世界的にも高い識字率を誇った江戸時代の日本。その背景には「地域の教育力」があった。当初、僧侶が担った寺子屋の講師は、後に農民・町人が過半数を占め、近隣の子どもを教えるようになる。
子どもには高価だった書物を、村の有力者は屋敷の蔵に置き、無料で貸し出した。この“私設図書館”が学びの輪を広げた。こうした、寺子屋・地域・家庭が連携した“子どもを育むネットワーク”が日本中に張り巡らされていたという(高橋敏著『江戸の教育力』ちくま新書)。
「勤行してる?」――昨年の12月、島根県の婦人部員が、3人の少年部員に尋ねた。「途中までしか分からん」。そこで家族の承諾を得て勤行の練習を開始。今では「勤行って気持ちいい!」と心待ちに。
この様子を見た他のメンバーも次々と“練習会”へ。手作りの勤行表とシールを活用し、これまで計24人が実践した。今、座談会場の最前列で、朗々と勤行する未来部員の姿に喜びが広がる。
子どもたちの健やかな成長を願う心は昔も今も変わらない。家庭や学校とともに、地域の大人との関わりは、子どもたちにとって社会に視野を広げ、成長する機会にもなる。子は親にとっての宝であると同時に「社会の宝」「世界の宝」。全ての子どもに勇気と希望の励ましを。
~~~~~~~~~聖教新聞名字の言より~~~~~~~~~
【今日は何の日】