庇(軒)改修の設計業 と並行し、使用する材料の調査・選定を行った。
■下地木材
◎構造材
全て 桧 (檜、ヒノキ)が使用されていた。使用箇所の環境を考えると、やはり同じ桧を選定。
地元の材木店でカットとかんな仕上げを含めて納品してもらった。
◎屋根下地材
合板が使用されていた。種類や性能は不詳。
合板は、安価で強度が均一、寸法安定性に優れる一方、水を吸うと接着材が分解し、各層がバラバラになる欠点を持つ。
桧の無垢板材の使用を考えたが、価格が合わずに断念。次善の策として、常時湿潤状態での接着性がある 構造用合板 (特類)を選定した。
◎固定金物
鉄釘が使用されていた。改修する部分の釘は、錆びてぼろぼろだった。
今回は、防食性の高い構造用ねじ( FDコンパネビス など)を使用した。
■屋根材
◎防水膜
トタン屋根と下地木材の間に設置し、主に防水性を確保するための材料だ。
これには、 アスファルトルーフィング が使われていた。定番材料らしい。安価なため、同じものを選定使用と考えた。
しかし、調べてみると「切り売り」がなく、1巻42m(5千円~1万円)を購入しなければならない。だが、今回必要な量は、僅か4m。販売店に切り売りを頼んでみたが、できないとの返事。
考えた末、代替品として入手性も良い「 塩ビ製の床シート 」 を選択した。
耐水性は完璧。耐酸性、耐アルカリ性、難燃性に優れる。紫外線に劣化しやすいが、設置場所は直射日光が当たらないので、問題ない。ただし、価格は高い。
近所のホームセンターで切り売りしてもらった。
◎鋼板
亜鉛めっき カラー鋼板 (カラートタン板)が使用されていた。異なる屋根材や銅など他の金属も検討したが、結局は現在主流の ガルバリウムめっき鋼板 を選択した。
鋼板は、宅配便サイズ1小口に収まるようにパーツ設計し、ネットショップでカットを含めて切り売りしてもらった。
上の写真は、2畳ほどの面積を葺く鋼板の束なのだが、約20kgもある。やっぱり鉄は重い。
◎固定金物
ステンレス釘が使用されていた。こちらの釘には、ほとんど錆びは発生していなかった。よって、保持力の高い ステンレススクリュー釘
を選定した。
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