マックの文弊録

マックの文弊録

2006.04.20
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◇4月20日(木曜日)雨、強風;旧弥生二十三日 己卯、郵政記念日、穀雨

日は又二十四気の穀雨。
穀雨(こくう)とは弥生三月の中気で、太陽の黄経はこの日30度になる。この言葉は、この頃「春雨降りて百穀を生化すればなり」(暦便覧)から来ている。
わが事務所の近くも、楠が緑白色のケープのように若葉をまとい、欅も、楓も若葉を纏い始めた。田園地帯に行けば、萌え始めた木々の薄緑と、山桜の白、それに木瓜や海棠の花などの淡い紅が織り成す綾模様を背景に、柔らかく降る春の雨は、如何にも天からの恵として、作物や五穀を育ててくれそうである。

はいえ、現実の今日は日本海側を東進する低気圧の所為で、東京地方は寒冷前線が通過している。その所為で、強風が吹き時折強い雨が降る天気である。中々「柔らかい雨」どころではない。先ほど客先から帰る途中では、ビル風という都会特有の現象も相俟って、傘が「おちょこ」になってしまい、エライ目にあった。

日が郵政記念日というのは、明治4年(1871年)の今日(といっても当時は未だ旧暦だったから、当時の暦では3月1日だった)、郵便制度が始まった事による。それまでは信書の送達は飛脚便に頼っていたのである。
日本全国津々浦々にまで、同じ料金で書簡を届ける事が出来るのは、考えてみれば凄い事だ。この制度を我国で始めたのは、前島密という人であることは、学校で教わった。利用者は予め郵便料金を納めて小さな紙切れを受け取り、それを郵便物に郵便料金納付済みの証拠として貼り付ける。この紙切れは何度も利用されては困るから、スタンプを押すことで再利用不能にする。
今では、僕など通信は殆ど携帯電話とインターネットに頼っていて、手紙や葉書を利用する機会は殆どなくなってしまった。しかし、電波や電気といった元々遍在性の高いメディアを利用する通信方法と較べて、物理的に紙を運ぶことで通信を実現する郵便は、即物的であるが故に、その仕組みは極力単純にする必要がある。そういう意味では、非常に巧く出来た制度であると思うのである。

れに、郵便は「匂い」や「触感」をも運ぶことが出来る。ほのかに想いを寄せる人からの封書には、その人の匂いを感じる事が出来る。故郷からの葉書には、懐かしい日向の匂いが漂う。こういうのはインターネットメールや携帯電話には望めないものだ。
その辺の価値を、もう一度認め直してみるべきかもしれない。






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最終更新日  2006.04.20 13:06:13
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