僕の食虫植物日記

ネペンテス(ウツボカズラ)の栽培


※食虫植物の栽培は、栽培している地域や環境などにより、違いが出るものです。
そのため、私の栽培に関する内容も、ひとつの情報程度と考えてください。
N.グラシリス・N.アラタ
↑N.グラシリスとN.アラタ

ネペンテスとは
マレー半島、ボルネオ、インドネシア、マダガスカル等の熱帯地方の熱帯雨林や山地に自生している、
ネペンテス科・ネペンテス属の食虫植物です。
捕虫方法は落とし穴式で、葉の主脈が発達してつる状になり、その先端に虫を捕まえる袋をつけます。

ネペンテスの栽培
ネペンテスは約100種類という非常に多くの種類が知られており、さらにその交配種を含めると
その品種の数は膨大なものになります。
そのため、栽培方法も多種多様となりますが、ネペンテスには大きく分けて2つのグループがあり、
基本的にはそれぞれのグループに合った栽培方法をします。

ネペンテスのグループ分け
ネペンテスは低地性と高地性の二つに大別することができます。
低地性ネペンテスは高温に強いので日本の夏も元気に過ごします。
しかし、低温には弱く日本の冬は寒すぎるので、冬季は加温してやらなければ枯れてしまいます。
一方、高地性ネペンテスは涼しい環境に自生しているので、日本の夏は暑すぎます。
その為、夏季は冷房等の涼しく過ごせる工夫が必要です。
しかし、低温にはある程度強く、冬の加温は最低限で過ごすことができるようです。

低地性ネペンテス(ローランドネペンテス)の代表種
N.アンプラリア N.グラシリス N.ラフレシアナなど

高地性ネペンテス(ハイランドネペンテス)の代表種
N.イネルミス N.ラジャ N.ローウィー N.ベントリコサなど

高地性ネペンテスは栽培が難しいものが多いらしく、初めてのネペンテスの栽培には
低地性品種やその交配種をお勧めします。
(私も高地性ネペンテスの栽培経験はありません)

私の栽培環境
N.グラシリスは特に寒いのが嫌いなようなので、冬越しはN.グラシリスに合わせています。
(N.グラシリスを入れる場合ケース内温度は冬季18℃~26℃くらいです)
用土は鉢底に軽石を入れて、残りは柔らかめにミズゴケを入れています。
(N.ファシールコトは鹿沼土+パーライト+ミズゴケの混合用土です)
私が栽培している品種で唯一高地性なのがN.タランゲンシス×シブヤンエンシスです。
この品種は乾燥気味で夏場は涼しくなるように管理していきます。


基本的には必要ないのですが、あまりにも虫を見ないのですごく薄い液肥を
餌の代わりに2~3つの捕虫袋に数滴与えています。
(種類にもよりますが、液肥は1500~2000倍くらいに希釈しています)
また、2015年夏は上記の液肥を灌水代わりに週1回与えました。
結果は良好でこれまで愚図っていた株も大きくなりました。
(液肥以外は同じ条件で栽培した2014年よりも好成績)

N.アラタ
N.アラタ
ホームセンターでもよく見かける種類のネペンテスです。
環境の変化に非常に強く、温室なしでも越冬可能です。(大阪)
家では春~秋は外で、冬は加温したケース内で栽培しています。
ミズゴケに植えて、腰水なし、毎日朝にたっぷりと水をやってます。(冬は控えめ)
私が初めて越冬に成功したネペンテスでもあります。
成長も早いのでお勧めです。
外に吊るしておけば虫もたくさん食べますよ。
引っ越し前は黒いGも落ちていました(笑)

N.グラシリス
  • H27N.グラシリス5.jpg

私が栽培しているのは捕虫袋が濃い紫色になるタイプです。
日光も水も好きらしいので、年中浅い腰水にしています。
少々暖かい水でも問題ないようで、冬季は水中ヒーターで温めた水に浸かっています。
暖かい時期は葉に霧吹きしてやると機嫌がよくなるみたいでグングン大きくなります。
屋外の低いところに置いておくとアリが捕虫袋に入っていくのをよく見かけました。
用土は鉢底に軽石、その上はミズゴケを使用しています。

N.ベントラタ
  • H27N.ベントラタ4.jpg

N.アラタより捕虫袋が丈夫です。
移動などの環境変化にも強いようで、現在はN.アラタよりも大きくなっています。
腋芽も発生しやすいみたいで、高温多湿の環境なら屋外であろうがケース内であろうが、
複数の成長点が発生します。
用土は鉢底に軽石、そしてミズゴケです。

N.ファシールコト
  • N.ファシールコト7.jpg

栽培容易な伝統的交配種とのこと。
栽培が容易かどうかはわかりませんが、伝統的な交配種なのは事実です。
「○○コト」という「古都シリーズ」のひとつです。
2015年、初めて挑戦するので今から楽しみです。
用土は久々に砂利系が多くなっています。

N.タランゲンシス×シブヤンエンシス
  • N.タランゲンシス×シブヤンエンシス2.jpg

高地性の原種N.タランゲンシスと中高地性原種のN.シブヤンエンシスの交配種です。
当方唯一の高地性交配種ネペンテスです。
シブヤンエンシスは乾燥に強く、比較的暑さに強いそうです。
タランゲンシスは高地の冷涼多湿環境に自生していますが、やや暑さに強いそうです。
この交配種は耐暑性があり、成長が速く栽培は容易とのことです。
私の環境では今後どうなるのか、注意深く見守っていきます。
現在はやや乾燥気味にしており、シブヤンエンシス側に合わせています。

N.ソレリー×アンプラリア
  • N.ソレリー×アンプラリア(文字入り).jpg

低地性原種のN.ソレリーと同じく低地性のN.アンプラリアの交配種です。
両親とも高温多湿の環境を好む為、暑さに強いですが寒さが苦手です。
基本的にはN.グラシリスと同じような環境で栽培していきます。


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