マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.05.30
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カテゴリ: 生活雑記
<緊急事態解除後のことなど>



 「新型コロナウイルス感染症」に関する緊急事態がこのほど全面解除され、再び世の中が少しずつ動き始めた。ただし全面解除とは言っても全てが「無罪放免」ではなく、慎重にその後の推移を見守ると言う条件付きではあるのだが。会社に通勤するサラリーマン、学校に通学する子供たち、散歩や買い物に出かける人々の顔にも、ちょっぴり安堵の色が浮かんでいる。



 しかしこの間の安倍内閣への毀誉褒貶の激しさはどうだったろう。初期対応の遅さ、昭恵夫人の行動に対する批判、「安倍のマスク」の不評ぶり、検査キットと医療体制の不備に対する不満、一時金、自粛に伴う企業等への補助金支給体制の不備と支給の遅延等々。またこの自粛期間中に生じた東京地検検事長の行動と定年延長関連法案改正への反対運動などから、内閣の支持率は急低下した。



 だがこの一連の「騒動」を私は醒めた目で観ていた。連日新型コロナ禍を煽るワイドショウと、それに同調した報道機関による問題の取り上げ方、そしてそれに便乗した野党の相変わらずの政府批判と、見え見えの党勢拡大の目論見。もうこうなると政府は格好の餌食で、こんな時期に支持率調査など行おうものなら、勝敗は初めから明らかだろう。政府にとって良いデータはほとんどないのだ。



 ただし、そうでもないのだ。30万人にも及ぶ世界の死者数に対して国内の死者は千名にも満たず、重症患者用のベッド数にもまだ余裕があった。あれほど日本の対応を疑問視していた世界の通信社が、日本の偉業を讃え出した。マスクや手洗い、入浴などの極めて清潔な習慣、土足での入室を嫌う生活様式と、規律を守る国民性、極めて高い医療体制と健康保険制度について評価を改めた。



 しかし国民は長期間、良くもあの重圧に耐えたものだと思う。パチンコ店などで一部要請に従わない店があり、客がドッと押し寄せたにも関わらず、よくぞクラスター発生がなかったものだ。たとえ偶然でもそのことを喜びたい。激しい暴動や略奪が起きた国とは根本的に異なる要素がわが国にはあることの証左だろう。ただし、先はまだ長い。第2波、第3波への警戒を緩めてはならない。



 南アジア、アフリカ、中南米など経済的に恵まれない地域への感染はこれからのこと。教育、医療、福祉、食料、政治体制の不安定さなどとも相まって、多大な被害が出ないことを祈るばかりだ。そして根本的な解決のためにも、治療薬やワクチンの早期開発、より迅速で効果的な検査方法の確立が望まれる。今回の経験を元に、国内での研究と実用化が急速に進むことを期待している。



 人類は過去にも幾つかの大きな疾病と闘って来た歴史を持っている。そしてその結果、病気の原因となる病原菌やウイルスなどを突き止めて来た。ただし病原菌もその都度薬剤に負けない「耐性」を身に着けて来た歴史がある。だからこそ「戦い」でも「共存」でもあるのだ。中国の後押しでWHOの事務局長になったヂィドロ氏は初めて医師以外からの選出。医療が政治に屈し、方針を曲げてはいけない。



 私は今回の「新型コロナ感染症騒動」に関連して、最近以下の川柳を詠んだ。

      自堕落に生きてコロナと共存し
      生真面目に生きてコロナに見染められ

 新型コロナウイルス感染症の真っただ中でこんな川柳を詠んだ。川柳は人間の軽薄な行動を笑い飛ばたり、皮肉ったりするのも特徴と認識している。時に過敏に反応し、時に憶病になるのが人間。自分をも含めて観察するのも面白いではないか。あまりカリカリせず、ゆっくり進もう。北九州などで第2波の兆候が見え出した。舐めてはいけないが、怖がり過ぎてもいけない。戦いはまだまだ続く。ぽっ





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Last updated  2020.05.30 00:00:14
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