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とうとう契約書にサインしてしまった彼。
私は横からずっと見ていたので知っていますが、それは本格的な契約書でした。氏名や年齢、現住所や一般電話の電話番号を記入する欄があっただけではありません。
勤務先の会社名とその電話番号、自分の携帯電話の電話番号やメールアドレスといったものまで記入する欄があって、彼は全部本当のことを書いてました。
その時、私は、本人がCSデジタル音楽放送を聴きたいって言うから黙っていたのだけど、なんだかとっても不安な気持ちでいっぱいでした。
工事は次の日にはとりかかれるらしく、普通は2週間くらいかかるけれど、それも2等を引いた人の特典だって説明されました。
明日にはCSデジタル音楽放送が聴きたい放題だから、楽しんでください、などと彼女たちに言われ、彼はありがとうございます、などとお礼までしてました。
帰り道、私はやっぱり不安で仕方なかったので、助手席から彼にまた同じ質問を反芻しました。
香穂梨「でも、本当によかったの? 毎月5500円だよ?」彼が何も答えないので、私は更に続けてやりました。
彼「でも2等なんて滅多に当たらないし」
香穂梨「これからずーっとずーっと、毎月5500円かかるのよ?」
彼「でもあれがあると、いろいろなCDを作れるだろ」
香穂梨「私なら好きなCDだけ買ってきて聴いてるけどな」
香穂梨「私なら絶対やめてたよ。けど契約するする頑張るから黙ってたんだよ」五月蝿い女だと思ったでしょうね(笑)
香穂梨「てか、CD作れないじゃん。録音する機械持ってないじゃん」
だって、
彼「明日、工事に来る前に電話してからくるって言ってたから、その時断ればいいよ」そう言いだしたんです。
明日電話がくるから、その時に断ればいい?
そんな問答をしている内に、車は彼が1人暮らししていたアパートに着いてしまいました。本屋さんから、30分くらいかかったと思います。
彼の部屋に寄せてもらって、私は彼とTVを見たんですが、5分もたたない内にやっぱり気になって言いました。
香穂梨「これから私、行ってくるよ。あの契約書、取り返してくるから」私は何か嫌なことがあった時、それを明日に引きずるのが凄く嫌なんですね。
明日に続きます。