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戦う人々を押しのけてラウドとウィンはリンケン兵たちの一番奥にいるボビのもとに走り寄った。
ウィン:「ボビ!!この戦争を止めろ!!お前が黒幕ってのはヒュンケルンからも聞いて分かってるんだ!!」
ラウドは目を丸くしてウィンに聞く、
ラウド:「ウィン、何を言っているんだ?ボビは私達を助けてくれたんじゃないか?」
ウィン:「・・・ボビ・・・いや、赤い悪魔ロシペル!!もう十分だろ!!この戦争を止めろ!!」
ラウドはまったく話が分からず驚くことさえもできなかった。するとボビが持っていた棍棒を砂漠の地に落とす。少し砂煙が上がったかと思うとその砂煙がボビを包み込むように渦を巻いていく。
ボビ:「いつから分かってたんですか??」
ウィン:「ミゲルの屋敷に入る前にお前は門兵に‘赤い悪魔が来たと伝えろ‘って言っただろ!!あの時は意味が分からなかったが今は分かる!」
どんどん砂煙が大きくなりついにはボビの姿が見えなくなった。リンケンとクロマティガードの者達もその光景を目の当たりにして戦の手を止める。そして徐々に晴れて行く砂煙の中から現れたのは巨大な足と手が何本も生え、顔はドラゴンのような顔立ちの、血のように赤い体をした化け物だった。
ロシペル:「ふー、もう少しでこの地に眠るレッドストーンが手に入るとこだったのに・・・やはり殺しておくべきでしたか・・・」
ロシペルの眼光がウィンを貫く、ウィンは恐怖という言葉では収まりきらないほどの感情を抱いていた。それは絶対的な存在を目の前にした憧れににた感情だった。
ウィン:「レッドストーンだって!?それは伝説の一部だろう?存在するはずは・・・」
ウィンの言葉を遮りロシペルが囁く、
ロシペル:「今伝説の中の悪魔を目の前にしているのに・・・愚問だな・・・」
ラウド:「もしかして・・・この地に伝わる枯れないオアシスと太陽の樹の伝説の話は・・・」
ロシペル:「真実だ・・・」
ズン!ズン!と大きい体をロシペルが動かしたかと思うとウィンとラウドを捕まえてとてつもないジャンプをした。着地した場所は枯れないオアシスだった。
ロシペル:「やはり・・・赤き実・・・レッドストーンはまだできていないか・・・レッドストーンとは火の神獣フェニックスの卵、生命を司る不死鳥なのだ。生命を呼び起こすには血が必要なのだよ・・・大量のな・・・」
と、同時にロシペルの腕が伸びてウィンめがけて飛んで行く、まったくといって攻撃の動作は見えなかったし殺気さえも感じなかった。ウィンが気づいた時にはもうロシペルの腕が目の前にあった。
しかし、ラウドはその一瞬の殺気、目線を見逃さなかった。これだけでラウドが一流以上の戦士というのが分かる判断だった。ウィンを庇うように体を貫かれるラウド、
ウィン:「ラウドぉぉぉぉぉ!!!」
ロシペルの腕はゆっくりと元に戻っていく、
ロシペル:「血なら誰の血でもいい・・・さぁ!!レッドストーンよ現れろ!!」
しばらくするとその辺りに大きな地響きが鳴り響く、そしてすさまじい揺れと共に太陽の樹の幹から大人の握りこぶしほどの大きさの燃えるような赤い実のような物がでてきた。それをロシペルはそっと水をすくうように持ち上げる。
ロシペル:「ハハハハハハ!これでレッドストーンの一つは私のものだ!!」
そして、血まみれで倒れているラウドを抱きかかえるウィンに、
ロシペル:「ククク、よかったな・・・我の力になれて・・・これから地下界、天上界、そして赤い悪魔の果てしない争いが始まるだろう。脆弱なる地上界の者達よ・・・神の加護があらんことを・・・ハハハハハハ!」
そう言うと一瞬で赤い巨体がスッと姿を消した。
ウィンはラウドを抱きかかえたまま、
ウィン:「ラウド!!ラウド!!死ぬな!!諦めるな!!くそ!!なんで血が止まらないんだ!!」
ゆっくりとラウドが目を開ける、
ラウド:「私に泣くなと言っていたくせに自分が泣いているじゃないか・・・私一人ではどうしようもなかった・・・真実も知れないまま戦争は終わり、人々は奴の思い通りになっていただろう・・・。だがウィンがいてくれて全ての真実が分かった・・・アリアンもリンケンも誰も悪くなかったんだ・・・その事が分かっただけで、また二つの街は共に成長していける。最後の最後で恩返しができたよ・・・ありがとう・・・。」
ウィン:「やめろよ・・・最後とか言ったらもう終わりみたいじゃないか・・・」
ラウド:「やっと戦争が終わって普通の女性として生きていけると思ったが無理だったみたいだ・・・ウィン・・・お前となら・・・」
言葉の途中でウィンの鼓動の音は止んだ。
ウィン:「うわぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
砂漠に雨を知らせる風が吹いた・・・
その直後、アリアンの大広場でアリアンの代表グエンとリンケンの代表代理のリアンの間でまた平和条約が結ばれた。もう一人の黒幕のミゲルは一人のシーフの手によって捕まえられ、一通りのことは済んだかのように見えた。しかし、その場にリンケンの者達の姿はほとんどなかったという。
平和条約が結ばれた同じ時刻の枯れないオアシス、そこにはリンケンの者達が英雄ラウドを弔うために集まっていた。しかし、ウィンの姿はなかった。
カルス:「ラウド姉ちゃんが死んじゃったーー;;」
ヴォルフラム:「うわぁぁぁん;;」
棺の中には多くの花の中に美しい顔のままで静かに眠るラウドの姿があった。
リンケン兵:「さぁ・・・もういいだろう・・・棺を閉めるよ・・・」
棺を閉める瞬間パラパラと砂のような物を入れる者がいた。
リンケン兵:「貴様!!何をする!!」
ヒュンケルン:「いやいや!すまん!!これはフェニックスの灰っていう代物でさ!これをかけとけばそのままの姿で長年もつんだって!」
リンケン兵:「そんなことをしてどうする!!死者を愚弄するのか!!」
ヒュンケルンがかぶってる帽子をスッと下げて、
ヒュンケルン:「いやぁ、まぁちょっと借りがある奴がいるんだよ。そいつのおかげで復讐もできたしね。そいつがさ、まだ諦めてないみたいなんだよね。まぁまぁ!いつか分かるんでない!?じゃあ用事あるんでこの辺でね!」
そういうとサッと背を向けてヒュンケルンは去る。皆が見えなくなった枯れないオアシスの入り口でヒュンケルンはウィンとすれ違う。
ヒュンケルン:「これでいいんだろ?まぁなんの確証もないが頑張りなよ。」
ウィン:「ありがとう・・・待ってろラウド・・・レッドストーンを手に入れてまた帰ってきてやる・・・生命を司るのならば・・・」
そして風はまた雲を求めて旅をする・・・例え可能性がないとしても諦めたくなかったのだろう。全ての事がハッピーエンドではない、誰かの犠牲があってこそハッピーエンドはある。そこで諦めれば簡単だ。
だが諦めなければまだ終わりではないのだ。物語は続いているのである。
いつか本当のハッピーエンドになる事を信じて・・・・
~END~
長い間ありがとうございました!!これで完結です!!
色々と難しかったですがまとめれたと思います!!
この後の物語はみなさんにおまかせします。ウィンがまたラウドに会えることを願いつつ・・・
また感想などがあればコメントか耳を下さい(ノ´∀`*)
ではまた次回作にご期待を!!リクエストもお待ちしてます(`・ω・´)シャキーン
風と雲のエンディングテーマです。ウィンのラウドに対しての気持ち。そして、リンケンの平和なイメージさせるシーンもあります。
http://www.youtube.com/watch?v=eZEOYl2Ispw
では(* ^ー゚)ノバイバイ