クラシックどっぷり日記 ~音楽回想~

クラシックどっぷり日記 ~音楽回想~

2011.03.09
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というのも、私が尊敬し、偉大だった

 宇宿 允人 さん

が3/5に腎臓ガンで亡くなられました。享年76歳。

まだまだ若い年齢なのに、突然の訃報で驚いております。

NHK響の首席トロンボーン奏者となり、マイナーではありますが、リムスキー・コルサコフ作曲のトロンボーン協奏曲を日本初演で吹いていました。
それから数年後退団し、指揮を近衛秀麿氏に師事し、大阪フィルの前進であるヴィエール室内合奏団を結成、朝日奈隆氏とも交流があり、いろいろと学んだりしていたそうです。

私の宇宿さんの出会いは、1冊の本

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以前より名前は知っていたのですが、この本で彼の生き様というか、考え方がわかったような気がします。この本には、彼の半生と奥さんとの闘病生活などが書かれております。これを読んで感銘を受けました。

そして、今月10日に第187回「宇宿允人の世界」と題し演奏会が行なわれるはずでした。
かなり病状も進んでいたはずなのに、スゴい曲を演奏しようとしていたのです。

ベートーヴェン     交響曲第5番「運命」
 ショスタコーヴィッチ  交響曲第5番「革命」


とてもではないですが、この難曲を2曲指揮できる体力とかはなかったと思いますけど、それをあえて選んだのは、宇宿さんの自らに受けている運命を形にしたかったように思えますし、最後の形として残したかったのではないでしょうか。

当時の団員だった人が今同じ団にいますけど、宇宿さんは、相当厳しい人だったそうです。突然怒り出したりするという話を聞きました。以前から噂では聞いていたんですけど、それだけ音楽に対して妥協を許さなかったのだと思います。
だから、演奏会の度、フロイデフィルのメンバーが変わっているのだと思います。(宇宿さんに賛同を受けた人たちが結成するため、練習が厳しすぎて、辞める人も多々いたということだそうです。)

演奏は、プロオケではなく、アマチュアなのにも関わらず完成度が高く、指揮も正当派。揺らぎがないんですよ。皆緊張感を持って演奏しているのが、ヒシヒシと伝わってきます。
だから、どの演奏も他の指揮者とは違い、1回もしくは1枚1枚が、歴史・人生と感じてしまします。

本当に惜しい人をまた、亡くしてしまいました。1度は聴きに行きたいと思ってはいたのですが、とても残念でなりません。

ご冥福をお祈りいたします。


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Last updated  2011.03.09 07:13:10
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