前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

2006/11/27
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カテゴリ: child care
諺や格言は、省略されると意味が変質し内容が損なわれることがある。
「キレる」は「堪忍袋の緒が切れる」を省略して生まれた言葉であるが、
「堪忍袋」とは、じっと我慢して怒りの感情を押し込めておくもので、
堪忍する気持ちが限度を超すと「堪忍袋の緒が切れる」ことになる。
この言葉には、我慢を重ねた度量の広さが表れていると思う。

しかし、最近の子どもたちの(いや、大人もだ)「キレる」には堪忍袋がない。
友達の体がちょっと当たっただけで怒って殴りかかる子さえいるという。
「キレる」は「堪忍袋の緒が切れる」を省略したものである、とは
とても言えないものになってしまっている。

ところで、「キレる」子どもたちの原因の一つとして
食生活や家庭環境・対人関係とともに小さい頃からのストレスの不足が言われているそうだが、
人間はさまざまなストレスを経験していくことで、その対処の方法を身につけていく。
これを経験せずに成長すれば、 僅かなストレスで簡単に「キレる」事態を招いてしまう。

たとえば友達とのおもちゃの取り合いを経験して、初めて貸し借りを覚える。
喧嘩して泣いたり泣かされたりしながら、友達への優しさや思いやりが育つ。
親が言葉だけで「友達と仲良くしなさい」と言って育つものではないのである。

親なら誰だって、自分のかわいい子どもが辛い目に遭ったり、苦しんでいれば
何とか助けてあげたい、守ってあげたいと思う。
しかし、親が子どものことを把握できるのはいつまでだろう。
守ってあげられるのはいつまでだろう。
一人立ちしていかなくてはならない時は必ずやってくる。
その時までに経験しておかなければならないことはたくさんある。
人間は、成長する過程でいろんな人と関わるが、
その中には いじめっ子もいるだろうし、陰湿な子もいるだろう。
嫌な先生や大人に出会うかもしれない。そういう人たちとのつき合い方は、
小さい頃からの いろいろな人たちとの人間関係を通して学んでいくしかない。
親が守ってやらなければならない場合も多いが それにも限界がある。
子ども自身が自分で立ち向かい解決しなければならないことの方が多いはずである。

3歳は、目に見えないものを想像する能力がのびてくる時期だそうだ。
たとえば2歳の子は 想像する力がまだそれほど備わっていないのでお化けを怖がらないが、
3歳になると怖がったりするのだという。
ごっこ遊びなど、想像を広げる遊びを一番楽しめるのも3歳だという。
つまり3歳は、人の心が想像できるようになる時期だといえる。
その時期に、おもちゃを取られたなどの体験をすることは
「友達と仲良くしなさい」と言葉で説教されるより何倍も効果があると思う。

小姐が入園してもうすぐ3ヶ月。
毎日楽しく通っているが、時にはトラブルもあるだろう、泣きたい時もあるだろう。
しかし幼稚園というのはトラブルも含めて多くの体験をするところだと思う。





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Last updated  2006/11/28 09:33:32 PM
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