とにかく、ティモシー・シャラメが妖艶で力強くて、その存在感はすさまじい。「君の名前で僕を呼んで」の子がこんなになるんですか!? 一作目ではまだまだ若木のようだった彼が、フレメンの信用を得て一気に統率者となり変容していくさまが、不気味でもあり胸が痛くもあり。フレメンに仲間意識を持ちながらも、自分の目的のために、彼らが求める救世主リサーン・アル=ガイブへの崇拝心を利用し、ポールはてっぺんに立つわけですが、時折見せる、暗い苦悩を秘めた眼差しにくらくらします。 とはいえ、「I am Paul Muad’dib Atreides, Duke of Arrakis!」と彼が叫び、フレメンの民が咆哮を挙げる瞬間は、何かすごく大変なことになりそうだと思うと同時に、血が湧き立つような感覚も覚えてしまいました。チャニの複雑そうな表情が挿入されるので、余計に、ね…。 でも、このシーンからシャッダム4世を屈服させるところまで、終始私の心臓はバクバクでした。この興奮はなんだ、いったいどこから湧き上がってくるんだと自分でも戸惑うほど。 そして、大領家との全面戦争を示唆するところで終幕なのですが…もう、次どうなるの!早く見たい!