マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2016.12.29
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カテゴリ: 日本史全般
<美術館・博物館編>



 私は美術館や博物館が好き。特に博物館は大好きだ。ひょっとして映画館より好きかも知れない。なぜそんなに好きかと言うと、日本史に関心があるからだ。特に日本古代史や考古学、それも東北地方の歴史ならなおさらだ。きっと東北人の祖先達がどんな暮らしをしていたのか、知りたいと思う気持ちが強いのだと思う。

 そんな訳で、今年も色んな博物館を訪れた。今日はその総括だ。訪れたのは以下の通りで、月日順に記した。




 1月 松島瑞巌寺青龍館(宝物館)常設展示
    松島町立博物館 2か所とも雪の松島を撮影するついでの訪問だった。
 2月 角田市郷土資料館で牟宇姫のお雛様を観る。牟宇姫は伊達政宗の次女で、家臣で角田城主の石川氏に嫁いだ。雛人形はその嫁入り道具となった大名雛だ。
 4月 第79回河北美術展 仙台市内Fデパート





 5月 『黄金のファラオと大ピラミッド展』 仙台市博物館 国立カイロ博物館所蔵の逸品。
 5月 『レオナルドダヴィンチとアンギアーリの戦い展』 宮城県美術館
 5月 企画展『縄文人の精神世界』 仙台市縄文の広場




 9月 『アンコールワットへの道』 東北歴史博物館(多賀城市)
 9月 『ポーラ美術館コレクション ~モネからピカソ、シャガール~』 宮城県美術館  
     小品が多く、残念ながらさほど迫力を感じなかった。
11月 『版画と音楽でつづる星野富弘の世界』 せんだいメディアテーク
     寝た切りの障害者星野富弘が筆を口にくわえて描く絵と詩の世界。




 5月に宮城県美術館で観た「アンギアーリの戦い」は、フィレンツェのヴェッキオ宮殿「500人広間」にかつて描かれたレオナルドダヴィンチとミケランジェロの戦争図を比較したものだった。その際、「500人広間」とは何か、ネットで検索したため強く私の印象に残っていた。

 それが今月観た映画『インフェルノ』に登場したものだからビックリ仰天。見覚えのある宮殿の一角。思わず「あっ、あそこだ!」と心の中で叫んだものだ。それが事件の現場になって映画に登場する不思議さ。それは歴史とも通じるものがある。




 今年は東北の古代史を訪ねる一人旅へも行った。旅先で訪れたのは以下の通り。

☆ 岩手県遠野市立博物館ほか2館。柳田國男の『遠野物語』の世界を満喫するだけでなく、南部藩における遠野の歴史や役割などを学んだ。

☆ 青森県八戸市立是川縄文館 ここには国宝に指定された「合掌土偶」や遮光器型土偶など、縄文時代の優れた遺物がたくさん収蔵してあった。青森県立郷土館と比べても遜色がないもので驚いた。

☆秋田県立博物館 ここには縄文時代の遺物だけでなく、古代の城柵である秋田城や雄勝柵などの展示コナーや秋田の民俗に関するコーナーなどがあり有益だった。




 今年の一人旅では、下北半島の中心部にある恐山をも訪ねた。ここでは長年の謎だった「いたこさん」と出会い、貴重なお話を聞くことも出来た。このようにして現場を訪れて初めて分かることもある。アイヌ語との関係、北前船を通じての都との関係、そして日本海を通じての古代からの外国と東北との関係など、本を読んで得た知識が、さらに肉付けされるのが良い点だ。




 古代エジプトの文明やアンコールワットの文明。博物館へ行けば、世界旅行をしなくても実際に行ったと同じような知見を得られることも多い。実に素晴らしいことではないか。本を読む。旅で現場に赴く。そして博物館でさらに学ぶ。こうして歴史や文化への認識が深まって行くのは楽しい。<続く>


  ≪103歳の言葉≫

 現役の抽象芸術家、篠田桃紅さんの著書『103歳になってわかったこと』から抜粋。


 曰く。「真実は見えたり聞こえたりするものではなく、感じる心にある」。

 何という感覚なのだろう。本を読んで得た知識や新聞やテレビから得られたニュース。果たしてそれだけが真実なのだろうか。「真実とは何か」。恐らく彼女は長い間自分の胸にそう問い続けて来たのだろう。そういう積み重ねがあって、ようやくこの言葉が生まれて来たに違いない。

 たとえ真実を告げられても、それを感じ、そして受け入れる心が自分になければ真実にはならない。ひょっとして彼女はそう言いたかったのではないだろうか。





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Last updated  2016.12.29 04:30:03
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