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今日は知り合いの方から誘われて、小泉純一郎首相主催の「桜を見る会」に行って来ました。東京・新宿御苑で開かれ、フィギュアスケートの浅田真央選手、女優の篠原涼子さん、女子スピードスケートの岡崎朋美選手、モーグルの上原愛子選手など多数の招待客が首相や安倍晋三官房長官とともに、満開の八重桜を楽しみました。=写真 今年の9月での退陣を表明している首相は「花はパッと散るからきれいなんだ。私も任期が来たらパッと散ります」と、自らを花にたとえて心境を語っていました。「今日は花曇りというんでしょうか。私は本当に運がいい。皆さんも運がいい」「景気も拡大してきました。あっ、今ちょうど天気も日が差して来ましたね」と、本当に自信満々というか、役者ぶりも堂に入っているという感じでした。ものすごい大勢の参加者が来ていたのですが、やはり非常に印象的だったのは、皆が小泉首相を一目見たいばかりに山のような人だかりができていたり、握手したいばかりに、小泉首相が歩く通路の両脇をずーっと長く延びて並んで待っており、少し年配の女性の方々なども「純ちゃーん!」「小泉首相!」などと黄色い声の声援で、今さらながら小泉首相の絶大な人気を再確認しました。また、帰りの“花道”を小泉首相と連れ立って歩いていたのが久間章生・自民党総務会長、ずっと遅れて一人で歩いてきたのが安倍官房長官で、安倍長官は小泉首相に次ぐ大人気。安倍さんといい、小泉さんといい、参加者との握手にものすごく丁寧で、自分の選挙運動中かと見まがうばかりの熱心さでした。政治家でいえば、ほかには公明党の神崎代表も。「ちょっと通してくださーい」というSPの声で後方を振り向くと、人ごみをかき分けて、にこにこした武部幹事長がぬっと現れ、ものすごく間近を通っていき、小泉首相らとの記念撮影にはぎりぎりセーフで間に合っていました。あとは佐藤ゆかり議員。佐藤ゆかりさんも近くで見たのは初めてでしたが、やはり人だかりができていて、記念撮影責めに遭っていましたね。しかし、あのキラーンとしたお顔をすぐ間近で拝見すると、記念撮影をお願いする人の気持ちはよくわかります。そうそう、猪口邦子大臣も和服姿でいらっしゃいましたが、今日もなんだかまあるい感じに見えました。でも私は個人的には昔の若かったころの印象が強く、今でもファンだったりします。浅田真央ちゃん。高校の制服を着てきていて、あっという間に人垣に囲まれるのを当惑げにしているような感じで、小ちゃくてなんだかカワイーという感じでした。PR的視点からいえば、小泉首相の演説、あいさつは、マスコミ的に非常に取り上げやすい、気の利いた台詞が多いですね。だからマスコミに引用が取り上げられやすい。気の利いた台詞がなければ、引用したとしても、記事がつまらなくなってしまいますからね。政治家にとって、演説というのは本当に大事です。またまた余談ですが、出店のような場所でホテルマンのような黒い服装をしてお団子や甘酒などを配っていた若めの男性の方々がいたので、「どこの一流ホテルから派遣されてきているのだろう」と思い「皆さんはどちらから」と尋ねてみたら、全員内閣府の職員でした! 恥をかきました。今日はいつものトーンと違い、なんだかミーハー的な日記になってしまいました。
2006.04.15
LOHAS(ローハスまたはロハス)というキーワードが、日本でもTVなどのメディアで急速に流行ってきています。LOHASとは、 Lifestyles of Health and Sustainability の頭文字をとった略語で、「健康と地球環境」意識の高いライフスタイルを指しています。長谷川京子などのスタイリッシュな有名タレントがTVに出て、LOHASの伝道師のようなことをやっており、メディアに載せられているような気は若干しますが、その趣旨を見ると、私としては「まったく同感」というものばかりです。 LOHASという運動は、もともとヘルス・コンシャスな人々が多いアメリカで、Compass Natural Marketing社(コロラド州)のSteven Hoffman社長が“LOHAS JOURNAL”を共同創刊したのが始まりとされています。(写真は、LOHAS JOURNALを創刊したSteven Hoffman氏) LOHASマーケットは、アメリカ成人の6800万人に支持され、2003年のアメリカにおけるその市場規模全体は4,400億ドルに達し、年間成長率は6.3%、アメリカ経済に占める割合は4.2%にもなっています。 LOHASは特別な商品やブランドを意味するものではありませんが、この市場数字に含まれるのは、有機食品やフィットネス機器;補完・代替医薬品、社会的に責任のある投資やエコ・ツーリズム、水の濾過装置、風力、太陽発電を含む産業機器、環境コンサルタンティング、廃棄物リサイクル管理などの産業サービス、新規のビジネスとしての環境にやさしい住宅建設、持続可能な木材事業、ハイブリッド自動車などが含まれています。 LOHASの動きはすでに世界的になっており、日本でも今後急成長するライフスタイルとして注目されています。日本にもLOHASクラブがあります。 やはり単に「モノを売る」ことに注力するより、戦略的に「思想(thought)」を広めるということが、結果的には広大なマーケットを創出できるということだと思います。
2005.12.08
神奈川県箱根町の温泉旅館「箱根小涌園」は総選挙投票日の9月11日から9月末まで、総選挙で投票した有権者に対し、日帰り入浴と1泊2色付きの利用料を半額にするサービスを提供するという。本日付東京中日スポーツによると、対象は全国の有権者で、各選挙管理委員会が投票時に配る投票済証明書を示すと、大人1人3,500円の日帰り入浴料と同1万2,000円の宿泊料がそれぞれ半額となる。かつてないほどの高い関心を集めている今回の総選挙。選挙と台風、芸能報道で毎日紙面が一杯の中、普通にやったのではパブリシティはなかなか成功しないもの。総選挙にどうにかして絡めて、一本パブリシティが取れないものか・・・。それを無理やりにでも敢行し、スポーツ紙へのパブリシティに成功した箱根小涌園の゛PR根性”に脱帽しました。
2005.09.06
昨日、私の翻訳書『クチコミで動かす!~思い通りにウワサを生み出すPR術』(PHP研究所、1,980円)が発売になりました。内容を一言で言うと、「バズ(クチコミ)を効果的に広めて、あなたの商品を大ヒットさせる!米国流『バズマーケティング』の実践的入門書」で、著者は、米国のPR会社社長であるリチャード・レアマー氏+マイケル・プリチネージョ氏の共著です。1年以上かかって版権交渉→翻訳に取り組み、ここにやっと刊行の運びとなりました。昨年の自著『宣伝費ゼロ時代の新しいPR術』と同様、大ヒットを狙っています。「宣伝費ゼロ」が初級~中級者用とすると、今回の「クチコミで」は中~上級者用かもしれません。内容的にも自信の一作で、読んで後悔させないと思います。ご興味のある方は、下記のアマゾンのページなどからお買い求めください。http //www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/456964502X/qid%3D1124810508/249-2299226-9715544
2005.08.23
今月6日のフジテレビ系「笑っていいとも」でゲストに招かれたタレント、加藤夏希さんが「私の出演作なんです」といって、法務省が裁判員制度の普及啓発用に制作したビデオをタモリさんに手渡した。本日付の産経新聞朝刊(1面)によると、このテレビ露出を仕掛けたのが、同省裁判員制度啓発推進室の職員。放送前日、完成したばかりのビデオを持って加藤さんの事務所を訪ね、「放送中にタモリさんに渡してほしい」と頼んだのだという。わずか27秒のやり取りだったが、視聴率は8.6%あり、これはPR活動としては最大級のヒットである。お堅いイメージの法務省としては、目のつけどころといい、迅速な動きといい、快挙といえる。
2005.06.27
科学技術への理解を国民に深めてもらおうと、文部科学省は素人にもわかりやすく説明できる“通訳”の養成コースを3つの大学院で開設することを明らかにした。大学院での本格的な科学コミュニケーション講座の登場は初めて。本日付読売新聞朝刊によると、各講座は「科学技術インタープリター養成プログラム」(松井孝典・東大大学院教授)、「科学技術コミュニケーター養成ユニット」(杉山滋郎・北大大学院教授)、「科学技術ジャーナリスト養成プログラム」(伊東孝之・早大大学院政治学研究科長)。学生や社会人、理系博士号取得者を訓練し、科学館の学芸員、理科教師、科学ライター・ジャーナリスト、研究開発部門の広報担当者などを育てる。科学技術予算が増え、科学技術が社会に与える影響が大きくなる中、文科省は、科学界と一般社会の橋渡し役の育成を重要政策と位置づけたという。「科学インタープリター」という役割は米国に行くと非常に重要視されており、その職業のプロといった人たちもいる。大学院にもそのための専門講座がある。実はPRも、パブリックに対してわかりやすく伝えるという意味で、「インタープリター」と非常に似た位置にある。ほぼ同じ目的をもち、同じような活動をしているという見方もできる。その意味で、PRも「インタープリター」としての役割をもっと担わなくてはならないように思う。
2005.06.01
中国政府がインターネット上の伝言板などに流れる言動を統制するため、一般市民を装いながら反政府的な言動に反論し、世論を政府の望む方向に導く「地下評論員」を育成しているという。22日付香港紙『明報』などの報道によれば、評論員は過去1年間で少なくとも3つの省や市で100人以上が育成され、今年4月から既に活動を始めている。中国政府はこれまでも外国のウェブサイトにアクセスできなくしたり、国内の一部サイトを閉鎖したりする規制を行っているという。これはなかなか面白い報道だ。でも、当たり前と言えば当たり前の出来事を報じたまでともいえる。責任あるマスメディアがこうしたことを報道したくてもなかなか出来ないのは、こうした政府の“地下活動”や諜報活動の場合、噂はあっても「裏」が取れないことが非常に多いためだ。とくに日本のマスメディアは慎重なので、“面白い”裏事情についてはなかなか書けない。日本人だって、中国政府がやっているこうした宣伝工作をあまり笑っているわけにはいかない。たとえば、日本の大企業の社員が身分を隠してインターネットに自社商品を擁護する発言を書き込んでいる例などいくらでもあるだろう。逆にアジア諸国の政府が日本国内に潜入させている政治工作員に日本人を装わせ、小泉首相の靖国参拝に反対する書き込みを行わせ、日本の政権を揺さぶる活動をやっていたってちっともおかしくないのだから。。一方、ナチスのような外国の軍事独裁政権に占領された民主主義国のレジスタンス政党がこうした無署名のネット活動で抗議運動を展開したとすれば、必ずや世界からの賞賛を浴びるだろう。その是非はともあれ、そういったことが非常に簡単にできてしまうのがインターネットという技術である。
2005.05.24
人間のように二本足で立つ千葉市動物公園のレッサーパンダ「風太」が人気を集める中、市川市動植物園の「カツオ」(オス、2歳)も後ろ足で立ち上がることがわかり、本日から同園のホームページで写真が公開されています。http://www.city.ichikawa.chiba.jp/shisetsu/dobutsu/zoosise/panda.htm本日付の読売新聞京葉版によると、昨年3月ごろから立ち上がるようになり、時間は10秒ほどで、その姿を来園者に見てもらおうとお立ち台も設けたということです。風太が19日の朝日新聞をはじめ新聞・テレビで取り上げられて以来、同園にも「そちらのレッサーパンダは立ちますか」という問い合わせが相次ぐようになり、大勢の人が訪れ、入園者数も増えているということです。広島にいる風太のおじいちゃんの「ロンロン」も立ち上がることから、これで立ち上がるレッサーパンダは3頭目ということですね。(その頭数に意味があるのかわかりませんが)。しかし、レッサーパンダというのはもともと、後ろ足で立ち上がることがあるそうですが、風太のような立派な立ち姿はなかなか見られないとのこと。要するに、立ち上がるレッサーパンダというのは時々存在しているわけです。またここでいえることは、ニュースのネタというものは、いろいろなところにあるものだということです。(とくに動物園というところは、ニュースのネタが多いのですが・・)。動植物園の職員が最初に朝日新聞に売り込んだのだとしたら、これはなかなか立派なPR活動です。新聞記者が自主的に飛びついたのであれば、この記者が優れていたということになりましょう。第三者の市民が朝日新聞に売り込んだということになれば、その市民のPRセンスが秀逸だったということになりますね。
2005.05.23
東京の高砂から千葉県の矢切、松戸、鎌ヶ谷、白井、印旛にかけて走る北総鉄道(本社・千葉県鎌ヶ谷市)が、映画やドラマなどのロケ場所として人気を集めています。「極力制約しない」姿勢が映画会社やテレビ局に評価され、昨年度は32件の撮影が行われ、近隣市民からは「ドラマにこのホームが出ていたよ」といった会話が聞かれるようになり、イメージアップにつながっているということです。本日付の読売新聞朝刊京葉版によると、6月公開予定の東宝映画「電車男」のロケが同線矢切駅(松戸市)で行われたり、そのほか「火曜サスペンス劇場」(日本テレビ系)や「仮面ライダー響鬼」(テレビ朝日系)の撮影など、昨年度のロケは映画3件、テレビCM6件、ドラマ3件、バラエティー12件、音楽プロモーションビデオ4件、インターネット配信用映像2件、新聞・雑誌広告2件。撮影に積極的に協力するようになったのは、1996年からで、高運賃で利用客が伸び悩む中で、知名度を高めるのが狙いだったとのこと。だが、映画やドラマに取り上げられることで、市民に親しまれるようになり、撮影を手伝うことで社員たちの張り合いにつながっているということです。同鉄道では「白昼に大人数のエキストラを導入した駅での撮影などは他社に真似できないはず。今後も柔軟に対応していきたい」と話しているということです。近隣住民だって、自分の使っている交通機関が映画やドラマに使われれば嬉しいはずです。これはまさに、東京郊外の小さい鉄道会社だからできる、低コスト(というかタダ!)で非常に大きな効果が上がるPR術といえますね。(高)
2005.05.09
卓球の福原愛選手(16)の愛くるしさに中国メディアもファンも反日を忘れ、一斉に声援を送っています。産経新聞2005年5月4日付朝刊によると、福原愛選手は昨年4月以来、「小愛」(シャオアイ)の愛称で卓球ファンの熱い視線を集め、福原選手のニュースは常に中国卓球ファンの関心の的になっているということです。福原選手に対する中国人のイメージは「陶器人形」。「ぽっちゃりした福原は幼く髪を切り肌は透き通るように白く、まつげがぱっちりして日本のアニメに出てきそう」(済南時報)。「天真爛漫。かばんには小動物のマスコットがいっぱい下げてあり、女の子らしさがあふれている」(銭江晩報)。反日騒動に揺れた国とは思えないほどのメロメロぶりです。中国語で自分の考えを伝えることができるうえ、鍛えてくれた中国人コーチへの感謝と尊敬を忘れない謙虚さを持ち、メディアの前で「私は半分中国人」と、自分の卓球が中国ではぐくまれてきたことを強調することもあり、そんなところも中国人のプライドをくすぐるようです。ネットには「政治はスポーツに干渉すべきではない。小愛を支持する」と書き込まれ、メディアも「16歳の幼い彼女は日中関係の背後にある複雑な原因を完全には理解できないかもしれないが、彼女の経歴と感受性、純真善良さをもってすれば、中日友好は当然の理屈である」(国際先駆導報)と論じ、反日をひとまず置いて、福原選手を応援しようと呼びかけています。表敬訪問した福原選手に王毅・中日大使が「中日民間友好交流の象徴」と絶賛したことは、中国でも大きく報道されました。もう何も言うことはありません。反日デモ騒動を契機に、日本人も中国人も相互に嫌悪の情が募る風潮の中、けなげな福原愛選手が日中友好PRに果たしている役割ははかりしれません。日中両政府も、日中友好を願う人々も、中国でビジネスを展開している日本企業も、まず彼女のような人物に感謝する必要がありますね。
2005.05.06
当ブログで昨年6月に、NPOなど公的団体への寄付を一定額を限度にできるようにし、税金を控除するようにしたら政治は変わる、という趣旨のことを書いた。以下、原文。「日本も米国のように、サラリーマンにも全員、確定申告を義務付け、そこでNPOや政党など公的団体への寄付を一定額を限度にできるようにし、税金を控除するようにしたらよい。そうすれば、日本の政治もガラリと変わる。そもそも、サラリーマンは政治に参加する時間が持つのが難しい。だから、信頼できるNPOやNGOなどに「寄付金の1票」を投ずることができる仕組みを作ればよい。日本のNPO、NGO、市民団体は、欧米のそれらに比べて無力すぎる。そうした団体が力を持ち、政治に影響力を行使できるようになれば、日本の政治も格段に透明化し、有権者との距離も縮まるに違いない。例えば、欧州の中核政治勢力の一つに成長した緑の党が大きななパワーを持つようになったのは、それを支える環境NGOの「資金」と「票」の力が巨大化したためだ」そうしたら、今年4月1日から、私の提案をそっくりそのまま、私の住む市川市が開始したというニュースが入ってきた。市民活動団体支援制度(1%支援制度)というもので、納税者の1%相当額を(リストの中から)選んだ団体の支援に回してくれるというもの。全国で初の試みで、NPO関係者やマスコミから注目を集めているという。実に素晴らしい試みと思う(自分で提案していたものだから当然だが)。ただ、市レベルというところに限界を感じる。リストに入っている団体が地域密着型の福祉・教育系の団体ばかり目立つためだ。やはりこういうことは、都道府県や国レベルでもやってもらわないと・・。
2005.04.21
4月10日の米「第69回マスターズ・トーナメント」で、タイガー・ウッズがディマルコとの苦しい激闘の末のプレーオフを奇跡的なバーディーパットで制し、優勝を決めました。そのウィニングパットの瞬間、ナイキ社製のボールは、そのマークが確認できるほどのゆっくりとしたスピードでピンへと向かい、カップのふちで一瞬動きを止めましたが、これを見てひざを折ったウッズの目の前で、ボールは奇跡的に最後のひと転がりを加え、カップに吸い込まれました。ボール上の「ナイキ」のロゴは大きくテレビ画面に映し出され、その映像は全世界に流されました。 専門家によれば、ナイキにとってのその宣伝効果は、15秒CMを数百回放映したのに匹敵するほどだということです。金額に換算すると、十数億円の広告費の価値があったことになります。広告ではない報道で、しかもターガーウッズというヒーローが歴史的瞬間に使ったボール、そこで社名が宣伝されたことの価値のすごさがわかるというものです。これに類する事例を、あるテレビ情報番組がたくさん取り上げていました。ヤクルトの古田選手が選手組合の代表として球団側と交渉を続けていたとき、ドイツメーカー製のメガネが頻繁にニュースのテレビ画面に映し出されたため、このドイツのメーカーへの日本からの引き合いが激増したそうです。古い話ですが、かつての浅間山荘事件のとき、まだ売り出して間もないカップヌードルを機動隊員が食べているシーンがテレビに映し出され、それを見た人々が「あの食べ物は一体何だ?」ということになり、カップヌードルの売り上げが増えたという話も。また、日本の犯罪史に残る3億円事件で、犯人が逃走に使った「白いカローラ」がニュースで何度も報じられたため、そのころはまだ販売開始からそれほど経っていなかったトヨタカローラが全国的に周知され、その後、国民車と呼ばれるほどの人気を得るようになったとのことです。
2005.04.18
ウェスティンホテル東京(東京・目黒)が東京フィルハーモニーズ交響楽団と提携し、本物のオーケストラの生演奏を取り入れた婚礼宴会のパッケージを始めるという記事が、今朝の日経消費面に掲載されていました。新郎新婦が同じ一本の指揮棒で、オーケストラを指揮する趣向も盛り込むということです。婚礼宴会場も競争が激しく、結婚式場の広告宣伝も街中にあふれていますから、その中で目立つのはなかなか大変です。しかし、今回のパブリシティのケースは、アイデア勝ちの良い例だと思います。オーケストラを丸ごと呼んでしまうとは、ちょっとど派手趣味かもしれませんが、なんとなく夢のような趣向です。そういう披露宴が好きな人もきっといることでしょう。そこに目を付けたので、こうして記事化され、目立つことができたわけです。価格は200人規模で4千万円程度と、かなり高価なので、本当にどれほど申し込む人がいるのだろうかと思ってしまいますが、多少非現実的な、一般庶民とかけ離れた話ではあっても、夢のある話題なので日経も取り上げてくれたということでしょう。
2005.04.12
3月29日(火)朝のNHK「おはよう日本」で、最近、日本でも急速にネット上で参加者が広がっているソーシャルネットワーキングシステム(SNS)の話題 が取り上げられていました。ニュース番組中の5分ほどの枠です。この中で、私の知人でもある、若手実力派キャリアコンサルタントの高野秀敏さんが取材を受け、「SNSをビジネスに生かすには」という観点のコメントをしていました。NHKが取材に来てくれた経緯は、SNSで最も有名なGREE(グリー)を運営する会社の方が紹介をしてくれたためということです。高野さんによると、放映後、驚くほどの件数の問い合わせ、感想がメールや電話、さらには実家にまで寄せられ、大変びっくりしたそうです。また高野さんは、ネット上で「行列のできる転職相談所」という、大変アクセス数が高く、ブログランキングでも一位をとるような人気ブログを展開していらっしゃるのですが、テレビ放映後、「やっぱりテレビの影響力はすごい。ネット上の情報発信は自分から行うものだが、テレビというメディアで取り上げられるということは、権威のある第三者に評価されるという意味があるので、その宣伝効果は極めて高い」と改めて感じたそうです。この高野さんの感想こそ、PR(パブリシティ)の醍醐味ではないでしょうか。自分で自分を誉めることはだれでもできますが、第三者のメディアが取り上げてくれることで、自分の評価もぐんと跳ね上がります。今回はやや初歩的な話になりましたが、こうしたPR効果を得られるべく、ともに頑張っていきましょう。
2005.03.31
江戸時代に大津波から村人を救った庄屋の話を描いた「稲むらの火」という伝承物語があります。遠くからやってくる大津波に気がついた庄屋が高台の稲むらに火を付け、村人に危険の接近を見事に知らせたという話なのですが、戦前の日本の教科書にはこの物語が載っており、かつての日本人は皆知っていた話だったということです。 津波防災で伝承が非常に大切なのはなぜかといえば、同じ海岸に同じような大きな津波はまず100年とか150年後にしかやってこず、防災意識の「風化」が必ず起こるためです。「そんな大きな津波がやってくるなんて、オラ知らなかった・・」という話に必ずなるのです。ですから小さい子供のときから読み聞かせられたり、教科書で伝承を学んでいれば、結果的に相当な数の人命が助かることになるわけです。 そこで、「稲むらの火」の舞台となった和歌山県広川町が「津波防災教育センター」を建設することを決めたという記事が、6日付日経朝刊に載っていました。3D映像と音響、振動で津波を疑似体験できるということです。 「稲むらの火」の舞台となった広川町がこのような施設を作るとは実に素晴らしいことです。大体において、市町村が建設する○○センターといった箱ものといえば、独創性・文化性に欠けるつまらないものばかりで、建設することだけが優先される「ハコもの行政」との批判もあるほどです。ところが広川町が津波防災センターを作るとなると、これは違ってきます。 しかも、インド洋大津波があった後なので、世間の関心も高まっています。このようにタイミングをうまくとらえたために、地方の市町村が作る箱モノでも、全国紙の記事として取り上げられることがあるのです。
2005.02.08
インド洋大津波から1か月たっても、タイ・プーケット島など被災したリゾート地への客足が遠のいたまま、予約客の9割がキャンセルしたり行き先を他地域に振り替えているということです。旅行会社によると、日本人には「被災地付近への旅行は不謹慎」との意識が強いためか、予約はほとんどないということです。(日経1月26日付)観光客の多くはバカンスに行くわけだから、津波の傷跡が残るリゾート地になど行きたくないという気持ちも分かるのですが、これでは観光が大きな収入源となっているリゾート地は津波被害とのダブルショックで、余計に立ち直れないことになります。こんなときこそ、そうした場所へこそ旅行に出かけてお金を落としてやるぞ、という人がもっと出てきても良いように思います。(ジャーナリストであるせいかもしれませんが、私は個人的にこんなときにこそ行ってみたい、と実際に思います)。そうした中、スリランカ航空は、1月29日から被災地救援ツアーを開始したということです。日本発路線のパッケージツアー客の航空運賃の一部をスリランカの被災地域の学校に寄付するそうです。なかなか粋な企てで、新聞記事になる価値も十分であろうと思います。
2005.02.01
東芝が電気洗濯機の国産第一号の発売75周年を記念し、新機能を盛り込んだ洗濯乾燥機と冷蔵庫を発売するという記事が、読売に載っていました。今年は、東芝が1930年(昭和5年)に洗濯機と冷蔵庫の国産1号機を開発して以来、75周年になるということです。この記事は、19日に東芝で開かれた「冷凍冷蔵庫・洗濯乾燥機新製品報道発表会」をもとに書かれたものとみられます。単に冷蔵庫や洗濯乾燥機の新製品を発表しただけなら、それほど大したニュースでもなく、普通は商品欄にちょっと載る程度なのですが、「75周年」という記念の年に引っ掛けたことで、より大きなメディア露出が獲得できたということでしょう。アイディア、プラス東芝という大企業による力技という感じがなくもないですが。
2005.01.24
個人情報保護法の全面施行を4月に控え、情報流出防止を強化するため、日立製作所は社員が業務で使用するパソコン約30万台をすべて廃棄し、情報漏えい防止型のネットワーク端末に切り替えるそうです。1月3日付の日経本紙朝刊1面トップの記事として載っていました。パソコンメーカーでもある日立が自社グループのパソコンを全廃するとは、なかなかすごいことです。それだけ、多くの企業が情報流出防止に真剣に取り組んでいるということでしょう。逆に言えば、普通のオフィスワーカーに今のようなパソコンが皆、本当に必要だったのか、という疑問もわいてきますね。今から4月にかけて、間違いなくマスメディア的には個人情報保護法関連ニュースのブームがやってきます。そうなると、この日立の記事のように、情報流出防止に関係するというだけで、通常よりもかなり大きなニュースとして扱われることになります。ということは、こうした関係のネタを持っていれば、積極的に打って出てアピールしていくべきということになります。既に多くの企業では、情報流出防止策をいろいろと採っていることでしょう。あるいは、そのためのシステムやソリューションを新たに開発して売り出すところもあるでしょう。ネタがなければ、今からでも間に合うかもしれません。ネタを作っていくことです。
2005.01.19
インドネシア・スマトラ島沖地震の津波被害に対し、世界の企業や有名人が続々と支援を表明し、ニュースとなっています。製薬最大手ファイザー社が現金1000万ドル、そのほかに2500万ドル相当の医薬品を寄贈するのを筆頭に、米マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長は、夫妻の財団を通じて300万ドルを支援。米インターネット小売り最大手アマゾン・コムは米国の赤十字組織向けに6万件、計350万ドルのオンライン義援金を集めたことを表明。米コーヒーチェーン最大手スターバックスも10万ドルを国際援助団体向けに寄付しました。 一方、映画「ザ・ビーチ」のロケをタイ・ピピ島で行った米国の人気俳優、レオナルド・ディカプリオ氏はユニセフ(国連児童基金)に「相当額の寄付」を行う意向を表明。自身のウェブサイトでも寄付を呼びかけています。映画監督のスティーブン・スピルバーグさん一家は150万ドル(約1億5700万円)、映画「スピード」に出演した女優、サンドラ・ブロックさんも100万ドル(約1億500万円)を寄付しました。日本でアイドル的存在の韓国の人気俳優、ペ・ヨンジュ氏は「同じアジアの被害を見過ごすことはできない。多くの人から受けた愛をこの機会に返したい」と3億ウォン(約3000万円)を韓国の非政府組織(NGO)に寄付しました。 さあ、こうした大きなニュースの流れから私たちは何を学ぶことができるでしょうか?それは「自分自身が、あるいは自分の会社が、この大津波被災地救援に最も貢献できることは何か?」という質問を自分に課し、頭を使って考えてみることです。 製薬会社大手のファイザーは現金と医薬品を提供しました。アマゾンドットコムは自社サイトを使って一般大衆から義援金を多数集めるのに成功しています。しかし、ビル・ゲイツ氏やペ・ヨンジュ氏はたくさんのお金を持っているからニュースとなり、世の中の支援の流れを推進することもできたのですが、お金を持っていない人・企業はどうしたらよいでしょうか? 小さなお金を寄付することは出来るし、もちろん無駄ではありません。でも、それでは世の中の流れを変えたり、推進するのに自分が一役買うことはできないでしょう。 たとえば病院であったら、医師を派遣することができるでしょう。教育者であったら、津波防災教育に貢献することができるかもしれません(津波被害の減災には「津波とはどんなに恐ろしいか」ということを教える日頃の防災教育がとくに重要です)。 歴史学者であったら、過去に繰り返し襲ってきた津波の記録と教訓を後世に伝える役割ができるでしょう。自分が電機技師であったら、自治体関係者だったら、漫才師であったら、歌手だったら、一体何ができるだろうか・・・というふうに考えていくのです。すなわち、そうした発想はニュース作りにもつながります。自分しかできないこと、だからです。 スターたちは、自分たちが寄付でニュースになれば、社会的に大きな支援のうねりを作り出せることを知っているから、寄付をするのです。まさに、それこそ自分でしかできない支援なのです。 PR(パブリック・リレーションズ)は必ずしも自社の利益ばかりを追求することとは限りません。社会の利益と自社の利益を融合させることにこそ、真髄があるのではないかと思います。
2005.01.11
JTBは保育事業を手がけるパソナフォスターと共同で、ベビーシッターが同行するグアム旅行を企画・販売するという3段見出し記事が、17日付日経新聞朝刊の消費面に載っていました。就学前の子供を連れた両親がゴルフや食事を楽しむ間、看護師資格を持つベビーシッターがホテルの一室で子供を預かるそうです。幼い子供がいるカップルは海外旅行をあきらめているケースが多かったと思いますが、このサービスは「あったらいいな」というサービスの典型例です。こうしたニュースが面白いのです。JTBとパソナとどちらが発案したか分かりませんが、発想がいいですね。これくらい面白い内容であれば、リリースを投げただけでも、新聞社がすぐにも飛びつきそうです。
2004.12.20
ドトールコーヒーがインターネット上で行ったアンケート調査によると、64%の人が今年のクリスマスは家族と過ごすということです。未婚者に限っても、恋人と過ごす人が26.1%だったのに対し、家族と過ごす人は31.2%で「恋人」を超えていました。という記事が、11月30日付読売夕刊「あっとほーむケイザイ」面に載っています。ニュースになりそうなアンケート調査結果を公表して、パブリシティを勝ち取るという「アンケート・パブリシティ」の手法を使った成功例です。「母と娘が姉妹のように付き合うなど、親子の距離が近くなっていることが一因ではないか」というドトールコーヒー企画部の分析コメントも載っています。このパブリシティが成功したために、ドトールコーヒーはこの記事を読んだ読者からなんとなく「クリスマスを大事にする温かくおしゃれな会社」のイメージを得られたように思います。ちょっと考えると、ドトールコーヒーとクリスマスはあまり関係がないじゃないか、なぜクリスマスのアンケートなんだ、という文句も付けようと思えば付けられるのですが、まあこれくらいの“距離感”は許容範囲ということでしょう。むしろ、アンケートパブリシティの場合、調査結果が自社商品(の宣伝)と密接にかかわっていると判断されると、メディアから「宣伝臭い」と敬遠されるということがあり得ますので、そこは逆に注意したほうがよいでしょう。
2004.12.08
11月29日付で「フジサンケイビジネスアイ」に掲載された高端眞人の執筆記事「富裕層囲い込みに相次ぎ新手法」が、ウェブ上の「週刊!木村剛」に転載され、ウェブ上でも見られるようになりました。是非御一読を。http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2004/12/i.html#more
2004.12.07
年収百万円程度のフリーターが増加している一方で、お金持ちも増えています。メリルリンチの調査によれば、日本で百万ドル(約1億1千万円)以上の金融資産を持つ人は前年末より5.8%増えて、131万2千人になりました(昨年度末時点)。企業は不況が続く中、総花的で低収益の事業から集中的で高収益なものへと転換することを余儀なくされているわけですが、富裕層への集中的なアプローチは一つな有力な着眼点であるわけです。その好例が、金融機関のプライベート・バンキング。もう1つ私が注目しているのは、トヨタが来年日本市場に投入すると発表したレクサスです。米国市場で「完璧な高級車」を目指して生産、販売され、大ヒット商品となっています。まさに富裕層狙い商品です。これを日本でも米国とまったく同じ手法、つまり生産から販売までトヨタブランドと完全に切り離した別ブランドで運営するということです。トヨタにとっては日本市場ではまったく初めての試み。これからはレクサスの別ブランド戦略がどうなっていくかに注目です。というような話が、昨日11月29日(月)付の「フジサンケイビジネスアイ」金融・証券面「フィナンシャルアイ」というページに、私の署名付き記事として載っています。是非ご高覧を。
2004.11.30
27日(土)付の読売朝刊くらし面に、日本近海でとれた鮮魚を宅配するサービスが人気を呼んでいるという話が写真付きで大きく紹介されています。特定の漁協の鮮魚だけでなく、複数の漁協や市場と契約した商社などが大規模に展開し、全国あちこちの旬の鮮魚を価格表から選んで注文できるのが最近の特徴ということです。ここで紹介されている会社の一つが、鮮魚宅配サービス「空飛ぶサカナ」を運営しているエフキューブ(東京)という会社。全国の市場や漁協からその朝とれた魚を空輸し、東京の加工センターでさばいてパックしたものを各家庭に発送しているそうです。くらし面の記事を担当しているのは、新聞社の「生活情報部」です。ニュースというよりも、生活・くらし・家庭や女性などに関する話題を扱うセクションです。この話を読売の生活情報部に売り込んだのは、実は私もよく知っているPR会社社長のベテランPRマンですが、ターゲットとする主婦に非常によく読まれている読売新聞のくらし面にこれだけ大きな記事が載ったのですから、このパブリシティは大成功だったといえるでしょう。なぜこのパブリシティが成功したかを分析してみると、(1)鮮魚の宅配という家庭の台所と密接にかかわりのある話題を経済部などではなく、くらし面を扱う生活情報部に売り込んだ、(2)取材に応じてくれる利用者を生活情報部記者に紹介した、(3)必要な資料を過不足なく提供した――ということになるかと思います。鮮魚の話だけに、「ネタも良かった」!?
2004.11.29
人気女性デュオ「パフィー」が米国のTVアニメ番組の主人公となり、大ブレイクしている。米最大のアニメ専門局カートゥーン・ネットワーク(約9000万世帯)で今月19日に放送が始まった「ハイ ハイ パフィー アミ ユミ」という番組。アニメ番組としては異例の4.6%という高視聴率だ。番組はロックスターのアミとユミが主人公で、二人のアニメと実写を組み合わせている。主題歌や挿入歌はパフィーの曲でほとんどが日本語だという。ニューヨークの街のあちこちにはパフィーの広告が出現。日本でも来年11月ごろに放送開始する予定という。(24日付日経夕刊)パフィーを米国でアニメにするというアイデアを考え付いた人はすごい。なるほど、彼女らの曲はアニメ主題歌や挿入歌にぴったりだ。しかも、日本よりも米国(の子供たち)により受け入れられたりする可能性もある。この現象は非常に面白い。メディアでもっと取り上げられてしかるべきである。日本人としての米国でのヒットぶり、松田聖子や宇多田をすでに抜いているのではないか。
2004.11.27
東京大学の佐々木毅学長が北京市内で会見し、来年4月に北京に連絡事務所(リエゾンオフィス)を開くことを発表した。このところ日本の大学が優秀な学生を確保するためなどに中国進出の動きを強めている中、東大にとって全学単位では初めての海外拠点となり、研究者や学生の交流や、「産学官」連携の要にするという。(本日付朝日朝刊)http://www.asahi.com/edu/nyushi/TKY200411240315.html北京で日本メディアの北京駐在員を相手に会見し、北京関係ニュースを発表するとは、国立大らしからぬ(失礼!)なかなか広報のプロっぽい粋なことをする。はては東大もついに広報のプロを雇ったか、それとも記者の入れ知恵か・・。このような国立大学関係のニュースは、本来、文部科学省記者クラブで発表するものなのだが、そのようなことをしていては、多くの発表に埋もれてしまい、朝日の記事になったりはしない。北京で最初に公表したから、記事として取り上げられたのである。小泉首相が日本の官邸で総理番との雑談の中でしゃっべても記事にならないが、海外訪問中に訪問中の国が関係するニュースをしゃべると大きな記事になるのと、同じ理屈である。大学ほど広報が下手なところはない。大学教授たちの広報マインドが極めて低いためである。ところが、大学関係のニュースはいいものが埋もれているものが本当に多い。私は新聞社の科学部で何年間も大学関係の取材をしていたので、大学がニュースの宝庫であることはよく知っている。それなのに、大学の広報関係予算も驚くほど少ない。(私大については広告は結構出していたりするが)。大学のニュースは出し方次第でもっともっと世に広めていくことができるのだが、実にもったいない。「宝の持ち腐れ」とはこのことだ。
2004.11.25
奈良市の小学1年生の女児(7歳)が誘拐、殺害されたという悲惨な事件がありました。この女児は誘拐されたとき、位置情報を発信できるGPS(全地球測位システム)機能が付いた携帯電話を持っており、母親は娘の位置情報を3回確認していたそうです。(多分auと思われますが)この位置確認システムは、居場所を見つけたい相手の携帯電話の番号やパスワードを入力すると、携帯の画面に場所を示す地図が現れ、誤差は最大で5メートルだそうです。 今回の事件の教訓は「小中学生にGPS携帯を持たせておけば、犯罪被害に遭うことを防げる場合があり得る」ということです。今回の事件では、残念ながらGPSによる位置確認が女児の命を救うことはできませんでしたが、一般論で言えば、(携帯の電源さえ切らなければ)犯罪捜査の重要な手助けになる可能性があるということです。子どもを持つ親の多くは、24時間子どもの行動を監視しているわけにはいきませんから、いつどこで自分の子どもが犯罪被害に遭うのではないかという不安を常に抱いています。しかし、「こうすれば犯罪被害を防げる」という決め手もなく、最終的にはなすすべがないというのが実情です。その中にあって、今回の事件は、GPSという最新技術が犯罪解決(OR未然防止)に役立つ可能性のあるという多少の示唆を残してくれたのではないかと思います。携帯電話事業者にとっては、悲惨な事件を自らの商売に利用するようなやり方をしてはいけませんが、「お子さんに持たせれば位置が確認できて安心」ぐらいのアピールは許されるでしょう。それが結果的に、子どもの犯罪被害を減らすことに本当に繋がる可能性もあるわけですから。
2004.11.22
新潟県中越地震で宿泊客のキャンセルが相次いでいる同県内の旅館の女将(おかみ)約50人が、11月18日(木)、国土交通省やJR東日本本社を訪れ、交通網の早期復旧などを訴えたそうです。着物の上に赤い法被を着て、JR本社に乗りこもうとする勇壮な(?)姿の大きな写真が18日付読売夕刊社会面に載っていました。ここはやはり、旅館の旦那衆が陳情に行ってもこのような写真付きの大きな記事にはならないのであって、女将だからこのような記事になったのは明らかです。旅館組合は職業柄、PR慣れしているので、どうやったらPR効果が上がるのかがよくわかっていらっしゃいます。旅館組合のアイデア勝ちです。
2004.11.20
国内に住んでいる外国人宅に宿泊し、国内にいながら外国人宅ホームステイを送る「国内ホームステイ」サービスが登場したと、本日付読売朝刊くらし面の記事が伝えています。このサービスを思い付いて始めたのが、英会話教室のエル・イー・シー(LEC)という会社。私はこれを読んで、この英会話学校の女性社長の発想になかなかしびれました。「ドラえもん」の主題歌ではないですが、「こんなこと、できたらいいな」というサービスです。英会話学校も大小数多あり、生徒獲得競争は激化する一途。その中にあって、この小さな(失礼!)英会話学校が部数1,000万部の読売新聞にこれほど大きな、しかもカラー写真付きの記事が掲載されるとは、アイデア勝ち以外の何ものでもありません。とくに、「くらし面」というスペースは、かなり多くの、とくに女性の読者に読まれているページです。やはり記事で取り上げられるかどうかは、大企業でなければならないということはありません。小さくても大丈夫。要はアイデア次第です。それから、新聞社に対する広報というと、企業の方々は経済部だけが窓口と思っていらっしゃる方が多いようなのですが、くらしや生活、あるいは女性に関することは、くらし面を作っている生活情報部が適しているということを覚えておくと良いと思います。
2004.11.19
地球温暖化を防止する京都議定書の発効が決まったことを受け、石油など化石燃料に課税する環境税導入の是非をはじめとする温暖化ガス排出防止策の論議がこのところ熱を帯びてきています。“環境税“は国民の65%が導入に賛成しているという「異例の税金」(財務省幹部)ですが、それだけの国民が賛成しているぐらいですから、産業界などから反対論も多いのですが、数年中に実現される可能性は大きいのではないかと思います。 こうした動きを背景に、民間企業や消費者の間でも、2、3年中に「省エネ」ブームが再びブレイクすることになるでしょう。ビックカメラのある取り組みが記事として11月13日付日経新聞消費面に取り上げられていることがその表れです。記事によると、ビックカメラは消費電力が少ない省エネ型家電製品を紹介した冊子の無料配布を全店で始めたということです。初期投資はかかっても、長期的には割安で環境にもやさしい利点を訴え、家電の買い替えを促す目的。省エネに特化した商品紹介の冊子は初めてのことだそうです。 こうした冊子を大々的に配布すれば、売り上げ増にも結びつく上、同社が環境問題の解決に熱心であるという評価も受けることにつながるので、実に時勢を捉えた良い試みだと思います。「時勢」を捉えているため、「冊子配布」という大したことのない試みが、日経本紙に取り上げられたのです。 今後、こうした省エネを意識した動きは民間や消費者の間からどんどん出てくるのではないでしょうか。
2004.11.15
楽天の業績がプロ野球球団の買収などが大きく報道されたことなどを受けて急カーブで上昇、1-9月期の経常利益は前年比3.9倍の107億円に達したという。三木谷社長も「プロ野球への参入効果はすでに表れている」とプロ野球効果を認めている。今までインターネットには接続していたが、楽天の存在を知らなかった人、知っていてもオンラインショッピングは敬遠していた人、買い方が分からなかった人・・・そうした人々が今回の楽天の大いなる知名度アップに触発されて、「それじゃ、俺も楽天とやらで買ってみよう」とアクセスしたのではないかと容易に推測される。まだシーズンが始まってもおらず、参入が決まっただけなのにこれほどの効果が表れるとは、見事なPRの成功例といえるだろう。日本のビジネス界でこれほど劇的にPR効果があらわれる例も珍しい。
2004.11.12
今朝の日経では楽天、ライブドア、ソフトバンク、有線ブロードネットワークスなどIT企業が相次ぎプロ野球への参入を表明しているのはなぜなのか--について分析している。答えは私流に一言でいえば、現在、こうしたIT企業ほどの投資余力を持っている日本企業はほかには見当たらないためである。これらの企業は最近、資本市場で大規模な資本調達を行ったところも多い。そうしたことはある意味、当たり前のこと。私が感慨深いのは、新聞の一面記事、テレビのトップニュースに(プロ野球が絡んでいるという引き金もあるとはいえ)こうしたIT企業が堂々と取り上げられるようになった点である。米国では既に90年代からマイクロソフトを初めとするIT企業が新聞の一面記事、テレビのトップニュースに頻繁になっていた。つい最近に至るまで、IT企業に対する日本メディアや一般社会からの認識と米国のそれでは、相当な開きがあった。これまで日本でのIT企業の扱いは「わけの分からないベンチャー企業」とか“継子”“成り上がり”のような感じだったのではないか。そうしたことを考えると、最近のようにIT企業の名が至るニュースで聞かれるようになったのは実に感慨深い。やっと日本でも、IT企業を舞台の主役として認めるようになってきたということだ。そこがITを起爆剤として90年代から競争力強化、経済拡大を国家的に図ってきた米国との差なのであろう。
2004.11.09
ダウン症の息子を持つ家族をモデルにしたドラマ「たったひとつのたからもの」が日テレ系で放送され、30・1%(関東地区)という高視聴率をマークした。単発ドラマで視聴率が30%を超えたのは2年ぶりという。(読売)このドラマは、ダウン症の息子(秋雪君)を抱える夫婦の奮闘を描いたもので、松田聖子が10年ぶりにドラマに主演したこともあり話題を呼んだようだ。 この家族がもともとなぜ広く知られるようになったかというと、明治生命のテレビCMが家族の感動的な写真を起用し、じわじわと評判になったことが始まり。テレビCMがこうした感動的なストーリーを世に広めることもある。
2004.10.28
新潟県中越地震の原因は、六日町市などを縦断する六日町断層が動いたためらしい。関東大震災型の海溝型地震ではなく、阪神大震災と同じ「直下型地震」である。先日、大地震がほとんどないオーストラリアの人と話していたら、「なぜ断層がある場所にわざわざ好んで住むのか理解できない」と言っていた。地震をはじめ多くの自然災害とともに生きてきた日本人の一人としては、反論の一つもしたくもなるが、その豪州人の言うことにも一理ある。活断層というのは日本列島の至るところに多数存在している。そのうち1本がずれる確率は、大体数千年に1度だから、その活断層の上に住んでいる人が一生のうちに地震被害に遭う確率は、ある人が同じ地域に住む年数が平均50年とすれば、200分の1~20分の1という数字になる。これは軽んじるなかれ、結構大きな確率なのである。そう考えると、活断層の上に住んでいる人々は、どの程度その事実を認識しているのだろうかという疑問がわいてくる。おそらくほとんどの人は、活断層についての知識はあまりないはずだ。そうなると、その事実を積極的に周知しない行政の責任もあるということになる。また、活断層の付近を都市計画上の特別区域として、建築基準を厳しく設定するのもよいだろう。実際に、被害を軽減するために有効に機能するだろうし、活断層が真下を通っている事実を周知することにもつながる。「直下型地震はいつ来るか分からないから対策の立てようがない」という意見もあるが、まだまだ出来ることはたくさんあるのではないか。
2004.10.27
米国の動物保護活動家が米海軍による音波探知機(ソナー)使用は海洋生物に悪影響を与えるとして、鯨とイルカを原告として軍や米政府に使用中止を求める訴訟を起こし、連邦高裁が「鯨やイルカには訴訟の権利はない」と訴えを退けたという。(昨日付ロイター=共同電)米国では動物が原告となった訴訟がいくつか起きているし、日本でも最近、環境保護団体が普天間飛行場の代替施設予定地に生息する天然記念物ジュゴンを原告団に含め、米政府に計画見直しを求める訴訟を米国で起こしている。動物を訴訟の原告とするのは「意外性のニュース」を狙った非常に効果的なPR作戦だ。さらに動物に人格を与えたかのような感覚を読者に起こさせ、心情的共感を呼ぶ効果もある。このように世界の環境NGOには、優れたPRセンスを持ち、予算がなくても大きなパブリシティ効果を上げることに成功している団体が少なくない。このようなセンスを企業ももっと見習うべきだ。
2004.10.21
ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんが学術発表会出席のために訪れた韓国で、主催者側が用意した最高級ホテルでの宿泊や講演の謝礼といった特別待遇を一切断ったそうです。これを韓国メディアに「特別待遇を断った美しいこだわり」などと報じられてて、大きな話題になっているということです。(本日付日経)「偉人」扱い、「英雄」扱いとはまさにこのことですが、御本人にそういうつもりがまったくないところが、この人のすごいところです。韓国は日本以上に礼儀を重んじ、“心付け”社会だから、ノーベル賞受賞者のような人には謝礼を大きく弾むのが礼儀という考えのはず。それをすべて断ってしまったから、韓国の人々は「やっぱり偉い人だ!」と相当驚いているのでしょう。島津製作所はこういう方を社員に持って、本当に“財産”というか、良かったですね。ものすごいPR効果を得ているはずです。きっと新入社員も以前よりいい人が集まりやすくなっているでしょう。でも逆に、田中さんの扱い方を間違えて、こじれて退社されてしまったりすると、メディアにものすごい叩かれ方をするかもしれませんが。
2004.10.20
ソフトバンクの孫正義社長が福岡ダイエーホークスを買収する意向を表明した。「(現在は)年間1000億円以上を使って新規の顧客を開拓しており、球団の数十億の赤字は大きくない。ブランドイメージが上がるなら、経営的にはプラスになる」と赤字見込み球団を買収する動機を説明している。同社はADSLサービス・ヤフーBBの販促費や広告費などに既にとてつもない予算を投入しているから、数十億円ぐらいの負担でブランド力が強化できれば安いものという考え方だろう。プロ野球球団を所有すると、それほど宣伝効果は巨大なものがあるということ。孫社長は今後の通信・メディア企業間競争において、それほどブランド価値の重要性を認識しているということでもある。さらに注目すべきなのは、楽天やライブドアも含め、IT系新興企業がこぞってプロ野球に参入したがっているのは、野球中継を自らのネットコンテンツの目玉にしたいためだ。ホークスが人気球団となり、それを見られるのがテレビではなくインターネットだけだとしたら・・・。テレビという既存メディアの王者が、急速に成長中のネットメディアから深刻な挑戦を受けているということになる。大変興味深い出来事である。
2004.10.19
シンガポール治安当局は、ジェマイア・イスラミア(JI)などのテロを予防するため、タクシー運転手4万人をテロリスト監視要員として活用することになった。怪しい客を乗せたら、当局に通報してもらうという。(本日付読売)昔から「記者」「御者」「芸者」は重要な情報を持っていることが多く、重要な情報をいち早く得たかったらこの三者に注目せよと教えられている。記者は新聞記者、芸者は今で言えばクラブやスナックのホステスやママ、御者はさしずめタクシー運転手といったところだろう。私もかつて、地方で起きた殺人事件の情報を追っていたとき、よく行くスナックで親しくなった地元のタクシー運転手が容疑者と思われる人物を成田空港まで運んだという有力な情報をたまたま聞き出し、特報に結びついたことがある。どこの国へ行っても、タクシー運転手というのは話し好きで、自分が収集した情報をいつもだれかに話したがっているようなところがある。その情報が警察捜査に役立てば、彼らも嬉しいはずなのである。日本の警察もタクシー運転手が様々な情報を持っていることはよく認識しており、連携を強化する作戦はいろいろやっているようだ。ところで、このような話がなぜニュースになるかだが、テロ予防とタクシー運転手という、(普通の読者にとって)一見結びつきがないような両者を結びつけたところが、面白い点である。「意外性」のニュースの一種といえるだろう
2004.10.16
健康志向の高まりで雑穀が脚光を浴びる中、ヒエ、アワ、キビの生産量日本一の岩手県が「雑穀遺伝資源センター」を開設した。雑穀専門の研究機関は全国初という。(本日付毎日新聞)雑穀の種子の保存、遺伝子レベルでの特性の把握に努めるほか、農家から要望の多い、育てやすい品種や有機栽培による「ブランド雑穀」の開発を目指すそうだ。雑穀といえば、一昔前まで貧しさの象徴だったが、時代は変わった。今や、雑穀や玄米は、日本に伝わる健康食の代表である。そういう健康にものすごくいい食素材を、日本人は戦後50年、おろそかにしてきたようだ。刺激のあるアメリカ式食文化や加工食品に傾倒してきた結果だ。そのために日本人から失われた栄養素は数知れないのではないか。何を食べるかは、健康にとって間違いなく最も大切なポイントだ。日本人が健康な食文化を取り戻すため、雑穀や玄米が復権し、今以上に脚光を浴びる日が近いような気がする。
2004.10.15
携帯電話を通じて動物が見られるサービスを千葉市の動物園が始めました。日本で(おそらく世界でも)初めてだということです。(本日付読売朝刊)なかなか面白い試みです。地方の動物園が全国紙の社会面に大きく取り上げられる機会はなかなかありませんが、「初めて」だから成功したのですね。2園目、3園目では、全国紙で取り上げられることなどあり得ませんので。ともかく、今の世の中では知識でも画像でも、出し惜しみしているようではダメです。そして、出し惜しみせず公開する人のところほど、新しい情報、新しい顧客がが集まってくるものです。出血大サービスでぜーんぶ見せてしまって、それでもなおかつ大事なところはまだまだ残っている・・・そういうようじゃないといけません。逆に言えば、出し惜しみする会社、出し惜しみする人ほど中身のコンテンツは大したことがないと、顧客は皆、本能的に知っているのですね。
2004.10.08
「ゲリラPR」という概念が昨今、持てはやされている面があるが、それに対するものは何かといえば「王道PR」とでも言うしかない。その王道でどーんとPRをやってくれたのが、シャープである。アジア最大のIT展示会「シーテック」に世界最大の65型液晶テレビを出品し、来年度にも商品化するという。http://www.zakzak.co.jp/top/2004_10/t2004100525.html液晶といえばシャープのお家芸。サムスン電子が昨年、57型液晶テレビの試作品を発表したが、「どうだ見たか」とばかり、それを一挙に出し抜くものだ。王道でこうしてクリーンヒットを打ってもらうと、ある意味気持ちがいい。
2004.10.05
カラオケの発明者である兵庫県の会社経営者井上さんという方が、米国のイグ・ノーベル賞(愚かなノーベル賞)の平和賞に選ばれ、ハーバード大で授賞式が行われた。この賞はユーモアにあふれ、科学への関心を高めた研究に贈られるという。(共同配信)こういうニュースを見ると、アメリカ人の良いものを賞賛する寛大な精神とPRマインドの高さを感せずにはいられない。そういえば、米国には「最も臭いスニーカーコンテスト」というものもあるのだそうだ。何のために行うのかよく分からないが、それでも、それがニュースになって、全米どころか地球の裏側の日本にまでちゃんと届く。いずれにしても、米国は世界に冠たるPRの国であることは間違いない。
2004.10.01
いいですねぇ。うちのワン公も海外旅行時はパスポート携帯・・。欧州連合(EU)は来月から、犬や猫を連れて国外旅行する人に予防接種の実施状況などを記載したペット・パスポートの携行を義務付けるという。(読売、日経など本日付夕刊)実に面白い!もちろん必要性があるからこういうことを始めるのでしょうが、EUも粋なことをします。(でも、携帯させられるほうは面倒くさいかな)。EPAが配信した犬のパスポートとラブラドール犬の写真掲載がなかなかいいです。ついでに、犬(飼い主?)が検査官にパスポートを提出している姿が見たい!今日の教訓。「動物(ペット)が絡むとニュースは大きくなる」。この精神を見習いましょう。
2004.09.30
ヤマト運輸が郵政公社がローソンと不当に安い条件で提携し、民業を圧迫したとして提訴した。最近ビジネス界で法廷闘争に持ち込む例が増えている。これまでの日本社会はムラ社会、権威主義、事大主義で、法廷闘争なんてとんでもないという考え方だったから、企業が法廷闘争を選ぶことは少なく、裏で有力者が仲介して手打ちなどしてしゃんしゃんと決まっていたことが多かったが、肝心なことは公の場に出て問おうという空気が出てきたことは、ある意味良いことだと思う。とくに(準)公務員が働く政府系公社が民間と同じ土俵で有利な条件でビジネスをして圧迫しているとすれば、どう考えても理屈に合わないから、らちが空かなければ、最終的には世論も巻き込んで法廷で決するしかないということになる。一方、郵政公社が本気で反論するならば、消費者へのメリット論だけではなく、準政府機関としてどこから見ても公平公正なビジネス行為(サービス行為)を行っているのかどうか、民業を圧迫していないということをしっかり証明する必要がある。また、たとえ法的闘争であっても、裁判官という人間が裁く以上、一般国民の世論やオピニオンリーダーたちの意見の大勢が影響を強く与える。つまり、だれが国民の多数の支持を勝ち得ることができるか、PR戦の行方が死活を制することになるだろう。
2004.09.29
NEET(働く目的ややりたい仕事が見つけられず、就職活動や準備をしない無職者=Not in Employment,Education or Training)の若者の増加を意識し、人材派遣大手のテンプスタッフが、学生を対象に就職に関しての無料相談を始めるそうだ。http://www.asahi.com/business/update/0927/039.html約300人のキャリアカウンセラーが相談に乗るが、学生が希望しないかぎり、本業の派遣登録に結びつけないという。このNEETが今、大きな社会問題となっており、この言葉が流行語となっている。このNEETに絡めば、このようにさほど大げさでない取り組みが、大朝日の記事として立派に取り上げられる。企業のアイディア勝ちであろう。ともかく今は「NEETに注目」である。
2004.09.28
香港の男性が中国本土の女性と結婚するケースが増えて4割にも達し、香港の女性のシングル率がますます高まりそうだという記事が今朝の読売に出ていました。香港の男性が中国本土の女性と結婚したがる理由は「可愛くて性格も良いから」・・・。日本でも以前から結婚難の農村に、フィリピンから花嫁を連れてくるお見合いプロジェクトがあちこちありましたね。日本の場合は言語や偏見の壁が大きいでしょうが、香港と中国本土は同じ国だし、言語も民族も同じですから、これに対してだれも文句を言う人はいないわけです。香港の女性は「取り残されるって?それは偏見。香港の女性は理想が高いから結婚しないだけよ」と言っている一方で、結婚紹介所のカウンセラーは「このままでは結婚できない香港女性が増えてしまう」と心配しているとのこと・・・。一概に何が良い、悪いと言えないような微妙な問題ですね。日本語のできるアジアの女性がますます増えるだろうし、外国人労働者の受け入れももっと進むだろうし、日本でも同じような傾向が今後増えていくのではないでしょうか。また、単身で中国などのアジアに赴任する日本男性が現地女性と結婚する例も増えるのでは?とはいうものの、日本女性は結婚・交際相手として国際的に非常に人気があり、まだまだ衰えることはないでしょうから、何の問題も起きないのかもしれませんが。
2004.09.21
ごみの中身が人間に見えてカラスには見えない黄色いゴミ袋を、化学メーカーの大倉工業と三井化学プラテックが共同開発したということです。中身がわからない限りごみ袋を突付かないカラスの特性に目をつけ、カラスには中身が見えないように特殊な加工をしてあるそうです。http://www.asahi.com/national/update/0915/030.htmlカラスネタはニュースの宝庫です。カラスが絡んでくると、なぜかどんなに小さなネタでも大きなニュースになります。それほど、日本国民はカラスに深い関心を持っているということですね。石原都政がカラス撲滅運動を大々的に打ち出しているのも、このように世論がカラスに敏感なことが背景としてあるといえます。私も記者時代、カラスネタでいろいろと記事を書かせてもらいました。暇なら動物学会の発表会へ出かけてくれば、カラスネタの1つぐらいは必ず記事が書ける、といわれていたほどです。
2004.09.17
今回拉致された幼児2人を児童相談所が昨年7月、虐待された疑いがあるとして一時保護していたが、医師の診断書の提出を父親にいったんは求めながら、提出されぬまま放置していたという。児童相談所も「甘い対応だった」と不手際を認めている。http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040915it01.htm児童相談所の対応も、もちろん十分ではなかっただろう。ただ、児童相談所の対応ですべてが解決するわけでもない。私がこうした出来事でより問題にしたいのは、(他人の子を傷つけるのは何をかいわんやだが)親になるための教育をまったくされずして親になれば、子育てに失敗する人が出てきてもまったく不思議はないということだ。車の運転のためには20~30万円も払って教習所で座学を受け、仮免教習をやり、学科と実技の試験を受験するのに、なぜ子供の命を預かる親になるための教習がないのか? (現在は任意で市役所による両親学級というものもあるが、これは赤ちゃんの抱き方、おむつの替え方を学んだりするものであって、大した内容ではない)。「親になれない親」「親業の無免許運転」--。これが教育問題の中でも最たる問題だろうと思う。「親はなくても子は育つ」という時代ではない。「危険な親をどうするか」「子育ての質をどう向上させるか」こそが問題である。日本国は自動車事故に遭う交通弱者を守るため、ドライバーに対して厳格な免許制度を設け、その維持のために多くの予算を投入しているが、虐待される幼児を守るためには結局、何もしていないに等しい。幼児の人権無視である。税金を使ってやる気のない高校生たちに化学や歴史を教え込むことと、今まさに親になろうとしている人たちに「親業」を教えることと、どちらか大切か? 「親権」という言葉があるが、それは親になったら子供をどうやって扱っても許されるということではない。さらに2年たったら親免許の更新が来て、もう1度講習を受けさせるといい。事故を起こしたらもちろん再講習、もしくは免許停止である。また、何か子育て(いや、大きく言うと家族問題全般)でトラブルがあったとき、相談する場所がないことも問題だ。(これも本当は市役所・区役所に教育相談という機能があるが、予約方式で2、3週間以上先でないと相談できない)。親本人だけに任せた子育てはもう限界に来ている。緊急対応も含めた相談センターや担当相談員のような系統だった社会的子育て支援がないと、これ以上先へは進めないと思う。さらに言えば、「親になる自信がない」という理由も、少子化を招いている1つの重要な要素になっているのではないか。親免許の講習では、親になることの素晴らしさ、子供を育てること、家族を持つことの素晴らしさも、併せて教えればいい。そういうことだって、小、中、高校、大学を通じて、現状ではだれからも教わらない。そうした子育てのポジティブな面をだれからも教わらなければ、「虐待」「いじめ」等々、ネガティブなニュースで毎日が埋め尽くされているメディアに影響を受け、子供を持とうという気がなくなるというのは、ある意味自然な流れであろう。
2004.09.15
大手製薬会社グラクソ・スミスクライン(GSK)が、うつ病への理解を深めるためのドラマをインターネットで無料配信するということです。1話10分程度の8回シリーズで、月1話ずつ配信するそうです。http://www.asahi.com/business/update/0913/095.html薬品のPRは薬事法の広告規制の絡みでなかなか難しい面もあるのですが、インターネットドラマで病気の啓発を行い、それを朝日新聞に載せるとは、同社はなかなか良いアイディアを考えました(代理店かな?)。うつ病というのは、実は風邪を引くように普通の人でも簡単にかかる病気で、「自分はうつ病である」「心の病である」という認識をなかなか持ちにくいところが問題なわけです。したがって「医者に行けば治る」「薬で治る」という認識もまた持ちにくい。そのへんの啓発は、薬を売るためではなくとも、もともと必要な活動であるわけです。いずれにしても、ニュースになることを行う、それがPRの真髄です。良いことであれば、ためらうことはありません。どんどんやればいいのです。そういえば、ライブドアの堀江社長によると、テレビ放送は徐々に視聴者から見放され、代わってインターネットがテレビの持っていた役割を肩代わりすることになるのだということです。そう考えると、インターネットドラマというのも、発展していく新時代メディアということになるのでしょう。
2004.09.14
拙著『宣伝費ゼロ時代の新しいPR術』(KAWADE夢新書)がアマゾンの「広報」関連書籍の(過去に)売れているランキングを昨日見たら、1位に浮上していました。喜んでいたら、次に見たときには2位。ひょっとして、また抜き返されたかも。キーワード「広報」で検索→「売れている順番」で出てきます。〔お知らせ〕9月28日(火)のマスコミ夜話会での高端眞人の講演@新宿プリンスホテルは、参加申込者が定員を超えたため、申込みを締め切りました。
2004.09.11
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