の成長しすぎによる地上の草いきれ(湿度)に大きく関係していることにあるのではないかと記しています。また、巣高が上った結果として卵やヒナが地上性の天敵からの捕食をまぬがれるという利益もあるものと考えられると述べています。(2)一夫二妻の繁殖の可能性手井(2015)は、1997年4月に石川県金沢市で行った調査で、ホオジロの雄1羽のソングエリア内で雌2 羽それぞれが繁殖が1 例観察したと報告しています。なお、雄1羽による2羽の雌の巣内雛への給餌等は観察されず、一夫二妻を示唆する行動だったと述べています。(引用)山岸 哲.1970.ホオジロの繁殖期の生活について.(財)山階鳥類研究所研究報.第6巻.p103-130.手井修三.2015.ホオジロにおける一夫二妻繁殖の可能性.Strix.第31巻.p165-172.(写真)私のライブラリーより2014年1月27日、2月23日いずれも手賀沼で撮影
2023.05.15
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抱卵してから15日目の朝、ツミが暮らす林に出かけました。今朝は、到着した時点では雄の姿はなく、雌が巣の中で抱卵中の姿のみでした。10分ほど待機していると複数のオナガの鳴き声がしたと思ったら、頭上の枝に雄が出現。ツミの場合、飛翔して林の上空から入ってくるので気がついたらそこにいたということがよくあります。小一時間程度枝にとまり羽づくろいをしていると思うとキジバトやオナガを追尾してその後林に外に獲物を捕獲に出かけました。その後、足に獲物をぶらさげて帰還。いつも、獲物はすでに首が除去してあり、羽毛をむしればすぐに雌にて与えられる状態となっています。抱卵中の雌にとって長時間巣をあける訳にはいかないのでその事情に配慮しているのでしょう。さて、捕獲してくる獲物は、ほとんどがスズメです。1日3回程度捕獲をするので抱卵中(約25日前後)では75羽程度をペアで食しているということになります。初認が3月9日でしたので前記に70日分210羽分をくわえると、285羽の小鳥が必要となります。植田(1992)が都内の繁殖での調査結果から「ツミの育雛期間である23日間の獲物捕獲数を推定すると174羽になる」としていることを考慮すると、400羽弱の獲物を捕獲しているものと思われます。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。(写真)2023年5月15日撮影(引用)植田睦之.1992.ツミが繁殖期に捕獲する獲物数の推定.Strix第11巻.p131-136.日本野鳥の会.
2023.05.15
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抱卵してから14日目の朝、ツミが暮らす林に出かけました。到着直後に雄が見張り台の枝に姿があり、足に小鳥をぶら下げていました。キョーキョーキョーと雌を呼ぶ声を何度も出していましたが、なかなか雌が巣を離れないので小鳥の解体をスタートさせ半分程度自分で食べ、しばらくしてまた同じ声で雌を呼ぶ声を出したと思ったら、巣の周辺にいたキジバト、オナガを猛スピードで追尾して追い払いました。その後、雌雄ともにクィクィと小さな声を出したと思ったら、雌が枝に登場し餌を受け取り同時に雄が巣に移動し抱卵を交代。小さな声は抱卵交代の合図でした。雌は獲物をおいしそうに平らげ、羽づくろいをし、また小さな声が聞こえました。さっと抱卵が雌に交代となり、再び深々と座り込みました。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。14日、雄が獲物をもって帰還後、雌に渡した後、抱卵を交代。(写真)2023年5月14日撮影
2023.05.14
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昨日、都内浮間公園でササゴイを観察してきました。この30年ほどの間にササゴイの繁殖地は激減しているので比較的近距離で観察でき、鳴き声のいろいろを耳にできるので大好きなフィールドです。蒲谷(1996)は、観察した鳥類の鳴き声の録音記録と知見を整理し報告しています。それによると、「キューキューと伸ばして鳴く声、キューゥ、キューウと尻上がりに鳴く声、キュウーキュと2声続けてなく声がある。巣に外敵が近づいてきたときによく聞くことができる」と述べています。また、川に魚を捕りに行く際にキョーキョーという声で鳴きながら取りに行くこと、巣の上で同じササゴイが自分の巣に近づくときにカッカッとかガッガッと聞こえる声を出して威嚇していることを紹介しています。三上(2014)も「キューという高い声で鳴くが,声を出すことは少ない。繁殖、特にペアリングの頃には、キューをより甲高くしたようなキョウという声とゴウという低い声で鳴き交わす。ときおりごく小さい音でカカカという声を出すこともある」と述べています。このうちペアリングの際のキューをより甲高くしたようなキョウという声とゴウという低い声で鳴き交わすとの点は、まだ耳にしたことがないので一度聞いてみたいものだと思っています。(引用)蒲谷鶴彦.1996.日本野鳥大鑑.上巻.p40.小学館.三上かつら.2014.Bird Research News Vol.11 No.7.p4-5.(写真)2023年5月12日浮間公園で撮影
2023.05.13
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都内にある浮間公園に出かけました。最近は喫茶専門店もオープンして釣り人やササゴイ観察や撮影の人々にくわえて周辺住民の皆さんも立ち寄る人気スポットとなっています。さて、肝心のササゴイですが、現地の掲示板によると今日は3羽の由。池のほとりで待機していると、2羽が登場。翼に笹の葉模様があり、頭は灰青色の帽子状になっている成鳥でした。近くにゴイサギ2羽の姿もあり、頬線がないこと、額と目の上が白いなどのポイントを観察しました。このほか、バンの親子の姿があり、様子を見ていたら親鳥が翼を広げて風を通すような仕草を何回も披露。(写真)2023年5月12日撮影
2023.05.12
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抱卵してから12日目の朝。ツミが暮らす林に出かけました。相変わらず雌は巣に座り込んで抱卵中。雄は見張り台で雌と巣をじっと見張り、午前中は9時らさげて帰還すると、まず巣の周囲にいるカラスを追い払いその後鋭い鳴き声をあげた後に獲物の小鳥の羽をむしり肉を食べ始めました。獲物を半分くらい食べたところで、鳴きながら別の枝に移動しその枝に獲物を一時置いて別の枝に移動。雌に受け渡す場所に獲物をおいたものと思われます。獲物をとってきたよと鳴き声をあげ、いつものところに餌はおいてあるよとばかりのコミュニケーションをとっているようです。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。8日午後は前日の強風、強雨、明け方の低温の条件下ペアともに健在。12日は雄が獲物を捕獲し帰還後、半分程度餌を食べた後、雌への受け渡し場所の枝に餌を置いて自分は別の枝に移動。(写真)2023年5月12日撮影
2023.05.12
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毎年見守っている下総台地の一角にある街でフクロウの様子を見に出かけました。ふわふわの幼綿羽の幼鳥、その近くで見守っていたフクロウ親鳥の姿を目撃。巣からは2羽が外に出た模様ですが、目撃したほかのもう一羽の若様の姿は確認できず。でも、親鳥が止まっていた枝かせ飛び立ち短距離ですが移動する光景を目撃しましたのでもう一羽の幼鳥のそばに移動したものと思います。(写真)2023年5月11日撮影
2023.05.11
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毎年、観察を続けているフクロウ、アオバズク、トラフズクに会いに出かけました。最初に立ちよったフクロウのジュニアが誕生した栃木県神社では巣穴からジュニアが顔を出すのが遅れていて観察がかなわず。でも境内でキビタキの姿を発見。し二番目に立ち寄った茨城県の神社では眼下を猫が通過した際にホーホーと鳴いてくれたのでその居場所を発見。最初はうとうとと居眠りしていたので観察していたのですが、こちらの気配が伝わったららしく起こしていまいました。ゴメン。三番目に立ちよったトラフズクの羽をやすめているエリアでは2羽の姿を発見。木の枝で全身がよく観察できない状況でしたが、羽づくろいの際に顔を少しだけ観察できました。(写真)2023年5月10日撮影
2023.05.10
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5月に入って初めて手賀沼沿岸を探索して歩きました。田植えはほぼ終了していますが、先週からの思わぬ低温があり深水管理となっているためシギ・チドリが羽をやすめるには水深が深すぎて限られた畔にムナグロが休んでいる光景を目撃したのみでした。ただし、夕方になるとキアシシギ、チュウシャクシギなどが塒としている田んぼに集合すると思われますので時間帯によってもっと個体数が見られるものと思います。ムナグロのほかは、畑地で毎年繁殖をしているコチドリ複数が鳴き声をあげて移動する姿を目撃ました。このほか、沿岸でコブハクチョウのヒナが誕生し、親鳥にぴったりくっついて休んでいる姿、サシバ雄が巣で抱卵している雌への獲物を狙って谷津田上空を飛翔すめ姿を見つけました。(写真)2023年5月9日撮影(サシバのみ観察同地で4月撮影のもの)
2023.05.09
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昨日は一日雨で夜には風が吹き抜け、未明からは気温が10℃程度と冬のような寒さ。鳥友の住まいの街のツミがどうしているだろうかと気になってしまい、雨があがった午後に現地に立ち寄ってみました。複数個所の枝が折れて地面に転がっていたり、水たまりが複数できていたりの様子。まずは巣で抱卵中の雌の様子を確認してみると、黄色の虹彩の眼が動くのがわかりほっとしました。見ていた背中に気配を感じたので振り返ってみると、見張り台の枝に雄の姿がありました。濡れた羽を丁寧に繕うと同時に巣周辺に接近したハシボソガラスを猛スピードで追い払う行動をとったり迫力のある光景も目撃。羽づくろいしていた木の根元で羽根を拾得しました。帰宅後、サイズを測ってみると羽軸最下端から羽先までが約9cmあるので初列風切P10と思われました。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。6日は強風が抜きぬける中、雌は抱卵中、雄は見張り台で巣と雌を監視中。(写真)2023年5月8日撮影
2023.05.08
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アオバトの復習をしていた折、拙宅の亭主から昨年の暮れ、北大と森林総合研究所の研究チームが、夜間に単独で渡ると考えられていたヤマシギのうち一定数が、日中の生息環境や生態が異なるアオバトなどの他種とペアになって渡ることを発見したとのプレスリリースの内容を紹介されました。春と秋はアオバトの渡りの時期であり、夜空を注目してみようと思います。北大と森林総合研究所の研究チームは、デジタル機器を用いて地上観察から夜空を渡る鳥類を識別する手法を確立し、2021年10~11月に室蘭、津軽鳥類観測所の二カ所での調査を実施したところ、観察された48羽のヤマシギのうち、約17%(8羽)が他種とペアになって渡っていたことが判明したと報告しています。内訳は、アオバト(5羽)、キジバト(1羽)、オオコノハズク(1羽)、ツグミ属鳥類の1種(1羽)で、捕食者をいち早く見つけたり、目的地への飛翔距離を短縮したり、飛翔エネルギーを節約したりしている可能性を示唆していると記しています。(ヤマシギとアオバトの渡りについて)研究チームは、ヤマシギとアオバトの渡りについてつぎのように述べています。いずれも、従来は渡りは夜間で単独で行うと考えられてきたことを述べています。調査により他種と夜間に渡ること、北海道室蘭と青森県津軽を結ぶルートで異種の鳥が移動しているという点が関係者の中で大きく注目されている点です。・ヤマシギ 北海道を含む北日本の森林地帯で夏に繁殖し、冬は関東以南に渡る。夜行性で、渡りも夜間に単独で行う。・アオバト 北海道を含む北日本では夏に繁殖し、冬には関東以南に渡る。昼行性だが、春と秋には夜間に単独で渡る。(引用)北海道大学・森林総合研究所.2022年12月7日PRESS RELEASE.夜空で密会するシギとハト~鳥類の夜間渡りにおける驚きの種間関係を発見~.(写真)私のライブラリーよりヤマシギ2023年2月28日茨城県、アオバト2021年7月26日神奈川県大磯町で撮影
2023.05.08
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大磯町のアオバトが先月27日に初認され、朝早い時間に姿を見せていると鳥友からニュースをもらいました。これから姿や鳴き声に遭遇する時期となります。鳴き声について復習をしていたら興味深い研究報告を目にしました。こまたん・吉村(2019)は、アオバトの鳴き声の構造と成幼の鳴き声に関する調査を行った結果を報告しています。(1)標準的な鳴き声声紋をカタカナに表すと、『オーオーゴアッゴ(句1)、オー(句2)、オー( 句3)、オアオ( 句4)、オアオ(句5)、アオアーオ( 句6)、オーアー( 句7)、アーオアオ(句8)、オアオ( 句9)、オー( 句10)』という鳴き声に聞こえると述べ、これが標準的な鳴き声と述べています。(2)求愛行動時の鳴き声アオバトの鳴き声で『ポポポポ』という鳴き方で求愛行動時に鳴く。ポポポ鳴きは0.3 秒~ 1.5 秒程度の長さでポポポポと鳴き続け間隔を置きながら繰り返す鳴き声と記しています。(3)前年生まれの個体の鳴き声行徳野鳥観察舎に保護されたメス1 羽(調査時、孵化後1 年未満)の繁殖期における鳴き声を調査した結果、繁殖期が始まった当初は前年生まれの個体はごく一部だけが不完全な鳴き声で鳴き、成長に伴い標準的な鳴き声に移行して2年目の初夏から順次成長して、秋にはすべて標準的な鳴き声に移行した可能性があると報告しています。なお、飼育かつ非繁殖個体である行徳でのメスも野生のアオバトと同じような鳴き声の季節周期を示したことをあわせて述べています。(引用)こまたん・吉村理子.2019.行徳野鳥観察舎に保護されている幼鳥アオバトのタイマー録音による鳴き声調査-初めての繁殖期を迎えた前年生まれの個体の鳴き声-.日本野鳥の会神奈川支部研究年報 第26集.p1-12.(写真)私のライブラリーより2019年8月3日大磯町にて撮影
2023.05.07
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南南西の風7mをこえる強風が抜きぬける朝、鳥友の住まいの街のツミの様子を見に出かけました。大風が吹き抜けて林の木々が大きくゆれているにもかかわらず、雄は見張り台としている枝にとまり、巣と雌の様子をしっかり見守っていました。また、巣ではいつもより深く座り込んでいる雌の姿が確認できました。今朝で抱卵してから6日となり、順調に推移すれば今月末にはジュニア誕生。ジュニアたちが林を自由に移動できるようになるのは7月上旬頃となりますから、住宅造成工事が開始される7月末に間に合う模様です。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。3日雌は抱卵、雄は見張り台で監視中。(写真)2023年5月6日撮影
2023.05.06
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鳥友からアオバトが繁殖期のみ塩水を飲むのはどういった理由によるものかと質問をもらいました。いくつかの文献を復習してみました。大坂ほか(2011)、加藤(2019)が述べているように、アオバトが繁殖期に海水を飲む行動が北海道小樽市張碓や神奈川県大磯町照ヶ崎,静岡県浜名湖などで繁殖期に観察されているほか、北海道美瑛町、秋田県田沢湖町玉川、群馬県上野村、福井県大野市などで鉱泉水や温泉水の吸飲するのが観察されています。アオバトがナトリウムを含む水を吸飲するのは、繁殖期に水分の多い木の実(液果)を主食としていることによることを加藤(2019)が報告しています。あわせて、卵殻形成や骨格構造の維持に必要なカルシウムを液果から十分に摂取できないからという説も存在しているが生理的に実証はされていないことも指摘しています。あわせて、アオバトが時折海水に尾を浸す行動はどんな意味があるのかといった点を指摘しており、その行動をよく観察してみる必要もあります。(引用)大坂英樹、金子典芳、斎藤常實、田端裕.2011.アオバト 海水の吸飲行動.Bird Research News Vol.8 No.9.p4-5.加藤ゆき.2019.アオバトのふしぎ.自然科学のとびら.第2巻.第2号.p10-11.神奈川県立生命の星・地球博物館.(写真)2017年7月22日、2018年7月3日いずれも大磯照ヶ崎で撮影
2023.05.05
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一ヶ月ぶりに柏の葉キャンパス駅近くにある調整池を訪ねました。クサシギがいよいよ夏羽の装いとなり、餌を探す姿をじっくり観察しました。頭頂から頸まで白地に灰褐色の縦斑が目立ち、白と黒の斑が羽縁にあります。2020年以降、ほぼ通年で姿を観察できるようになっており、冬羽から夏羽まで観察できるフィールドでおすすめです。イワツバメが上空を飛び交う姿やツバメが巣作りで大忙しの光景、調整池でコガモ、ヒドリガモ、オオバン、カイツブリ、電線に止まり自慢の囀りを披露しているホオジロと見どころ満載です。(写真)2023年5月4日撮影
2023.05.04
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鳥友の住まいのある街のツミの様子を見に出かけました。一昨日、雌が巣に長時間座り込んでおり、産卵・抱卵している可能性が高い模様です。今朝も眼下では小さな子供さんをつれた親子連れの姿があり、気にするかと思いきや雌はまったく気にする様子もありませんでした。到着直後は巣に接近したカラスを雄が猛スピードで追い払う迫力ある光景を目撃しました。住宅工事でこうした瞬間に立ち会えるのも最後なのにツミはそんなことは関係なしに行動していました。その後、雄は林に外にでかけてから約30分で足にスズメと思われる獲物をぶら下げて帰還し、見張りで止まる枝で羽をむしり解体をはじめました。こんなふうで雌が食べやすいかなとばかりの解体が見事。その後、何度も鳴き声を出して巣にいる雌を呼びますが、なかなか雌は慎重で最初は離れる様子がなかったもののあまりの雄の鳴き声にこたえて登場しました。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。5月1日雌が長時間、巣に座り込んでいる姿を観察。前回もレポートしたように、林の所有者が逝去され相続税の関係で売却されることとなり、約5900㎡が35区画の住宅地となると掲示板が掲げられました。予定では7月末工事着工とありますから、残り3ヶ月余り。(写真)2023年5月3日撮影
2023.05.03
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オオヨシキリの飛来がどうかと思い、手賀沼沿岸の遊歩道を探索しました。9時から11時の間で囀りを聞いたのは2個体のみでした。オオヨシキリについては、西海(2007)が「早く渡来したオスはアシ原の植生密度が高い場所を好んでアシの穂先やヤナギなどの高所で盛んにさえずってなわばりを確保する。最初のメス(第一雌)がなわばり内に入るとオスはさえずりをやめ、メイトガードを行なう。第一雌が産卵を始めるころ(初卵日の前後3日間)にメイトガードをやめて再度さえずり始め第二雌を誘引する」と述べており、囀りが活発になるのは複数回あることを示唆しています。ところが、大山(1992)が1991年5月から7月の行った囀っていた個体数と囀り個体数と姿のみを確認した個体数に関する調査結果では、手賀沼では囀りのピークは6月11日の1回だったと報告しています。これに対して長野県での観察記録では囀りのピークは5月中旬で、手賀沼の場合は一ヶ月遅れているとの結果だったと記しています。その要因については、つがい形成時期にばらつきがあるとしていますが、限られた葦原しかない手賀沼沿岸では第ニ雌が第一雌の巣から離れた場所に巣をつくりずらくそうしたことも要因のひとつではないかと私は考えています。(引用)大山紀子.1992.オオヨシキリのさえずり個体数の季節変化.我孫子市鳥の博物館研究報告.第1巻.p5-7.西海功.2007.オオヨシキリ.Bird Research News Vol.4 No.8.p4-5.(写真)私のライブラリーものを使用2022年5月20日、同年5月28日、同年7月7日いずれも手賀沼で撮影
2023.05.02
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5月にはいり初めて稲敷市浮島周辺を探索して歩きました。ようやく蓮田エリアをタカブシギが30羽前後の群れで移動していました。このほか、蓮田には姿を隠しているつもりのタシギが多数。タカブシギその羽色を注目してみると、上面や眉斑などは個体差が多く、同じ種類なのと思うほどいろいろ。一枚目の写真は夏羽で、上面の各羽は黒褐色で羽縁は白いのが目立ちました。これに対して二枚目、三枚目の写真の個体は眉斑が眼の後方まで伸びて目立ちました。また、体上面はクサシギに比べて明るい印象で白斑が大きくまだらに見えました。また、水田エリアではチュウシャクシギが餌探しに余念がない姿を発見。このほか、蓮田エリアでダイサギのいろいろを観察。虹彩が橙色のものと黄色の個体、嘴基部が黄色の個体と青緑色の個体を発見。(写真)2023年5月1日撮影
2023.05.01
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鳥友の住まいのある街のツミの様子を見に出かけました。住宅地となる区画との際にロープが張られ出入りができなくなりました。さて、いよいよ、先日から造巣していた場所に雌がじっと座り込んでいる姿を目撃。すぐそばに雄が見張りしているので産卵、抱卵した可能性が高いと思います。営巣場所の真下ではシニアの皆さんがグランドゴルフに夢中で何度も通り過ぎているのにまったく気に留める感じもなく、雌雄ともに落ち着いていました。無事に抱卵がすすめむと5月おわりにはジュニア誕生、ジュニアが巣立つタイミングを考えると7月末の工事開始前に林をあとにできる可能性があるものと思います。(これまでの記事)3月9日に今シーズン初認のあと、姿を目撃できたのは19日、22日、24日、29日、4月8日。前回、4月13日に雌雄が林に揃い、ペアリング。16日は雄が餌を足にぶらさげて出現。19日は雌が巣材をくわえて入り補強する動きを観察。21日は雌は確認できず、雄のみ見張りの枝に止まっている姿。前回もレポートしたように、林の所有者が逝去され相続税の関係で売却されることとなり、約5900㎡が35区画の住宅地となると掲示板が掲げられました。予定では7月末工事着工とありますから、残り3ヶ月余り。(写真)2023年5月1日撮影
2023.05.01
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今月21日に過去の猛禽ツミが営巣・子育てをした緑地の一角に針金ハンガーを利用したカラスの巣を見つけました。ツミが針金ハンガーを巣材として利用しているのは目撃したことがありませんが、そういえば、カラスはよく利用するのを見かけます。和田(2014)は1997年4月から1999年1月にかけて大阪府を中心としたエリアでカラスの巣材を調査した結果を報告しています。それによると、調査した194巣のうち約三分の一に針金ハンガーが使われていたと述べています。しかも、都心である大阪市が周辺部より針金ハンガーが使われ、巣の周囲(約500m)の緑被率が低いほど針金ハンガーをよく利用していることが判明したと述べています。巣材の樹木の枝と針金ハンガーが入手しやすいからと指摘しています。ツミが巣材にハンガーを利用しているのを目撃したことはありませんが、平野(2000)が栃木県宇都宮市の住宅地で1999年の繁殖期に巣材にハンガーを利用した1つがいのツミを観察した内容を報告していますから、目撃した巣がカラスのものか、ツミのものか注目しています。(引用)平野敏明.2000.八ンガーを巣材に使用したツミ.Strix第1巻.p137-139.日本野鳥の会.和田 岳.2014.カラスと針金ハンガー.むくどり通信.第230号.p15.日本野鳥の会大阪支部報.(写真)1枚目2023年4月21日柏市内、2枚目2023年4月23日柏市内、3枚目2023年4月19日撮影
2023.04.30
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朝から強風が吹き荒れており、フィールドに出かけるのを諦め、一昨日に成田市から柏市にいたる水田地帯を訪ねました。その時出会ったムナグロの羽色と過去観察した羽色の個体を復習していました。(1)第一回夏羽(一枚目の写真は2023年4月27日撮影)第一回冬羽から第一回夏羽は変化があり、じっくり観察したい羽色です。多くは頭や体の羽 が換羽して三列風切や尾羽や雨覆の一部が換羽して、ほぼ成鳥の様な羽衣になりますが、初列風切羽には摩耗して幼鳥羽が残っているものも見かけます。(2)第二回冬羽から第二回夏羽に換羽中の個体(2010年5月4日印西市で撮影)第二回冬羽への換羽は完全換羽で、初列風切羽は全て成鳥羽となります。頬の濃い褐色の斑が目立ち、眉斑は白、眉斑が白く目立ちます。尾羽端に届きそうに、三列風切が長いように思います。(3)第二回夏羽(2019年4月24日柏市手賀沼沿岸で撮影)第二回夏羽は頭から腹まで黒で額から黒色部に沿って白色帯が続いています。脇から下尾筒には黒色黄斑があり、頭頂から上面は黄色、褐色、黒色などから構成されるまだら模様で、嘴は黒く、足は灰黒色です。(4)第三回夏羽(2022年5月4日、2009年5月4日手賀沼沿岸で撮影)第三回夏羽になるまで完全な繁殖羽とならない個体もいますが、大半は2歳の第一回夏羽でほぼ完全な繁殖となっているものと思います。ほぼ第二回夏羽と同様と思われ、頭から腹まで黒く、額から黒色部に沿って白色帯が続きます。脇から下尾筒には黒色黄斑、頭頂から上面は黄色。上面の黄色が鮮やかな黄金色に見える個体も数はすくないですが、見かける年もあります。翼下面は灰褐色で、脇羽は淡褐色。嘴は黒く、足は灰黒色。
2023.04.29
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先月16日以来、ひと月半ぶりに水戸街道の宿場町のチョウゲンボウの様子を見に立ち寄りました。南南西の風が4m前後吹き抜ける中、チョウゲンボウ雄は活発に飛翔、ホバリングをして餌探しに余念がありませんでした。前回立ち寄った折には、雌の姿を観察する頻度も高かったのですが、今日は1個体のみで、他のペアは雄が足にネズミをぶらさげて巣に出入りする姿のみでした。平年ですと5月上旬にジュニア誕生をむかえ、下旬頃にその姿に出会えるので楽しみです。(写真)2023年4月28日撮影
2023.04.28
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毎年シギ・チドリの探索をしている成田市から柏市にいたる水田地帯を訪ねました。最初に立ち寄った印西市の田んぼにはムナグロ30羽強、キョウジョシギ10羽前後が羽をやすめていました。ムナグロの群れを観察していくと、成鳥夏羽、冬羽から夏羽に換羽中のもの、若鳥の姿を見つけました。また、近くには活発に動き回っていたキョウジョシギ成鳥夏羽の姿、軒下に造巣をしている真っ最中のツバメを観察。その後、立ち寄った成田市の水田地帯では田植え作業があちこちでスタートしていたのでシギ・チドリの姿はなかったので一気に印西市、柏市の水田エリアまで移動。こちらでは、トビ3羽が縄張り争いを展開したり、サシバ雄が餌を探しに谷津田の縁に登場してくれました。さらに、手賀沼沿岸の水田には、ムナグロ20羽程度の群れが水田に降り立ち羽をやすめている姿を目撃しました。(写真)2023年4月27日撮影
2023.04.27
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