マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2015.01.23
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カテゴリ: 俳句
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 先日の午後、私は小川の河川敷を走っていた。その時、岸辺に立っている鳥が見えた。白鷺のようだ。こんな小さな川に魚がいるんだろうか。しかも今は寒さが厳しい冬。鷺は全部で3匹いた。食われる魚も、食う白鷺も必死だと思う。鷺の姿が脳裏に残り、私は走りながら何とか俳句に出来ないか考え続けた。それが冒頭の二句である。

 その数日後、今度は冬の鳥の俳句を作ってみようと思い立った。こちらはほとんどがイメージの世界。ど素人なのでろくろく季語も知らないが、そんなのはテキトーで良い。ともかく頭の中に浮かぶイメージを十七文字に置き替えてみる。こうして27の句が生まれた。単なる言葉遊びだが、老人の脳トレには十分だ。ご笑覧いただけたら嬉しい。


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   大寒や鷺悄然の象して  *しょうぜん *かたち
   鷺立ちし岸辺哀しき寒の夕
   寒の入り鶴居ずまひを正しけり  *いずまい
   地吹雪や片脚の鶴身じろがず
   眩暈せし鶴風花のごとく舞ふ  *めまい *かざはな=風に舞う雪
   雪の田や番の鶴の舞ふごとく  *つがい


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            虎落笛ヒヨドリ一声風に鳴く  *もがりぶえ=竹の切り株が放つ音
            白鳥の孤独見つめし星七つ  *七つ星=北斗七星
            白鳥の夢凍らせて沼の漣  *さざなみを「なみ」と読ませる
            北風や鳶眼を失ひぬ  *トンビ *まなこ
            木枯やよろけし鳶ピーヒョロロ  *こがらし *トンビ


夜明け前4.jpg

   珊瑚樹やヒマラヤ越へし鶴の冬  *サンゴジュ
   雪原に食はれし朱鷺の血の飛沫  *トキ *しぶき
   冬晴れや鵯の声高くして  *ヒヨドリ
   冬木立鶺鴒の旅果てもなし  *セキレイ
   木枯やセキレイ尾羽忙しなく  *せわし


沼6.jpg

        鴎眠りニシン番屋の寒の月  *カモメ
        海時化て鴎を狙ふ猫二匹  *しけ  *カモメ
        時化の海鴎狂ひて波に飛ぶ  *しけ  *カモメ
        岩陰の雷鳥遠き雪崩聞く  *なだれ
        寒月や鴉の塒照らしけり  *カラス  *ねぐら


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   鴨今は眠りし沼の昴かな  *すばる
   昏き冬鴨潜りたる波紋かな  *くらき
   有明の月細々と鴨の冬
   風花や鴨パンの耳奪ひあう  *かざはな
   小春日や家鴨の瞼塞ぎけり  *アヒル  *ふさぎ
   電線に脹雀の十羽ほど  *ふくらすずめ=羽毛に空気を溜めて膨れた冬の雀

                 真楠翁謹製 

 私のハンドル名である「マックス爺」は死んだ愛犬の名前を無断借用したものですが、作句の際に名乗る「真楠」(まっくす)はこの音に合わせた雅号です。ウィンク





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Last updated  2015.01.23 15:49:50
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