マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2022.01.25
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テーマ: ★人生論★(325)
カテゴリ: 人生論
~いのちのはなし~



 夕食から1時間を過ぎてもまだ頭痛がする。おかしいなあ、夕食時にも血圧降下剤を飲んだはずなのに。念のために血圧を測定する。上が167で下が97くらい。これは危険。このところ続いていた頭痛が治まりかけたと安堵したのもつかの間。これは睡眠導入剤を飲んで早く寝るに限る。多分原因は室温の低下で血管が収縮したのだろう。温度を上げて室内が乾燥する方に関心が向いていたかも。



 布団も冷え切っていたが、トイレに起きる回数も少なくて済み、まあまあ良く眠れたと判断。翌朝はいつもより早く目覚めて直ぐに暖房を入れ、布団を上げて着替え。外はまだ暗く、気温が低いとみてシャッターは上げなかった。新聞を取りに出ると敷石が濡れている。夜のうちに小雨が降ったみたい。だが新聞紙はビニール袋に包まれず、むき出し状態。朝食はいつもよりかなり早め。



 朝食後に薬を服用し、歯磨き。次いでパソコンを立ち上げ自分のブログをチェック。出かける準備は出来ていた。この日は歯の治療日。前回はドクターの奥様の急死により、キャンセル。肩掛けバッグには、「ふくさ」に包まれたお悔やみやカメラ。心配していた腰痛は幸いにして出ない。それに雪のない道路は安心して歩ける。9時半に着くと、待合室には2人の先客。



 1か月ぶりに会ったドクターは、少しやつれていた。最愛の奥様を亡くされてどれだけ気落ちされているか心配だったが、そこは男。冷静な一人の歯医者に戻っていた。私の番が来て治療室に呼ばれる。ドクターにお悔やみを述べ、些少の香典をお渡しした。すると先生は謝意を述べられ、「香典返し」を私に手渡した。懇意にしていた患者さんの中で香典を差し上げた方が大勢いたのだろう。



 虫歯の治療を受けながら、遠慮なく先生に尋ねた。奥様の享年は59歳。この秋には還暦になるはずだったと。自宅のキッチンで倒れている奥様を発見したのは娘さん。死因となった「クモ膜下出血」には、高血圧が深く関わっていたようだ。普段から上が190近く、下が110くらいあったが、薬の飲み忘れもしばしばあった由。奥様はあまり物事に拘らない性格。それが逆に命取りになったか。



 亡くなられる数日前に受けた「脳ドック」では、異常がなかったそうだ。だが冬の寒さ、日ごろの高血圧、体重増加などがまだ若い奥様の命を奪ったのではないか。私はそう推察した。この歯科医の新設以来の付き合いで、「東日本大震災」時も互いに励まし合った仲。患者にとっては何でも話せる奥様とドクターだった。こんな付き合いも珍しいのではないか。香典返しを手に帰途に就いた。



 ここ数日の間。私は長らく気になっていた「文書整理」に勤しんでいた。「終活」の一環として文書を分類し、「見出し」をつけたトレーに収容する作業。年金関係、生命保険や医療保険関係、火災保険関係、介護や健康、後期高齢者保険関係、土地・家屋など不動産関係、インターネットの契約関係、家事支援などの各種サービス関係、葬祭など死後の処理関係資料。公共料金支払い関係。



 パソコン横のデスクには、税金関係、後期高齢者健康保険関係の引き出し、文房具や郵便関係の引き出し。別のデスクには預金通帳類。そして飾り棚の引き出しなど2か所に各種の「取り扱い説明書」。そこまで整理後、「エンディングノート」2冊の内容と項目をチェックし、「相続関係の概説書」にざっと目を通した。これは大変な事態で、一大事業であることが即座に理解できた。



 死後の始末をどれだけ生前に準備出来るか。同居している家族があれば何の問題もない。割と近くに家族が住む人も、住居が少し遠くても死後の財産処理や「故人の遺志」を家族間で共有していれば、何の心配もなく「あの世」に旅立てる。しかし我が家ではそのいずれもが欠乏。いくらエンディングノートに書いたり遺言を残しても、家の鍵さえ子供は持っておらず、コンタクトも取れてない絶望的な状態なのだ。



 自宅の「建築後25年点検」が近くあり、打ち合わせのために訪れた建設業者と話をした。彼らは点検に名を借りた「リフォーム」を勧めて老人から金を搾り取ろうとする。「保険屋」も同様。死んだらそれ以上金はふんだくれない。出来るのは老人がまだ生きてる時。その相手の認知機能が衰えていれば、絶好のカモだ。老人も最後に欲張るとことの本質が見えなって騙される。危ない危ない。最後の際まで気を抜かずに頑張るしかない。<続く>





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Last updated  2022.01.25 08:33:41
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Re:待たれる春(1)(01/25)  
Kazu さん
Aさん,おはようございます~

新年になったと思ったら,もう少しで一ヶ月が経とうとしています。本日2
5日は母の88回目の誕生日,我が家から施設に移って約10年,後何回迎
えることができるやら。

冬は体調や精神面で辛い場面が多いように思えます。T田さんやK彦さん
は,相変わらずこの冬の状況でも練習は行っているみたいで,羨ましい限り
です。

「終活」,前はもの悲しいく聞こえていましたが,人間だれにでも訪れるこ
とへの準備,私ももう少ししたら考えないと。 (2022.01.25 08:54:50)

Re[1]:待たれる春(1)(01/25)  
Kazuさんへ


今日は~!!
いつもコメントをありがとうございます。
とても嬉しく拝見しました。


お母さまの米寿の誕生日、おめでとう
ございます。きっとお母さまも、kazu
さんの優しい気づかいに感謝されている
ことでしょう。

人の命には限りがあります。ブログに
このような内容の話を書くのを、私は決して
恥でもないし、フツウのことと捉えています。

プライベートなことは別として、「終活」
は必要不可欠。ご家族がおられ、しかも
お互いの意思が伝わっていたら、それに
優る幸福はないですね。

今日はとても良い天気。久しぶりに
布団がフカフカになりそうで嬉しいです。☀(^_^)v
(2022.01.25 10:56:16)

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