マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2013.05.22
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 おもてなしの歌と踊り 



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                    ≪ 新石垣空港の風景 ≫



 「白保か、やっぱりな」。私は納得した。前の空港はかなり石垣市内に近い便利な場所にあった。だが滑走路が短かく、大型の飛行機が発着できないという点が致命的で、島の経済発展のためにも新空港が必要だったのだ。その場所については私が沖縄に赴任した平成元年には出ていた。もう25年も前のことだ。それが今年の3月が開港だから、立案から30年かかったようだ。

 実に気の長い話だが、それだけ長期間かかったのは、建設場所についての論議がなかなかまとまらなかったためだ。農地をつぶすのはダメ。海を干拓するのも貴重なサンゴ保護の観点から困難。やはり少し山手の台地を削るしかないと喧々諤々。延々と続く論議に島の人々は焦っていたようだが、やはり決まるべき場所に決まったのだろう。

 マイクロバスは曲がりくねった道を、石垣市の繁華街へ向かう。石垣島へは前にも来ているので、大体の方角は分かった。窓か眺めていたのはホテルからどこへ走ろうかと、見当をつけていたのだ。繁華街を少し外れた場所に私達が泊るホテル。だが部屋に荷物を運び入れた時、疲労が激しいことに気づいた。

 バス、電車、飛行機の乗り継ぎ、そしてバス。私達は朝からずっと乗り物に乗っていたのだから疲れるのは当然。そして春の東北から真夏の沖縄へ来た。気温は30度。急激な温度の変化に、体がまだ対応出来てない。妻には今日は走らないことを告げた。初日から無理は出来ない。大浴場で汗を流し、夕食の会場へ行く。出来るだけ地元の料理を食べたい。その方がきっとここの風土に合うと思う。



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                     ≪ 第一夜の夕食 ≫


 私が選んだのがこれら。八重山ソバの具にはアオサの天ぷら、ナカミ(ブタの腸の脂を抜いたもの)、ソーキ(ブタのわき腹肉)。石垣牛のチャンプルー、寿司4貫、ゴーヤなどのピクルス、ニガ菜とタカ菜のソテー等々。そして千円の飲み放題のオリオンビールと、地元の泡盛「請福」と「八重泉」。旅の安全を祈って妻と乾杯。アルコールに弱い私は、1杯のビールと2杯の泡盛で十分だった。



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                      ≪ 地元の泡盛2種 ≫



 すっかり良い気分になってショウを観る。私はてっきり島唄のライブだとばかり思っていたのだが、出し物はハワイの歌とフラダンス。中には沖縄の民謡をアレンジした曲もあったが、それもすっかりハワイアン調。ハワイの女性が歌い、踊るのは2人の日本人。それも内地の女性。「やっぱりなあ」と心でうなづく。




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                    ≪ 第一夜のショウ ≫


 ハワイの女性はきっと「出稼ぎ」なのだろうし、内地の女性は沖縄の魅力に取りつかれ、ここで働き、ここで暮らしているのだろう。そんな人をこれまでもたくさん見て来た。まあそんな詮索は止めて今夜は地酒に酔い、ハワイの歌と踊りに癒されよう。「お父さん、ずいぶん幸せそうだったね」。部屋へ戻るなり妻がそう言った。あれ~っ、ひょっとして鼻の下が延びたのがバレたかな? こうして記念すべき旅の第一夜は更けて行った。<続く>





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Last updated  2013.05.22 06:42:23
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