路傍 〜メインは「桜隊原爆忌」

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2012年01月31日
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カテゴリ: 桜隊原爆忌
本日1月31日から、以下の連載が毎日新聞大阪で始まりました。毎週火曜日、全16回の予定です。ということは、5月まで続くわけですね。全国版でないのは残念ですが、ここに転載予定です。関西の方、新聞読んでいただければ幸いです。私どもも取材に協力させていただきました。



1 国策に散った演劇団=広岩近広
≪記事≫
          (毎日新聞 2012年1月31日 大阪朝刊)

 <移動演劇さくら隊原爆殉難碑>。石碑に刻まれた原爆殉難の文字が、1945(昭和20)年8月6日を今に問うている。占領下の建立だったので、軍隊を連想する漢字の「櫻」を碑銘に使わず、平仮名の「さくら」にしたという。毎年、広島原爆の日を迎えると、石碑の建つ東京都目黒区の五百羅漢寺で「桜隊原爆忌」が営まれる。

 移動演劇「桜隊」は新劇の団十郎と評判をとった人気俳優、丸山定夫が率いた一座だった。当時の演劇事情と桜隊の被爆については「桜隊原爆忌の会」(東京都)によるパンフレットに詳しい。

 <戦争のさなか、戦況の悪化とともに、劇団は壊滅状態にありました。国の方針に沿わない劇団は、強制的に解散させられ、100名以上が検挙されました。芝居を続けるには、移動演劇連盟に加盟するしかありませんでした。1944年に入ると、連盟に加盟している劇団は、地方への疎開を強いられます。全国の工場、学校、軍へと慰問の公演を続けたのです。そして1945年8月6日、桜隊は広島で被爆し、そこに居合わせた劇団員9名全員を失ったのです>

 築地小劇場の分裂後に丸山が所属した新築地劇団と新協劇団が、弾圧の末に解散させられたのは40(昭和15)年8月だった。この年は「芸名統制令」「国民服令」が出され、10月には国民を組織的に統制する大政翼賛会が結成された。

 日本移動演劇連盟は演劇を大政翼賛会に組み込むために、内閣情報局が41年6月に設立した。演劇の国家統制にほかならず、各地を巡演する移動演劇は国策宣伝隊の役目を負わされたのである。

 ここに新劇人の苦悩があった。しかし丸山がそうであったように、舞台に立つことを何よりも優先させた。丸山は俳優の他に己の存在はないとさえ思っていた。

 41年12月、丸山は新劇の同人らと苦楽座を結成して、第1回公演を行う。旗揚げ公演のパンフレットにこうある。

 <世の中には悲惨事が多い。けれどもどんな悲劇の中にも血路があります。私達の明るい性質、健康な物の考え方から、何かを汲(く)み取って下さい>

 苦楽座には宝塚歌劇団から園井恵子が加わり、ヒロイン女優が生まれた。丸山と園井が共演した「無法松の一生」の舞台は大ヒットする。ところが東京大空襲で主な劇場が焼け落ちると、移動演劇連盟は劇団の地方疎開を決めた。苦楽座は「桜隊」と改称して45年6月、広島に移った。

 被爆65年の夏、五百羅漢寺の追悼会で「桜隊原爆忌の会」の会長で俳優の中村美代子さん(88)は嘆き、そして怒った。

 「丸山定夫が生きていたら戦後の新劇は変わっていた。新しい、素晴らしい演技をファンに見せたかったのに、アメリカが原爆で丸山定夫を殺してしまった。本当に残念です」

 丸山定夫は享年44、園井恵子は32だった。原爆は桜隊という新劇の偉才集団を殺したのである。
(次回は2月7日に掲載)

毎日新聞連載01PHO





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最終更新日  2012年05月31日 14時44分52秒
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