マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2013.01.25
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カテゴリ: 俳句
 最終目的地の温泉に向かう時に、添乗員さんが「虚空蔵菩薩を彫った木の屑が、只見川のウグイになったと言う伝説があります。そして川に架かる2本の赤い橋から見る虚空蔵さんの崖造りが絶景ですよ」と教えてくれました。あれは40年ほど前のこと、職場の旅行でこの地を訪れたことがありましたが、確かにたくさんのウグイが泳いでいる姿が見えました。それでここの名物は「ウグイ最中」なのだとか。




  雪会津 川のウグイも 凍へたる


  赤橋や 雪の古寺 崖造り


  雪の里 土産は最中 田舎味噌


 温泉はさらに只見川を遡った三島町にある早戸温泉で、私達が入るのは「つるの湯」とのこと。次弟に雪が深まるような感じがします。この只見川一帯は岩盤が堅く、降った雨が地中に沁み難いため、かなりの水量になるとか。田子倉湖や奥只見湖など、日本でも有数の巨大なダム湖がこの奥にあるのです。数年前の豪雨で、新潟県の小出へ出るJR只見線が未だに一部不通になっているそうです。


  枝に柿残して 会津 雪の郷


  道の駅 雪三尺に ならんとす


  豪雪の ダム湖眠りし バスの旅


 到着した「つるの湯」は只見川の傍で、目の前には山が迫っていました。看板には「秘湯、源泉かけ流し」とあります。泉質はナトリウム塩化物泉で、湯温は加熱加水なしの53.5度。自然に冷めて適温になり、外傷や神経痛に効果があるようです。また飲用にも適していて、消化器病や慢性の便秘にも効果があるみたいです。早速入りましたが、露天風呂も熱くて気持ちが良かったし、お湯は少し塩味がしました。


  トンネルの先に 吹雪の温泉郷


  雪国の さらなる奥の 秘湯かな


  秘湯あり 天空舞ひし 小雪かな


  雪の山 目前にして 露天風呂


  冬の川 流れ静けき いで湯かな


  塩味の 温泉飲みて 雪見かな


 与えられた入浴時間は1時間でしたが、私は40分で満足でした。温泉から出ても、暫くの間体がポッポと火照っています。バスに乗って帰途に着くころには、夕闇が迫っていました。雪の会津は退屈かなと思ったけどそうでもなく、単純で作るのが困難と思われた俳句も、60句以上詠むことが出来ました。古代東北史の勉強も含めて、予想以上の収穫があった奥会津の旅でした。<完>


  峡谷の雪 夕暮れに紛れつつ                まぎれ 


  山眠り 河眠りたる 会津かな


  奥会津 山河眠りて 冬深し





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Last updated  2013.01.25 14:39:43
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