マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2007.11.05
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<新しく出来たフルマラソン>

 摺上(すりかみ)川と言う名を初めて聞いたのは、昨年妻と二人で飯坂温泉にある片岡鶴太郎美術館を訪ねた時のことだったと思う。摺上川は湯の町飯坂温泉のすぐ側を流れる川だ。多分阿武隈川の支流の一つだろう。

 その上流にある摺上ダムが地元の期待を集めて、約30年もかかってつい最近完成したことを教えてくれたのは、先週筑波時代の悪友達と麻雀大会をこの温泉で開催した時に乗った、タクシーの運転手さんだった。

 そのダム周辺で福島県で初めてのフルマラソン大会の開催を企画中だと聞いたのは、準備のための練習会に参加したD口夫人からだと思う。まさか自分がそこを走ることになるとは、その時は全く思いもしなかった。それが現実のものとなるきっかけは、同じ走友会のM仙人の一言だった。

 今年、私は毎月1回フル以上のレースに出、完走することを目標に掲げた。だが走力が劣る私にとって11月のレースだけが心配だった。12月の第1日曜日はNAHAと決めていた。昨年の11月は「筑波マラソン」に出たのだが、これはNAHAの1週間前にある。コースはフラットで走りやすかったが、1週間後に次のレースに臨むには少し無理があったようだ。

 かと言って栃木の「大田原マラソン」では荷が重過ぎる。何分制限タイムが4時間。今の自分にとって、これをクリヤーするのは至難の業だ。そんな時に聞いた「Aさん、飯坂には行かないの?」と言うM仙人の何気ない言葉が、私をこのレースにぐっと引き寄せることになった。そうか、こんな身近な所でフルを走ることが出来るんだ。仲間もたくさん参加するようだし、きっと楽しいレースになるぞ~。

 「ヒョウタンから駒」のように決まった参加だが、レースとコースの情報は乏しい。ダムの周辺を走ることは分かった。季節柄、眺めは良いだろうが、若干のアップダウンは覚悟しなくちゃいけないだろう。レースの1週間前には徹夜麻雀があり、その後も色々草臥れることが続いた。元々記録は期待していないけど、今回は完走出来れば良いだろう。そんな心境で臨んだ大会だった。

 ダム周辺の道路が山形の高畠へ抜けると知ったのはレース会場に着いてからだった。またその道が宮城県七ヶ宿町の稲子へも通じていることを、この朝車に乗せてくれたY田さんの言葉で知った。天気予報だと当日の福島の天気は晴れで、最高気温が19度Cに達することを確かめていた。思わぬ風雨に苦しんだ先月の「いわて北上」の二の舞はせぬよう、長袖、半袖のTシャツ、ランシャツと全て準備はしていた。ただ下はランパンで十分。念のために手袋も2種類持った。

 結果は強風と坂に散々苦しめられたレースになった。帰りに寄った飯坂ラーメン店の若い店主が「ダムの周辺は県境の峠に近く、この辺の平野部とは全く天気が違うんですよ。天気が変り易い上に風が強いんです」と話していた。なるほどねえ。しかし、そのことを予め知っていても展開は変らなかったろうけど。それにしても飯坂温泉の奥に、あんな道があったとは。そして昔から羽前(山形)や陸前(宮城)の人々が行き来していたとは。いつものことながら「道」の不思議さを感じてならない。<続く>





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Last updated  2007.11.06 15:26:53
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