クラシックどっぷり日記 ~音楽回想~

クラシックどっぷり日記 ~音楽回想~

2006.08.08
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人に伝えるものが大きすぎるように感じとれるのは、私だけでしょうか?

壮絶な人生を生き抜き、大舞台に立ってきたアンチェル。

プラハ出身のアンチェルは、チェコの名指揮者 ターリヒ に師事しており、のちに意外のように思えるような シェルヘン にも師事しております。

大変残酷なのは、これです。

世界大戦中、アンチェル一家はユダヤ人だったため、アウシュビッツ収容所に送られてしまいます。そこでアンチェル一家は処刑されてしまったのです、それもアンチェル以外です。(父・母・妻・子、ちなみに子供は収容所で生まれた)アンチェルのみ生き延びたのです。 ここでの生活思いなどはまったく語られておりません。

世界大戦終了後、指揮を復帰しあの名門チェコフィルの後を継ぐのです。

アンチェルといえば、何と言ってもチェコフィルとの演奏が素晴らしい。

クーデターなどにより、クーベリックがチェコフィルを辞任、その後を引き継ぎ黄金時代を築いたのは、何を隠そう、アンチェルなのです。

チェコフィルとのアメリカ演奏旅行中にチェコでは”プラハの春”事件が起こり、アンチェルは亡命し、チェコフィルから退きます。

亡命後は小澤征爾の後としてトロント交響楽団の常任指揮者として主任しますが、それほど大きな活躍もできることなく亡くなってしまいます。

1959年に1度だけチェコフィルを率いて来日しております。

彼の指揮するものは、正直私から言いますと平凡な演奏なのですが、何か物寂しい感情、喜怒哀楽がハッきりしているというか、自己主張の強い感情ではなく、自然に浮き出てくる、湧き出てくるような感情の表現のように思えます。それは、大きな転機にもなったアウシュビッツでの体験が大きいのではないでしょうか、だから表現にしても人間味が大いに表現されていると思います。

『交響詩モルダウ』

アンチェル/スメタナ:わが祖国(全曲)
アンチェルといえば、「わが祖国」。
感情がありふれた演奏は大変すばらしい。

アンチェル/ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編)
チェコ曲以外も大変得意としていましたが、「展覧会の絵」がまたウマイんですよね~。






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Last updated  2006.08.08 12:57:16
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