マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2018.05.06
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カテゴリ: 俳句
~俳句・未知なるものへの挑戦~



 この4月から「俳句教室」へ入った。結社ではなく、市か区の行事。定員は25名で料金は無料。暇なので申し込んだらめでたく抽選に当たった。前年度から継続の人もいれば、私のような新人もいる。講師は厳めしい人で、初回の講義で次のようなことを話した。

 1)俳句は文語体で韻文の文学 
 2)季語は必須の条件
 3)字数が限られているため、形容詞や副詞は用いないのが原則

 初回は作品の提出を免れた新人だが、次回は作品1点を披露し、講師から講評と添削を受けるルール。俳句とはもっと自由なものかと思っていたのだが、その考えを完全に裏切られたのだった。<写真はネットから借用したもので、実際の講義とは無関係です。>



 そこで講師が勧めるこの本を買った。季語が載っているだけでなく、それを用いた俳句の実例が載っているので参考になる。角川学芸出版の刊行で、本体の定価は2300円。収載された季語が2537語、傍題(事例)が5034句。

 パラパラとめくると、日本人の感性が分かって面白い。万葉以来の言葉が季語になったと聞くが、近年の気象に合わせて、新しい季語も加わっている。私が思うには、作句の勉強になるのは、季語ごとに2句くらいずつ詠んでみること。それだけでも5千以上もの俳句が生まれる。なお、わが講師は旧仮名遣いが好きなようだ。



 試みとしては面白いが、実際は無理な作業だと思う。ノートに記した「自信作」を講師に見せたが、けちょんけちょんの評。厳しいものだ。案外気楽に構えていたのだが、次回には果たしてどんな作品を提出すべきか。そこで考えた。誰も文句がつけられないテーマならどうだろう。例えば沖縄。季節感が本土と違い、風土が異なるが、挑戦する価値はある。そこで試しに以下の作品を詠んだ。


    <春 八重干瀬(やえびし=幻の大環礁)>  *季語 ()内は沖縄での発音

    八重干瀬(やえびし)に舟集ひ来し潮干かな  *潮干
    怒号とび勢子血眼の牛相撲(うしおらせ)   *牛相撲
    一族の墓に揃ひて御清明(うしーみー)    *清明


            <夏 ガジュマルの樹>

          夏近し梯梧(でいご)血を吐くごと咲きぬ  *夏近し
          熱帯夜ガジュマルの根の向かふ先      *熱帯夜
          偏降(かたぶ)りの夕立ユウナ打ちにけり  *夕立
          夕立やユウナの花を打ち過ぐる       *夕立


         <秋 芭蕉>

    エイサーの太鼓そろひて盆踊り        *盆踊り
    破(や)れ芭蕉城(ぐすく)は遠き迷ひ径   *破れ芭蕉
    月清しアシャギに神の寄る気配        *月


          <冬 サトウキビ刈り>

        新年や御嶽(うたき)より海に手を合はす      *新年
        甘蔗刈(うじとーし)結(ゆい)の手止めし鷹の舞ひ *甘蔗刈り
        ランナーの背を木枯(みーにし)の押すごとく    *木枯らし


                <梯梧=デイゴの花>

 私の沖縄風俳句が講師からどう評価されるのかは不明。だが、台湾のお年寄りの中には、短歌や俳句を詠む人がいると聞く。ならば沖縄にもきっといるはずで、私にも詠めるはず。それともあっさりと白旗を上げて、内地風の俳句を詠むべきか。いずれ賽は投げられる。<続く>





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Last updated  2018.05.06 17:47:13
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