日々のあぶく?

日々のあぶく?

November 3, 2006
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三浦しをんが箱根駅伝もの!?と思ったが、彼女らしい話に仕上がっている。
ドラマティックに盛り上げ、上手く行き過ぎ感が漂っても、
作り物を越えるドラマが実際起こる箱根駅伝、こんな事(夢物語)があっても良いかなと思わせる。
箱根駅伝に興味がない人も、読みやすく、興味深い入口になるのでは?

装画・挿絵は山口晃(現代風絵巻物のような絵で有名な人)

金欠からパンを万引きした走がハイジと出会い、仲間入りした寛政大学近くのおんぼろアパート「竹青荘」の住人は曲者ばかり。
そこを仕切り、朝夕の食事を作るハイジは皆から信頼されているようだったが、その彼が驚くべき提案をする。
竹青荘の住人で箱根駅伝を目指そうと言い出したのだ。
実は竹青荘は"寛政大学 陸上競技部練成所"だったのだ。
高校時代は第一線で活躍するも、力で押し付け(強制)、管理体制(規律)の厳しい部活に嫌気がさして監督を殴り、退部した走、
元陸上部だったニコチャン先輩、怪我もあり、陸上を断念したかに見えていたハイジ以外は素人。
「モテる。就職安泰」につられた一部、ハイジに弱み(お世話になった)を握られた数名、賛成した人とスタートはそれぞれ違うが、無謀にも見える挑戦が始まる。
強制せず、個人にあった練習メニューを組むハイジに時に反撥しながらも皆ついていく。
商店街の協力を仰ぎ、予選会参加資格を得る為の競技会に出、予選会を通過。
そして、初出場の寛政大学が初めての箱根駅伝に出る。

「長距離選手に対する一番の褒め言葉が何かわかかるか?」
「速い、ですか?」
「いいや。『強い』だよ」


走と高校が同じ榊との因縁あり、王者六道大学・藤岡と走の頂上(区間新記録)決戦あり、
双子―葉奈子―走の淡い恋あり、友情あり、信頼あり、
それぞれの区間でそれぞれの走りに対する思い、メンバーへの思い、自分の中での葛藤などが炸裂する。
ハイジの言う「頂点」とは?「強さ」とは?
10人というギリギリのメンバーで挑む箱根駅伝。
惜しむらくは、ラスト、一気に時間を飛ばさないで、次の年どうなったも描いてほしかったなぁ。

表紙が箱根駅伝の走者も含めた面白い絵になっていて、登場人物のひと言が何処で出てくるかも気になった。
往路
1区 大手町~鶴見  王子(柏崎茜・文学部2年・204号室)マンガ大好きな美男子。「鬼だよあんた」
2区 鶴見~戸塚   ムサ(ムサ・カマラ・理工学部2年・203号室)留学生。「黒人が速いというのは偏見です」
3区 戸塚~平塚   ジョータ(城太郎・1年・201号室)お調子者の双子。「モテるんだね?」
4区 平塚~小田原  ジョージ(城次郎・1年・201号室)「モテるんでしょ?」
5区 小田原~芦ノ湖 神童(杉山高志・商学部3年・205号室)親切丁寧。「親も喜ぶと思うんだ」

復路
6区 芦ノ湖~小田原 ユキ(岩倉雪彦・法学部4年・102号室)司法試験合格済み。理論派。データ重視。「やるからには狙う」
7区 小田原~平塚  ニコチャン(平田彰宏・理工学部3年・104号室)コンピュータに強い。二浪&留年して大学5年目の25歳。ヘビースモーカー。「一人じゃ襷はつなげねぇよ」
8区 平塚~戸塚   キング(坂口洋平・社会学部4年・202号室)クイズ大好き。「就職安泰ってほんとだな?」
9区 戸塚~鶴見   走(蔵原走・社会学部1年・103号室)走る事=生きる事。「すぐに行きます。待っててください」
10区 鶴見~大手町  ハイジ(清瀬灰二・文学部4年・101号室)料理で住人の胃袋を掴む。「君たちに頂点を見せてやる」

田崎源一郎 竹青荘大家。矍鑠とした老人。
ニラ    犬。ニライカナイから取った名前らしい。

藤岡一真  六道大4年。ハイジと同じ高校。9区を走る。
榊浩介   東体大1年。走と同じ仙台城西高校陸上部出身。8区を走る。

勝田葉奈子 竹青荘陸上メンバー後援会となった八百勝の娘。寛政大学文学部1年。双子が好き。

キャラクター設定などの一部が「ピンポン」を彷彿とさせる。
特に、箱根駅伝王者六道大学の藤岡がドラゴンに重なるからか?

酒飲みが走りに向いているという仮説(!?)は興味深い。





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Last updated  November 5, 2006 01:47:44 PM


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